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ブルーライトアップ ―世界糖尿病デー記念イベント―

大山朝賢

常任理事 大山 朝賢

我が国の平成19 年国民健康・栄養調査によ ると糖尿病及び糖尿病予備群は、約2,210 万人 といわれ、40 歳以上の3 人に1 人が該当してい るという。

一方世界的な見地からみると、成人人口の5 〜 6 %が糖尿病を抱え、年間380 万人以上が、 糖尿病が引き起こす合併症等の原因で死亡して おり、これはAIDS による死者に並ぶ数字と言 われている。

国際連合(国連)はIDF(International Federation of Diabetes)=国際糖尿病連合: 国際的な糖尿病の支援団体、160 ヶ国余りが加 盟)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を 認知する決議」を2006 年12 月20 日に国連総 会で採択した。

従来IDF 並びに世界保健機関(WHO)が定 めていた11 月14 日(その日はインスリンを発 見したフレデリック・バンディングの誕生日) を「世界糖尿病デー」として指定、世界各地で 糖尿病の予防、治療、療養等を喚起する啓発運 動を推進することを呼びかけた。IDF は国連の 決議に先駆け「Unite for Diabetes」というキ ャッチフレーズと国連や空を表す「ブルーサー クル」を採用。全世界での糖尿病抑制に向けた キャンペーンを推進している。

2007 年11 月14 日第1 回世界糖尿病デーには 世界中の重要なモニュメントや建造物がブルー カラーでライトアップされた。我が国では日本 医師会、日本糖尿病学会、日本糖尿病協会の呼 びかけで東京タワーをはじめとした各地の名所 旧跡・建造物がブルーライトアップされた。そ れと同時に全国各地で講演会や血糖測定、健康 相談等といったイベントなども行なわれ、市民 の糖尿病の認知に向けた大きな一歩を記した。

以来ブルーカラーでライトアップするブルー サークルの活動は年々拡大し、今年当地では、 中部医師会がカーニバルパーク・ミハマ(大観 覧車)を、県医師会は県立博物館・美術館の白 亜の壁にブルーライトアップを行った。おりし も県立博物館・美術館の講堂では全国健康保険 協会沖縄支部主催の「糖尿病からあなたを守る ライブトーク」のイベントが行なわれた。医療 法人秀明会の田仲秀明先生による「メタボが引 き起こす沖縄型糖尿病」の講演終了後、前座を つとめたハルサー(農民)ミュージシャン・ア イモコさんと、田仲院長のフリートークは聴衆 を充分魅了していた。ブルーライトは18 時に 点灯され21 時に消灯した。