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紀行文

仲間清太郎

浦西医院 仲間 清太郎

3 年前に、5 月の連休に我が故郷―宮古島の 北に位置する八重干瀬・大神島・ガラスボート で池間島周囲のさんご礁を見てきました。八 重干瀬は池間島の北約5 〜 22km に位置し、南 北17km、東西約6.5km にわたって広がる広大 なさんご礁群であります。100 以上のさんご礁 からなり、その面積は宮古島の3 分の1 に達す るといわれています。名称の由来は、諸説があ るようですが、8 つの干瀬からなる・干瀬が幾 重にも重なっているからのようです。名前は地 域によって「やえびし」「やびじ」「やぴし」と 呼ばれていますが、一般的には「やびじ」と呼 ばれているようです。1 年でもっとも潮差が最 大になる旧暦の3 月3 日に「幻の大陸」をキャ ッチフレーズに八重干瀬祭り― 観光ツアーが 行なわれています。私たちは、池間島で個人的 に観光ツアーをしているK さんにお願いして、 職員8 名のメンバーで、まず干潮になる2 時間 前に、池間大橋と大神島の間のさんご礁をまず ガラスボートで観察に行きました。こんなにき れいな何種類ものサンゴが群生しているのを船 頭のK さんに説明を受け、地元の私でもビッ クリする程きれいなサンゴでした。宮古のサン ゴの綺麗さは沖縄一で、ダイビングやシュノー ケルをする人に人気があるようです。サンゴは 体の中に共生している褐虫藻と呼ばれる単細胞 (大きさは10 ミクロン)の植物が行なう光合成 でできた脂質・炭水化物などを主たる栄養分と しているようです。また、褐虫藻の光合成は、 サンゴの骨格を作ったり、サンゴ礁が作られる ことにも役立っているといわれています。さて 船を乗り換えて、いよいよ八重干瀬へ出発です。 約25 分かけて近くの大き目のリーフへ到着で す。5 月の連休では、潮が満ちてくるのは早く、近くのリーフに上陸して約2 時間程度の潮干狩 りしか出来ませんでしたが、しかし結構ーサザ エ・タコ・シャコガイ・リーフ間でつれた魚等 たくさんの海の幸が取れました。特にサザエは 多く取れました。サザエは波打ち際のところで 下から上がってきてサンゴの中に隠れており、 集中してみないと見逃してしまう。ただ、砂地 での潮干狩りはよいが、さんご礁の上を歩いて、 珊瑚を踏み潰すことがあり、申し訳ない気持ち になってしまいます。約2 時間の潮干狩りが終 了し、今度は池間島の近くで、グルクン釣りで す。船頭が準備した、さびきでグルクン釣りの 開始。4 人で左右二人ずつ分かれ釣りが始まり ました。釣り始めて10 分経過すると、丁度群 れにあたったか、入れ食いの状態です。100 匹 も釣れれば、もう釣りは終了。後でさばくのが 大変だと思っていたら、船頭のK さんが釣り の途中からグルクンのさばき。慣れたもので、 あっという間に全部のグルクンをさばいてしま いました。これで、その日の予定は終了。今回 は全員、私の実家で2 泊3 日の予定で来ました ので、皆で分担し、夕食の準備へ。サザエの刺身・ つぼ焼き、グルクンの刺身・から揚げ・煮つけ、 シャコガイの刺身、タコの刺身等、泡盛の古酒 を飲みながら、もう最高です。カラオケはない が皆で、遅くまでドンちゃん騒ぎです。適当に 皆さんお休みです。翌日は、私も初めていく大 神島です。池間漁港から約15 分の位置にあり、 周囲は約2km の小島です。過疎化が進み、現 在は50 名満たない島民が、半農半漁の生活を 営んでいます。以前から、大神島の話は聞いて おりました。1)大神島と海賊キッドの財宝:実 際財宝は見つかっていません。2)幻の大神島一 周道路:20 年以上前に計画されたようですが、 ブルドーザーの爪が折れたり、工事関係者が原 因不明の病気になったりで中断されたまま。3) 大神島のうわさ話:以前海賊がやってきて、島 民のほとんどが殺され、隠れていた男女の子供 だけが生き残って、その子孫が現在の島民の子 孫である。この島は、古くから神の島とされて きました。現在も集落以外の多くの場所は聖域とされ立ち入り禁止です。このような予備知識 があったので、今回は展望台―遠見台(トウン バラ)まで上がったら、寄り道しないでそのま ま下りることにしました。もちろん、何か植物 でも持ち帰りはできません。漁港に到着すると、 トイレ・自動販売機・休憩所がありました。上 りの道路を上がっていくと民家がありました。 洗濯物は干されていて引き戸も開いていたが、 午後2:00 頃で昼寝の時間なのか?不思議と帰 るまで誰一人とも会わなかったです。さて、遠 見台まで、約15 分かけ全員到着です。周囲の 景色は抜群で、また大神島からみる池間島・池 間大橋、周辺の海のさんご礁の景色も本当に最 高です。改めて、我が島―宮古島のすばらしさ を見直すきっかけになりました。皆さんも、一 度八重干瀬・池間島・大神島観光はいかがでし ょうか?(一部ネットから文献引用させていた だきました)