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寅年にCHANGE

高橋慶行

沖縄県立中部病院産婦人科
高橋 慶行

新春あけましておめでとうございます。

これまで、あまり年のことや干支のことなど 考えずに生活してきましたが、今回新春干支随 筆を書くように依頼され、少しこれまでのこと を振り返ってみました。私が大学を卒業して医 者になり、県立中部病院で研修するために沖縄 にやってきたのが、24 歳の時なので、ちょうど 干支を二回りしたことになります。考えてみる とちょうどこれまでの人生の半分が医者になっ てからということになり、何か大きいな節目の ような気もしてきます。社会に目を向ければ、 先の衆議院選挙でずっと政権を担当していた自 民党が大敗して民主党に変わったし、米国では 黒人初の大統領オバマ氏が誕生したし、マイケ ルジャクソンが亡くなったし(ダンスフリーク の私としては、このインパクトは何よりも大き い)、これは世界がCHANGE の時期に来てい るとしか思えない気がしてきます。医療の分野 でも医師不足等の問題が噴出し、変革を求めら れています。そもそも私が勤務している県立病 院自体、大きな変革をせまられており、のんき なことを言っている場合はありませんでした。

ではこのような時代に自分はどうCHANGE しているのか考えてみると、これまではもっぱ ら臨床と研修医の教育に携わってきたのです が、最近は産婦人科領域でもサブスペシャリテ ィの専門医制度ができ、資格を得たり維持する には論文や学会参加が必要で、アカデミックな 活動が確かに前よりは増えています。また県立 中部病院ががん拠点病院に指定されたためその 関係の仕事も増えています。やはり時代や年齢 が進むにつれ仕事の内容はCHANGE していく わけですが、肉体の方も(気持ちは若いつもり でも)遠視が入ってきたり、当直明けの回復が 遷延したりと確実にCHANGE しています。仕 事の変化は最初のうちはめんどうだと思ってい たのが、慣れてくるとこれまで見えていなかっ たものが見えてきて楽しくなっています。肉体 の変化(老化!)も最初は少し悲しかったの が、だんだん変化を楽しめるようになっていま す。ダンスに至っては肉体の衰えとの闘いのた めに練習しているようなものですが、マイケル ジャクソンも50 歳で復活コンサートを行おう としたのですから、まだまだ老け込むわけには いきません。それはさておき、最近は時代の変 化が早く、企業なども変化し続けないとつぶれ るようで、これからは、病院も医師もヒトも常 にCHANGE し続けないといけないのだろうと 思います。医師会会員の皆様、今年は CHANGE を楽しみましょう。