理事 玉井 修
式 次 第
司 会 玉井 修(沖縄県医師会理事)
1. 挨 拶 沖縄県医師会長 宮城 信雄
沖縄県福祉保健部長 崎山 八郎2. 講 演 座長 沖縄県医師会理事 玉井 修
「腰痛について」
沖縄医療生活協同組合 理事長、
沖縄協同病院 整形外科 上原 昌義
「保存療法について」
琉球大学医学部附属病院整形外科 助教 三好 晋爾
「腰痛と手術」
豊見城中央病院 整形外科 六角 祥
「最近の話題について」
大浜第一病院 天久の杜 脊椎外科部長 宮里 剛成3. アンケート集計結果報告
4. 質疑応答
5. 閉 会
平成25 年2 月2 日(土曜日)午後13:30 よりパシフィックホテル沖縄において県民健康 フォーラムが開催されました。今回のテーマは 男性の有病率第1 位、女性の有病率第2 位の腰 痛です。実際今回の会場におけるアンケート調 査でも現在腰痛を自覚している人は80%を越 えており、腰痛に悩まされている方が非常に多 く、大変に関心が高い事が伺えました。会場は 500 人を越える参加者で熱気に満ちておりまし た。会場を見回すとご年配の方が多く、実際に 腰痛を患っている患者さんも多く参加していま した。沖縄協同病院の上原昌義先生からは腰痛 のメカニズムとその多様な原因について講演し て頂きました。琉球大学医学部附属病院の三好 晋爾先生からは腰痛治療のスタンダードである 保存療法について、豊見城中央病院の六角高祥 先生からは腰痛に対する手術療法について、大 浜第一病院の宮里剛成先生からは最新の腰痛治 療という事で特に腰椎圧迫骨折に対するバルー ン椎体形成術に関してご講演して頂きました。
4 人の講演が終了した後、会場の皆さんのア ンケート調査の結果を三好先生に解説して頂き ました。腰痛を煩っている方が非常に多いとい う事、その痛みも結構強いということ、またか なり多くの方が病院に通院されている事が明ら かとなりました。最近整体やカイロなどのコマ ーシャルが目につきますので、病院に行ってい る方は少ないのではないかと予想しましたが意 外と病院に通院されている方が多いという印象 でした。三好先生からは、腰痛を生じる原因は 非常に多彩で、特異的腰痛の中には非常に危険 な腰痛(レッドフラッグ)が含まれている。腰 痛を軽く考えず、まずは専門の病院で腰痛の原 因について詳細な検査を受けて適切な治療を受 けて欲しいとまとめて頂きました。
フロアからの質問にお答えしてのディスカッ ションでは、腰痛と精神的ストレスの関連につ いて、腰痛の保存的治療の限界について、手術療法に対する結果の満足度についてなど、かな りシビアな質問が多く寄せられました。座長で ある私の手元に寄せられた質問には、複数の整 形外科を受診しその都度診断と治療方針が違う のはどういう事か?手術しても一向に痛みが良 くならないのはどうしてなのか?寝たきりの妻 を手術して元の様に歩けるように出来ないか? 等とかなり答えに難渋しそうなご質問も多く寄 せられ、限られた時間内には充分なご説明が出 来そうにない質問も多かったため割愛させて頂 いたご質問も多くありました。有病率が高く、 原因も多彩、そして治療に対する満足度も様々 で、これに現代の複雑なストレスが精神的要因 として重層的に絡み合い、腰痛に対するアプロ ーチを難しくしているのだとよく判りました。 患者さんとどの様に向き合うべきなのか、とて も考えさせられる県民健康フォーラムでした。
沖縄医療生活協同組合理事長、沖縄協同病院整形外科
上原 昌義
腰という字はまさに体の「要」と書かれ、大 変重要な部分です。平成22 年の国民生活基礎 調査において症状を訴えた割合(有訴率)は風 邪や頭痛を抑え一番多いのが腰痛です。腰痛の ある方は全国で人口1,000 人あたり男性は89.1 人、女性は117.6 人と実に国民の5 人に1 人が 腰痛に悩んでおり、患者数も高血圧に次いで第2 位と報告されています。腰痛の原因には背骨 (腰椎)由来の疾患が大多数を占めますが、そ の他内蔵の病気に起因する腰痛、心理・社会的 要因を含むその他の腰痛に分類されます。さら に足に放散するしびれや痛み、麻痺、排便・排 尿に支障をきたすなど腰とは関係なさそうな症 状も合併することがあり、放置すると回復が難 しくなることがありますので、早期診断が大変 重要です。腰痛には「ぎっくり腰」など急性腰 痛と3 か月以上持続する慢性腰痛に分かれ、若 年者は、スポーツや外傷、腰の酷使に由来する 腰痛が多く、腰部・股関節周囲の柔軟性不足に 関連があることが報告されています。
代表的な疾患に腰椎分離症、腰椎椎間板症、 腰椎椎間板ヘルニアなどがあります。また外傷 性腰痛で不安定椎体骨折など放置すると下肢の 麻痺が進行し手術が必要となります。中高年に なると加齢による変形性腰椎症や腰部脊柱管狭 窄症が最も多くなります。さらに高齢化が進むと骨の代謝異常が原因で起こる骨粗鬆症があり ます。炎症性疾患の代表的なものに糖尿病・が ん患者や抵抗力の低下した高齢者にみられる感 染性脊椎炎があります。その他関節リウマチ性 脊椎炎や強直性脊椎炎由来の腰痛があります。 腫瘍性疾患の腰痛で最も多いのが癌の骨転移で す。椎骨に癌が転移するともろくなり、つぶれ ると激しい痛みを起こします。重症化すると神 経が圧迫されて麻痺を呈します。腰椎由来の症 状や所見と乖離がある場合は内科・婦人科的疾 患等との鑑別が必要となってきます。胃潰瘍や 膵炎、胆のうや肝臓の病気や尿管結石、腎臓・ 膀胱の病気、子宮筋腫など婦人科疾患、腹部大 動脈瘤など血管の病気があります。また現在は 経済格差が進行し、様々な社会的要因が関与し たストレス等による心因性腰痛や労働環境の不 備に由来する職業性腰痛も増加しています。腰 痛は放置すると回復が難しくなることがあり、 治療には何より正しい診断が大変重要です。決 して自己判断せずにまずは整形外科専門医を受 診することをお勧めします。
表1
腰痛の病態別分類
1. 器質的要因による腰痛
(1)脊柱とその周辺組織に由来する腰痛
- 1. ぎっくり腰などの急性腰痛
- 2. 変形(加齢伴う退行性変化由来の腰痛)
:変形性脊椎症・椎間板症、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎(変性・分離)すべり症など- 3. 代謝:骨粗鬆症など
- 4. 感染:化膿性・結核性・真菌性脊椎炎、硬膜外膿瘍
- 5. 炎症:リウマチ性・強直性脊椎炎、乾癬性脊椎炎
- 6. 腫瘍:脊椎腫瘍(原発性、転移性)、脊髄腫瘍
- 7. 外傷:椎体骨折など
(2)脊柱以外の臓器に由来する腰痛
- 1. 消火器:膵・胆嚢炎、十二指腸潰瘍、膵臓癌、直腸癌
- 2. 泌尿器:腎結石、尿管結石、腎盂腎炎など
- 3. 婦人科:子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など
- 4. 血 管:解離性大動脈瘤、腹部大動脈瑠など
2. 非器質的要因による腰痛
(1)精神医学的問題による腰痛
心気症、パニック障害、うつ病など
(2)心理・社会的問題
- 1)家庭内不和
- 2)職場環境の問題など
琉球大学医学部附属病院整形外科助教
三好 晋爾
平成22 年の国民生活基準調査では、患者さ んの自覚症状は男性で腰痛が第1 位、女性では 肩こりが第1 位、腰痛が第2 位になっています。 このように脊椎関連症状(腰痛、頚部痛、手や 足の痛みやしびれ)は多くの国民の皆様を悩ま せる原因となっています。
2012 年12 月に日本整形外科学会と日本腰痛 学会から腰痛診察のガイドラインが示されまし た。ガイドラインで腰痛は特異的腰痛と非特異 的腰痛に大きく分類されています。特異的腰痛 とは、明らかな原因がある場合、例えば骨折が あったり、ヘルニアがあったりする場合です。 一方、非特異的腰痛とは明らかな原因を認めな い腰痛を意味し、ある研究では腰痛全体の85% は非特異的腰痛であると報告されています。
またガイドラインでは、レントゲンは不要で 症状の改善がなければ考慮するべきではないか との意見もあります。しかし、腰痛を自覚され たら、まずはその原因があるのか、ないのかを 病院で受診され医師の診察を受けることが重要 と思います。診察や検診の結果、腰痛の原因が わかれば、適切な治療を進めることができま す。特に腰痛の危険信号を確認することは重要 です。危険信号には腰痛以外に、胸部の痛みや 発熱、体重減少、四肢の麻痺やしびれ、筋力低 下などです。危険信号を伴う腰痛は、精密検査 が必要になってきます。
腰痛を認める疾患は多くありますが、基本的 な治療方針は保存療法を行うことです。保存療 法には安静、内服、注射、リハビリ、装具療法に分類されています。いいかえますと手術以外 の治療は総じて保存療法といえます。安静は、 腰痛が強いときは有効と思いますが、長期の安 静で筋力低下なども招くため、安静期間には注 意が必要です。内服には痛み止め、筋肉を柔ら かくする薬、神経修復剤などが挙げられます。 注射には痛いところに注射する局所注射と神経 周囲や神経に直接注射する神経ブロックとがあ ります。リハビリには、物理療法として温熱、 牽引、電気治療などの物理療法と、筋トレなど の運動療法とに大別されています。装具療法も 局所を安静にさせる目的でよく使用されていま す。保存療法の選択や期間などは、症状や原因 により異なるため医療機関での相談が必要と考 えられます。保存療法で症状の改善があれば、 様子を見ることが多く、逆に改善がない場合や 悪化する場合は再度検査などを行い、手術療法 も選択肢に入れる場合があります。
豊見城中央病院整形外科
六角 祥
腰痛は誰もが生涯に一度は経験する痛みであ り、慢性化した腰痛は苦悩となります。
腰痛の診療は、それを放置すると死・麻痺な どの重大な事態を招く腰痛、いわゆる「レッド フラッグ」と言われる1)癌の脊椎転移や脊椎に 初発する悪性リンパ腫などの悪性腫瘍、2)化膿 性・結核性脊椎炎などの脊椎感染症や3)骨粗鬆 症性胸腰椎圧迫骨折などを除外診断すること、 また、坐骨神経痛、下肢筋力低下や膀胱直腸障 害などの麻痺症状を伴わないことを診ることから始まります。その診断には、問診や理学的所 見、レントゲン、MRI、CT、PET などの画像 診断、採血検査などが有用です。
これらの疾患が除外された場合でも、椎間 板腔の狭小化、ヘルニアなどの椎間板の変性 所見や分離、すべり、脊柱後弯、側弯変形など を認めることが多々あります。しかし、これら の所見は腰痛が無い場合でも認められる所見で あり、現状では、これらを腰痛の原因と特定す る検査や診断基準に一定の見解は得られておら ず、腰痛の多くは、非特異的腰痛症とされています。
非特異的腰痛のごく一部の例では、椎間板、 椎間関節や脊椎不安定性が原因と診断され、脊 椎固定術が行われる場合がありますが、慢性化 した非特異的腰痛症では、心理的、職場、補償 制度や生活保護などの社会環境の影響が少なか らずあり、その成績は一定せず、固定術は最終 的な問題解決とはならないとされ、その適応は 非常に限られたものになっています。
一方、「レッドフラッグ」である癌の脊椎転 移などにより、脊柱の支持性が失われ、安静で も軽減しない腰痛や麻痺を伴う場合は、固定術 などの手術療法の適応があり、腰痛は劇的に改 善します。生命予後を良くすることは困難です が、ADL やQOL を改善します。脊椎感染症 では、漫然とした保存療法では、感染を制圧す ることが出来ないばかりか、脊柱破壊による支 持性の喪失、麻痺が出現することがあり、除圧・ 脊柱再建目的の手術が必要になることがありま す。また、骨粗鬆症性椎体骨折は、以前は、下 肢痛や麻痺などを伴わないものでは保存療法を 行っていましたが、最近では、手術療法の適応 になることがあります。
腰痛椎間板ヘルニアやすべり、不安定性を伴 う腰部脊柱管狭窄症では、腰痛の軽減目的に手 術をすることは殆どありませんが、下肢痛、下 肢筋力低下、間欠性跛行などの改善目的に手術 を行うことがあり、その際は、下肢痛とともに 腰痛も軽減することは珍しくありません。
手術療法は、腰痛治療に限らず十分な保存療 法でも改善しない場合に初めて検討する治療です。整形外科の伝家の宝刀ではありますが、そ の効果を完全に予測することは出来ず、その効 果は時間的にも限定的であること、様々なリス クを伴うことなどを、医療者‐患者とも理解す ることが肝要です。
大浜第一病院 天久の杜 脊椎外科部長
宮里 剛成
バルーン椎体形成術(Balloon Kyphoplasty,BKP)
はじめに:バルーン椎体形成術?といわれても 聞いたことがない、あるいは聞いたことはある がどういう治療法なのかよくわからないという 方が多いと思います。これは高齢者が転倒など で背骨を骨折(骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折)した際、 骨折部にセメントを注入しすぐに起き上れるよ うにする手術のことです。頑固な痛み、背骨の 変形、日常生活動作の制限を改善させ、寝たき りを防ぐ治療法として最近注目されています。
目的:手術の手技、適応、禁忌、治療成績、合併症を紹介します。
手術手技:まずバルーン挿入経路作成後、ガイド 棒の先端につけたしぼんだ風船(バルーン)をつ ぶれた背骨(椎体)に挿入します。次にバルーン を徐々に膨らませつぶれている骨を持ち上げ整復し、しっかりとした空洞を形成します。バルー ンを縮めて抜いた後、最後に硬めで漏れにくいセ メントを比較的安全に空洞に詰めて完成です。
全身麻酔で手術時間は現在40 分程度、背中の2 ヵ所を約1 p切開します。
適応:1)骨粗鬆症による1 椎体の脊椎圧迫骨折、 2)コルセットやギプス固定によっても疼痛が改善されない場合です。
禁忌:1)3 つ以上(既存骨折は2 つまで)の圧 迫骨折がある、2)ステロイド使用による骨粗鬆 症、3)麻痺がある、4)セメントが漏れやすいあ るいは扁平に潰れすぎてしまった、5)重篤な脳、 心臓、肺、血管の病気がある場合です。
経皮的レーザー椎間板減圧術PLDD
(Percutaneous LASAR Disk Decompression)
適応:比較的小さなヘルニア2)椎間板の内圧が い若年者
限界:1)保険外である2)複数回の手術が必要の
場合あり3)大きなヘルニアや高齢者には適応が
ない4)治療効果が一定しない5)皮膚の傷は小さ
いが内部では高侵襲(椎体終板が焼ける)
→沖縄県内では施行されなくなってきた
→適応は限られているので最寄りの整形外科医
に相談の必要あり。
内視鏡下ヘルニア摘出術(MED)
利点:1)傷口が約1.6 p(顕微鏡下では2 〜 2.5 p)、出血や痛みが少ない2)退院まで5 日(顕 微鏡下では7 日)で早期社会復帰が可能
欠点:1)立体的映像が得られない2)ラーニング
カーブ(医者の手術が上手になるには)時間がかかる、合併症のリスクあり。
→沖縄県内ではまだ普及していないのが現状
熱心に聞く参加者の方々
※フォーラム終了後、フォーラムの内容の検証と今後の対応に資するべく、講師間の意見交換会を行ったのでその概要を掲載する。
○玉井理事 皆様お疲れ様でした。本日は 500 名程の来場があり、質疑応答では個人的な 質問が多くて、講師の先生方に振る内容が難し かったと思いました。今回のご感想を伺いたいと思います。
○上原先生 やはり関心が高いと感じました し、結構幅も広いので腰痛となるとかなり絞る のが難しい。どれだけ理解して頂いたか、分か り易くしたつもりですけど心配です。
○三好先生 アンケートでは、8 割ぐらいの 方が腰痛を自覚しているので、やはり多いなと いう印象です。また7 割ぐらいの方が病院を受 診しているとの回答をしているのですが、もう 少し少ないかと思っていました。整骨院の方が 多いと思っていました。
○六角先生 来場者の多くが高齢者だったの で骨粗鬆症の話しを中心にした方がよかったと思いました。
○宮里先生 医学用語が難しいのでいかに噛 み砕いて言うかというのがポイントかなと思いました。
○玉井理事 かなり質問が個人的だったと思 いますが、実はあまり聞けなかった質問の中に は何ヵ所かの整形外科に行っているのですが、 何を信じていいのかわからないという質問があ りました。あの場で質問したらどうかなと思い ましたが、いかがですか。
○三好先生 整形外科医の中でも、手術を得 意としている先生もいれば、そうでない先生も いらっしゃるわけで、全部が全部同じことをい うわけではないので、ちゃんとお話をされてい ないことが一番問題だと僕は思います。そう いう患者さんはどうしてもいらっしゃるので、 その中でしっかりお話をした方が良いと思い ます。必ず手術をしないといけないというケー スは非常に少ないと思います。患者さんとの相 談になると思います。その時に自分の予想とは 違う場合は、希望しない方もいらっしゃいます し、必ずやらないといけないという医療機関は少ないと思いますので、医師との相談になると 思います。お話を十分にされていないのかなと 思います。
○六角先生 wondering している方達は、 yellow、blue やblack flag があったり、 治療への期待度が高く、手術療法を適応 することは非常に困難です。
○玉井理事 質問で、手術は絶対するもので はないと言われたという人もいました。わざわ ざ死ににいくようなものだと書いてありました。
○六角先生
脊椎手術における周術期合併症は、感染症や 硬膜外血腫などがありますが、その頻度は、2 〜 3%で、生命予後や麻痺の悪化は、0 ではありま せんが、非常に稀です。手術のメリットは確か にありますので、患者さん個々のリスクを勘案 して、治療方針を決めています。
○糸数氏(琉球新報社)
プロジェクタの画面 が低すぎて見え辛かった ので、立って見られてい る方がいました。また、 非特定性の腰痛の見分け 方をもう少し聞きたかっ たですね。例えば背中の 上の方から痛くなるとか。
○三好先生 8 割は非特定性の腰痛で、見分 け方は痛みの部位とは関係ないです。痛みの性 状であるとか、熱があるとかそういうサイン(レ ッドフラッグ)です。そういうのがあれば早急 に検査をする必要があります。
○玉井理事 中には危険な腰痛があるので、 原因をしっかり追及して、よくない腰痛を見分 けないといけないですね。
○三好先生 患者さんから8 割はわからない でしょと言われたら返す言葉がないですけど、 2 割を見つける意味がありますということです。
○玉井理事 今日の来場者はほとんど患者さ んだったような気がします。自分で悩んできて いると思いました。
○宮城会長
腰痛を持っている 方で、医療機関を受診 していない方が10%、 整骨院に通っているの が20%の結果が出てい る。これは受診しない ことが問題ですし、腰 痛の原因の20%はほっておけない腰痛である ので、きちんと区別しないといけない。そこが 大事。通院せずに、整骨院に掛っていることを 重要な問題にしないといけない。沖縄の方は自 分が悪くても病院に行かない人が多いのです が、腰痛に関しても同様です。
強調してほしかったのは、まず整形外科に診察を受けることを伝えてほしかった。
○玉井理事 最後に三好先生への質問にあっ た「病院がおっくうで仕方がない」というご意 見、これが現実じゃないかなと思います。腰痛 があっても鎮痛剤とか、シップとかで良くなっ て誤魔化し誤魔化しやっている人も結構いらっ しゃると思います。中には危険な腰痛があるか らちゃんと受診した方がよいと。琉球新報さん から紙面として出して頂けると助かります。
○糸数氏(琉球新報社) やはり、腰痛はほ っておけば治ると思いあまり病院に行かない人 が多い感じがします。生活に支障がでれば行く でしょうが、痛みがあれば病院に行って診断し て頂くことが大事だと思います。
○玉井理事 最後に宮城会長何かございますか。
○宮城会長 先ほど整形外科医に対する批判 もありましたが、それは一部であって、大多数 については症状があった時にはしっかり診断を してもらい、原因をはっきりさせてもらう。腰 痛の中にもほっておいていいものがあるわけで すから、それは診断して検査をしない限りわか らないです。必ず医療機関を受診してほしい。 それを是非強調してほしい。そのためのフォー ラムです。
○玉井理事 危険な腰痛侮るなかれということですね。次も是非力をお貸しください。お疲れ様でした。
お知らせ
☆男性医師の方、医学生の方の参加も歓迎いたします。
☆医師会館内に託児所を設置しますので、お子様をお連れになっても参加頂けます。