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なごみ会県民健康フェア

真栄田篤彦

常任理事 真栄田 篤彦

平成22 年12 月26 日(日)10 時より、沖縄 コンベンションセンター展示場に於いて標記フ ェアを開催した。当日は、年末の多忙な時期 と、あいにくの天候不良の為、参加者は予想よ り少なかったが、約1,000 名の来場数があった。

当フェアについては、平成21 年8 月12 日 (水)に、県下の保健医療関係17 団体で構成す る沖縄県医療保健連合(通称:なごみ会)の平 成21 年度幹事会において、沖縄県看護協会よ り県民の健康増進を図るため、年1 回はなごみ 会として健康フェアを開催してはどうかとの提 案があり、全会一致で開催に向け検討を進める ことが決定されたものである。

これを受けて同年12 月に開催された第1 回 目のフェア開催に係る打合会を皮切りに、2 回 の打合会と、11 回の実行委員会で種々検討・ 協議を重ね、平成22 年9 月5 日(日)に開催 することが決定された。

しかし、9 月5 日当日は台風9 号の接近によ り中止のやむなきに至ってしまったが、各団体 から延期開催の要望があり、会場のコンベンシ ョンセンターの利用が可能であった12 月26 日 (日)に、改めて開催することになった。

フェア当日のステージイベントでは、初めて 開催するのに相応しく、開会セレモニーの幕開 けとして、浦添市の広栄保育園の園児17 名に よるエイサーの演舞があり、その後、当フェア 参加の16 団体の会長が登壇し、代表して沖縄 県医療保健連合会長の宮城信雄(本会会長)よ り次のとおり挨拶があった。

「本日は、年末のお忙しい中にも関わらず、 ご参加いただきまして有り難うございます。

県民の健康寿命の延伸は誰もが等しく願うも のであります。しかしながら、本県の現状は、 肥満をはじめ生活習慣に起因する疾病の増加、 早世等が顕著となっており、県民の健康づくり が喫緊の課題となっています。

特に、本県では、成人男性の二人に一人、成人女性の四人に一人は肥満度(BMI)25 以上 であり、男性の肥満割合はフランスやオラン ダ、イタリア等の西欧諸国に匹敵すると言われ ています。

かかる状況に鑑み、県下の保健医療関係17 団体で構成する沖縄県医療保健連合(通称:な ごみ会)は、健康おきなわ21 の基本理念「県 民が健康長寿を維持継承し、生きがいに満ちた 豊かな人生を送ることが大切である」に基づ き、県民の健康福祉の向上を図ることを目的 に、なごみ会ではじめての共催イベントとなる 「県民健康フェア」を開催し、県民の健康づく りについて専門的な立場から指導・啓発に取り 組むことにいたしました。

今回の県民健康フェアを機に、県民一人一人 が各自の健康を考え、健康に対する意識改革の 動機づけとなることを期待しております。私ど もは、今後とも県民の健康をサポートすべく、 「なごみ会」として、或いは個々の団体におい て様々な計画を実践していく所存でありますの で、長寿県復活に向け県民一丸となって頑張り ましょう。」

引き続き、沖縄県福祉保健部奥村啓子部長よ り以下のとおり来賓のご挨拶があった。

「沖縄県医療保健連合なごみ会主催による 初めての「県民健康フェア」の開催おめでとう ございます。

さて、沖縄県では「健康おきなわ21」を策定 し、「早世の予防」と「健康長寿の延伸」、その 結果としての「生活の質の向上」を目標に「健 康・長寿沖縄の維持継承」を目指しています。 目標を達成するためには、他県より高い「20 歳 から64 歳の年齢調整死亡率」を指標に設定し て、全国並み、さらには全国より改善するよう 取り組んでいくこととしております。その改善 手法として食生活や運動、タバコ、飲酒等の健 康づくり6 分野で目標指標を設定しております。 その中で、県民の皆さんと関係機関や関係団体 が一体となって健康づくり運動に取り組むこと が必要であり、今回開催する「県民健康フェア」 が大いに寄与するものと期待しております。

この県民健康フェアは、医療関係団体が専門 的な立場からの健康相談や各種体験コーナーが 用意されているブースイベント、シンポジウム やミニコンサート等のステージイベント、ドク ターヘリ展示等の屋外イベントなど、多くのプ ログラムが用意されているようです。個人でも ご家族でも楽しんで各イベントに参加していた だき、県民の皆さんが「健康づくり」に対し て、これまで以上に関心を持っていただければ 幸いです。

今回の県民健康フェアが成功するとともに、 永く継続していただくことで県民の皆さんの健 康保持増進に繋がっていくことを祈念申し上 げ、あいさつといたします。」

次に、小生(真栄田)が座長を務めさせてい ただき、「1 に運動 2 に食事 3 にしっかり禁 煙〜めざそう、長寿復活!」をメインテーマに シンポジウムを行った。シンポジストの沖縄県 看護協会健康おきなわ看護2010 委員会委員長 の大城節子氏からは、「肥満予防・禁煙アピー ルウォーキング大会に取り組んで」と題し、職能団体として県民の健康づくりの為に行ってき た活動の報告と、当ウォーキング大会の特徴や 成果についてご講演いただいた。沖縄県栄養士 会副会長新垣慶子氏からは、「〜本気で変えよ う!ぽっちゃりおなか〜」と題して、本県の食 環境による肥満者増加を改善する為、肥る原因 となる身に付いた食生活や習慣や癖を見直し、 無理のないダイエット方法についてご講演いた だいた。沖縄県薬剤師会理事笠原大吾氏から は、「禁煙サポート薬局が応援します、あなた の禁煙―薬剤師による禁煙支援―」と題して、 禁煙治療を受ける患者さんに対し薬局の立場か らのサポートについてご講演があった。

シンポジウム終了後、来場者には、日本健康 運動指導士会の指導の下、「沖縄・Les プチ体操」に参加いただいた。

その他、団体毎に設置したブースイベント で、ポスター展示、健康相談・指導、骨密度測 定や血糖値検査等のほか、各種体験コーナーを 展開した他、関係団体・企業による8 つの出展 ブースでは、商品の展示紹介、AED の体験、 無料の健康測定や学校案内、PET の紹介、ド クターヘリの活動紹介等があった。

また、来場者が楽しく参加できるようにお楽 しみイベントとして、県内を中心に活動してい るNSA さんによるミニコンサートや、各ブー スを回りスタンプを集め、スタンプがたまった 来場者には関係業者からいただいた協賛物品を プレンゼントした。更にホテル宿泊券やディナ ー券、人間ドック無料券等が当たるお楽しみ抽 選会も行った。

屋外イベントとして、会場に隣接する宜野湾 海浜公園スポーツ広場に、浦添総合病院のドク ターヘリを展示、会場入り口横には那覇市医師 会生活習慣病検診センターの乳房X 線(マンモ グラフィ)検診車を展示し、来場者に直に触れて頂き、その役割等について県民へ広く周知を はかった。

当フェアの開催に御賛同いただき、ご協力い ただきました会員及び関係者又、本会ブースに 於いて、来場者に対し健康相談・指導のご協力 をいただいた那覇市医師会会員の長嶺信夫先生 (長嶺胃腸科内科外科医院)、白井和美先生(白 井クリニック)、崎原永辰先生(那覇市医師会 生活習慣病検診センター)へ改めて感謝申し上 げます。

ステージイベント:シンポジウム

健康相談・指導に立たられた長嶺先生(左)と白井先生(右)

ステージイベント

子どもエイサー

沖縄県民体操「沖縄・Let's プチ体操」

会場風景

各ブースの催し物

咬合力測定の様子(沖縄県歯科医師会)

妊婦体験の様子(沖縄県看護協会)

簡易血糖測定の様子(沖縄臨床検査技師会)

AED 体験(協賛ブース)

動脈硬化度測定の様子(沖縄県薬剤師会)

フードモデルによる食事チェック(沖縄県栄養士会)

運動実践(日本健康運動指導士会沖縄県支部)

鍼体験(沖縄県鍼灸師会)

協賛ブースの様子

野外イベント等

ドクターヘリの内部

ドクターヘリ展示

遊具ふぁふぁ

マンモグラフィ検診車展示

雨・風の中、ウォーキング大会に参加された方々