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浦添市医師会 会長 仲間 清太郎 先生

仲間清太郎先生

沖縄県医師会・浦添市医師会 会員の皆様、今後とも医師会 活動にご協力お願い致しま す。まだまだ未熟もので御座 いますが、ご指導・ご鞭撻よ ろしくお願い致します。

Q1.浦添市医師会会長ご就任おめでとうござ います。仲間会長は、平成10 年から14 年間 にわたり理事、副会長として浦添市医師会 活動に携わってこられ、この度医師会長と して就任されましたが、これまでを振り返 っての感想と、今後の抱負をお聞かせくだ さい。

平成4 年4 月に、中部地区医師会から独立し た形で浦添市医師会は発足しました。当時は 35 医療機関、会員数88 名でしたが、現在では A 会員83 名+B 会員148 名と大変な大所帯にな っております。初代会長の平安常良先生、二代 目の嶺井進先生、三代目の山内英樹先生には、 大変なご苦労があったと思います。心から感謝 申し上げます。

さて理事・副会長含めて、14 年間会長を支 えてきました。平成24 年1 月の臨時総会で、 会長に指名されました。大変身の引き締まる思 いで御座います。固辞しましたが、不肖、小生 が会長とは。幸い4 名の優秀な副会長と理事の 先生方がいます。役割分担して、大先輩たちが 築いてきた浦添市医師会を継続・更に発展させ ていく所存で御座います。ご存知のように浦添 市には浦添市立病院が御座いません。8 つの病 院が役割分担・連携して一つの総合病院−市立 病院という形をとっており、起承完結型医療を目指しています。また行政側とも、非常に友好 な関係があり、平成14 年に立ち上げたMI セン ター(メディカル・インフォメーションセンタ ー)も軌道にのっています。市民への医師会情 報や相談・苦情等含めて、医療機関と市民との 間のバッファーになっているのではないでしょ うか。

医師会は4 つの基本理念が御座います。1)ホ ームドクター制、2)施設間連携、3)インフォー ムドコンセント、4)情報公開。この基本理念を 基に、地域に根ざした、市民のための医療を展 開していきたいと思います。我々医師会・医療 機関はサービス業です。主役は市民・患者で す。そのことを忘れず、今後の浦添市医師会活 動を発展させていきましょう。

Q2.地域社会における質の高い在宅医療を市 民に提供することを目的に平成21 年1 月に 結成されました浦添市在宅医療ネットワー クについて、現状や今後の展望等について お聞かせください。

浦添市医師会は平成21 年1 月に浦添市在宅 医療ネットワークを立ち上げました。特に、か じまやークリニックの山里将進先生・名嘉村ク リニックの大M篤先生には、大変なご苦労をお かけしました。長崎のネットワークが見本になっていますが、3 年経過し順調に展開されてい ると思います。在宅支援診療所が12 施設あり ます。特化型でされているところと、混合型 (外来診療+ 在宅)が御座います。特化型は 100 〜 150 名の患者、混合型は30 〜 50 名程度 が限界でしょうか。在宅総合管理料が点数は高 いです。24 時間対応ということになっていま すが、訪問看護ステーションとリンクすれば対 応は可能です。これから、訪問診療を始めよう としている先生方には是非話しておきたいので すが、24 時間対応とはいえ、普段の訪問診療 できちんと指示、処方することで、オンコール はかなり減ります。オンコールが多い患者はむ しろ入院治療を検討された方が良いと思いま す。在宅医療を始めるドクターが増えれば、在 宅での看取りも増えると思います。是非ネット ワークに参加をお願いします。

さて、昨年6 月から今年2 月まで、地域見守 りサービス実証事業を浦添市医師会は実施しま した。30 名の患者について、医師・訪問看護 師・薬剤師、介護支援専門員との間で情報共有 化と連携を行う事業でした。サーバーに30 名 の患者情報を入力しておきます。医師のほうか らは、主治医意見書、訪問看護指示書、処方 箋、訪問看護師はiPad を使用しての情報共有 と日報の報告、薬剤師は訪問薬剤指導の報告 等、貴重な実証事業でありました。更に今年 は、今までの実証事業のツールを使って新しい 実証事業を行う方向で動いています。

さて、在宅医療ネットワークでの問題点とし て、主治医・副主治医・訪看の関係よりは、歯 科医師や薬剤師による訪問歯科診療・訪問薬剤 指導をもっと連携して増やしていく必要があり ます。ケアマネジャー・介護職との連携も今後 必要になってきます。iPad 等を使っての連携 が今後有効なツールとなっていくでしょう。

Q3.浦添市医師会は、健康を保つためのコツ を紹介した「アンチエイジング浦添モデル」 の策定や、浦添市と連携して行っている「メ ディカル・インフォメーションセンター」事 業、「3 s減量市民大運動」等、地域住民の 健康保持増進に力を入れておりますが、現状 と今後の課題についてお聞かせください。

浦添市医師会では、ホームページ上で様々な 情報を市民に提供していますが、「アンチエイ ジング浦添モデル」もその一つです。本会副会 長の久田友一郎先生が、浦添総合病院健診セン ター長として健診、診療に携わってこられた経 験をもとに、健康を維持し、かつ若々しい体を つくるために提唱したモデルです。ここには、 メタボリック症候群を予防し、単なる長寿では なく健やかな長寿を実現するノウハウが詰まっ ています。ぜひ浦添市医師会のホームページに 掲載されている「アンチエイジング浦添モデ ル」を覧いただきたいと思います。

「メディカル・インフォメーションセンター」 は、平成14 年4 月に、浦添市と浦添市医師会 が協同して実現した事業です。浦添市庁舎1 階 ロビーに設置されていますが、浦添市民に医療 や健康、福祉に関する幅広い情報を提供すると ともに、市民からの要望や苦情などをそれぞれ の現場に伝える役目をも担っています。行政と 医療、市民を結ぶ結節点として、その役割の重 要性は一層増してきています。とても先駆的な 事業であり、浦添市における行政と医師会の連 携の象徴ともいうべき事業なので、これからも 一層強化していくべき事業と思っています。

「3 s減量市民大運動」も、浦添市と浦添市 医師会の連携による運動で、浦添市医師会の先 生方によって提唱され展開されました。3 sと いう具体的で実現可能な目標を設定し、市民自 らが自律的に健康をコントロールし、行政や医 療(医師)がそれを支援していくという「自立 支援型モデル」です。現在も「健康チャレンジ 手帳」や「グラフ化体重日記」が市民に活用さ れています。

これからも、市民の健康保持、増進に積極的な役割と責任を果たしていきたいと思っています。

Q4.県医師会に対するご要望がございましたらお聞かせください。

県医師会には特別な要望等は御座いません。 現執行部で更に医師会を発展させていきましょう。

今後は、在宅での看取りも増えてくると思い ます。診療報酬も在宅での点数を高くしていま す。終末期医療の患者は自宅か施設での看取り へ持っていく方向で、家族へも説明し病院死を 減らす方向で考えたほうが良いと思います。そ ういう意味でも、医師会も在宅医療にもっと力 を入れていきましょう。

Q5.最後に日頃の健康法、ご趣味、座右の銘 等がございましたらお聞かせ下さい。

趣味はゴルフです。腱鞘炎で回数は減ってい ますが、週に2 回程ゴルフレンジへ通っていま す。日曜日・祭日はゴルフ場ですが、できるだ けカートに乗らずに歩くようにしています。こ れが、健康法でもあります。特にジムに通うと か、ウオーキングはしていません。

座右の銘:一言で言えば、“努力”です。こ つこつ努力が大きな結果となる。1 年前から英 語の雑誌に凝っています。NEJM(週刊誌)を 注文して、特にCase Report を読んでいます。 大きな声を出して自分の部屋で読んでいます。 結構英語の勉強になります。

この度は、インタビューへご回答頂き、誠に有難うございました。

インタービューアー:広報委員 池村剛