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沖縄県医師会報に関するモニター調査結果について

當銘正彦

理事 當銘 正彦

広報委員会では会報の内容充実、並びに会員 から読みやすく親しみのある紙面づくりを目指 し、種々検討を重ねているところであります が、この度、会員がどのような記事に興味を持 ち、今後会報に何を望まれているのか意見を伺 い、今後の会報のあり方を検討するうえで参考 にさせていただくため、会報のモニタリングを お願いいたしました。

モニターの選考につきましては、地区医師会 へ推薦を依頼いたしました。推薦をお願いする にあたり、世代間の比較を行うため、40 代以下 と50 代以上の先生を各1 名の推薦をお願いしま したところ、40 代以下10 名、50 代以上12 名、 計22 名の先生方にモニターの承諾をいただきま した。

モニターの先生方へは、本年1 月から6 月ま での会報について、

  • 1.今月号で読んだ記事はどれですか。 (複数回答可)
  • 2.1 でご回答いただいた記事の中で、興味 深かった、良かった、面白かった等の記事 がありましたら、ご感想をご記入くださ い。(複数回答可)
  • 3.会報についてご意見(今後の改善点、工 夫して欲しい点等)をお書きください

以上、3 点の質問を毎月させていただきまし たが、その結果を集約し報告いたします。

アンケート回収率は83 %で、世代別に見る と40 代以下が88 %、50 代以上が79 %となっ ており、50 代以上のモニターからのアンケート 回収率は、40 代以下と比べて若干低くなって おりますが、会報記事の読了報告件数725 件の 内訳では、40 代以下は311 件、50 代以上は 414 件(全体の57 %)と、50 代以上の方々が 多くの記事に目を通しておられる傾向が窺われ ます。

次に、モニターの先生方から様々な意見をい ただきましたので、その中から主なものを列挙 致します。

○産業医研修会の案内で、参加申込みの締め切 り日が既に過ぎてしまっていることがある。

○講演会の案内では、講演会当日受付で会費が あること知り困ったことがあるので、会費の 有無についても記載して欲しい。また、現在1 ヶ月分の講演会の案内しか掲載されていな いが、2 〜 3 ヶ月先の講演会でも日程が決ま っておれば、予定を立て易いので早めに掲載 して欲しい。

○表紙写真は毎月楽しませてもらっているが、 写真の撮影状況(機種、レンズの種類等) や写真提供者の顔写真があれば興味も倍増 する。

○医師会館の会議室を勉強会で使用させてもら ったが、設備も整っていて、会場の広さも適 度で非常に素晴らしいと思った。このような 施設を是非たくさんの会員の方にも利用して いただけたら良いと思うので、医師会館会議 室の宣伝をしてはどうか。

○現在の会報は、県医師会からの情報提供とい う一方通行になっているので、医師個人から の質問や提案というようなコーナーを設けて はどうか。

○研修医自体が、主体的に研修制度について取 り組む必要があると思うので、研修医の声を 病院ごとにまとめて記事にすると良い。

○年間で推奨記事一覧を作成し、重要な記事 は再度読んでもらうような工夫をしてはど うか。

○報告記事はもっと簡単でよい気がする。

○随筆などの「おもしろ系」が少ないようにみ える。

○毎月の発行は多すぎると感じることがある。

○コーナーの順番を変えてはどうか。例えば診 療科ごと、或いは医師会活動ごとに関連記事 をまとめる等。

○病診連携が始まっているが、各病院の特徴、 各科の専門領域がいまひとつ明らかでない。 各病院の各科の専門性をアピールするコーナ ーを設けてはどうか。

○医師自身の闘病記や実体験が書かれた記事が あれば面白い。例えば禁煙外来を持つヘビー スモーカードクターのストレスと喫煙、肥満 ドクターの患者教育の実態等、

○新型インフルエンザが国内発生し、当院でも 発生した際は、対応に困ることが予想され る。早めに医師会報で注意喚起や開業医の先 生への対応法を感染症専門家や保健所から提 言してはいかがか。

以上の様な貴重なご意見を沢山頂きました。 心から感謝申し上げます。早速、頂いたご意見 の中から対応可能な事項を検討し、次のとおり 改善いたしております。

○産業医研修会の案内については、2 週間前の 締め切りを考慮して早めに掲載する。(4 月号 より)

○講演会・例会については、2 ヶ月先までの情 報を記載(7 月号より)すると共に、会費の 要る講演会については、その旨を記載するこ ととした。(9 月号より)

○表紙写真提供者の顔写真を掲載。(5 月号より)

○沖縄県医師会館の利用について案内を掲載 し、フロアガイド(各会議室の収容人数等)、 アクセス等を掲載した。(6 月号より)

○会報と会員の先生方との意志疎通を図るため に、「読後感」コーナーを設置する

なお、「マスコミとの懇談会」、「座談会」に ついては、「重要な情報源であるが、紙面が長 く読みづらい」、「内容をオリジナルのまま掲載 すると冗長になりやすい。もう少し簡単でよ い」というご意見がありました。又、会報発行 については、ネット配信で十分ではないか等の ご意見も複数で頂きました。これらの件につい て広報委員会で検討を行ったところ、広報委員 からも様々な意見が出されました。協議の結 果、座談会、懇談会等の紙面の長い記事は可能 な限り簡略に編集し、読み易くするよう努める こと、また会報のネット配信化については時期 尚早であり、当面は現状通り紙媒体とホームペ ージ掲載の併用で行くことにしました。

その他諸々のご意見についても、今後広報委 員会で具体的に検討を重ね、先生方のご意見に 添えるよう努めて行きたいと思います。

最後に、記事のカテゴリー別の読了件数の集計を供覧すると共に、モニターの先生方からい ただいた感想を紹介致します。

定期的な記事

定期的な記事

非定期的な記事

非定期的な記事

「随筆」コーナー(新春干支随筆含む)につ いては、読了件数が示すとおり、40 代以下、 50 代以上の先生方どちらにも非常によく読ま れています。「いろいろな分野の先生方の考え 方や経験、個性が前面に出て人柄が垣間見え る」、「楽しく読める、興味深く読める」、「直接 面識のない先生方が多いので、自己紹介という 意味でもこのコーナーの価値はある」等の意見 がありました。

学術部門である「プライマリ・ケアコーナ ー」、「生涯教育コーナー」については、毎月寄 せられる感想も多く、「専門外の知識を手軽に 吸収、獲得でき大変有用である」、「他科の疾患 については、このような機会がないと学ぶチャ ンスがない」、「最新の臨床知識について学べ る」等のご意見が寄せられました。一方、「あ まり専門的過ぎずに、日常診療でよく遭遇する ような疾患の解説が望ましい」という意見もあ りました。両コーナーについては、会員からの 期待が大きいと強く再認識し、更なる充実を目 指したいと思います。

「インタビューコーナー」については、ゲス トの方々の私生活や趣味なども書かれているの で、普段の印象とは違った一面を垣間見ること ができ、親しみが湧いて良いと好評であり、2 番目に多く読まれています。

「若手コーナー」については、「開業医の苦 労、喜びが語られ共感でき、若手の先生方の素 直な感想が聞ける」、「また研修病院ごとの指導 医・研修医から研修に対する思いが伝わる面 白い企画である」とのご意見をいただいており ます。

「本の紹介コーナー」は、今年1 月号より新 設したコーナーです。40 代以下の先生方に人 気が高いようです。時宜を得た書籍の紹介は役 に立つとの意見や、ページ数増加の要望もあり ました。会員の皆様からの「良き本」の紹介 を、どんどん受け付けたいと思います。

今回のモニタリングにご協力いただいた先生 方から、本当に多くの建設的な意見を寄せてい ただきましたことに、広報委員一同深く感謝申 し上げます。皆様から寄せられた多数の熱心な ご意見を通して、会報への信頼と期待を強く実 感することができ、我々広報委員一同の大きな 励みとなりました。今後も会員の先生方に満足 いただける会報作りに力を尽くしていきたいと 考えておりますので、より一層のご協力をお願 い申し上げます。