これからの人生について
とよみ生協病院健診部婦人科
稲福 盛弘
新年あけましておめでとうございます。
とよみ生協病院産婦人科の稲福です。元気に やっていますのでよろしくお願いします。
とうとう私もいつの間にか還暦を迎えてしま いました。この間、いろんな世の中の移り変わ りを体験してきて利口になってきました。人生 の荒波を大病もなく健康に無事乗り越えられて 今日まで来れたことに感謝したいと思います。
還暦とは新たに生まれ変わって、これから再 び新しい人生を歩むという意味が込められてい て、新たな出発を前に普通は過去のことを振り 返っていろいろと書くところですが、おぼろげ ながら過去の記憶はあるのですが、まだ感傷に 耽る年齢でもありませんし、私は常に過去より も現在を大切にして明日に向かって進んでき て、昔から若年性認知症かと思うくらい（ただ し、私は絶対認知症とは思っておりませんので 悪しからず）過去の記憶が吹っ飛んでしまい、 すぐ忘れるという特性がありまして、良きにつ け悪しきにつけ、過去のことを引きづらないで 来ました。そのお蔭でストレスをあまり背負い 込まないで今日まで来れました。今まで産科と いう職業に携わってきて、ものすごいストレス に曝されてきたのですが、そういう特性のお蔭 でストレスは最小限に切り抜けてこれたと思っ ています。
数年前から視力も低下してきて、手術に不便 を感じるようになり、そろそろ産科は潮時と判 断し、白髪も目立ち老いを感じ、何とか老いを 阻止すべく、夜は十分な睡眠をとり、大好きな 運動時間を増やし、規則正しい生活をしたく、 もう少し自分の自由な時間が欲しくて去年から とよみ生協病院にお世話になり、健診部で子宮 がん検診を主体とした仕事に従事させてもらっ ています。
沖縄市でアパート住まいだったのを持家の那 覇市へ引っ越し、7 年振りに地元に戻ってきま した。前職場では通勤時間片道40 分かかって いましたが、今は徒歩可能となり通勤距離時間 とも大幅に短縮されて大変便利となっていま す。もちろん今までの職場においても充実した 仕事をさせてもらい感謝しています。
とよみ生協病院は常勤医師8 名の小じんまり した病院ですが、建物は旧沖縄協同病院ですの で大きく、広い空間の医局にあって、気持ちも 大らかでゆとりを持って快適な職場環境の中で 楽しく仕事をさせてもらっています。
今まで、誠実に真面目にそして一市民一医療 人として社会に奉仕し、出会った方々とは感謝 の念を抱きながら接し、人のため世のため家族 のために、社会のルールにのっとって他人に迷 惑をかけないようにして、昼夜関係なく心身を 酷使して凡人なりにも一生懸命人生を歩んでき ました。
還暦を機に心機一新、これからの人生は、無理せず、ストレス溜めず、認知症にならないよ うに頭脳を使いよく考え知識を広げ脳賦活を促 し、生活習慣病予防も兼ねて毎日趣味の運動、 日野原重明先生に見習って院内では暇を見つけ ては8 階の階段の昇降を、帰宅後は室内自転車 エルゴメーター（100 ワット）1 時間を主体と したその他諸々の運動を行っていますが、それ らの運動を継続して寝たきりにならないように 体力をつけ、睡眠不足も生活習慣病の源ですの で、夜更かしせず、くれぐれも認知症の1 症状 である昼夜逆転にならないよう肝に命じ、十分 な睡眠を取り、ちょうど今、これらが実行可能 となったのを機に規則正しい生活をしていこう と決意しています。沖縄の人は長生きだが、介 護を受けておられる方が多く不健康な長生きと 言われていますが、そういう生活習慣をつける ことによって真の長寿につなげていければと思 っています。
他方、世間に目を向けてみますと、100 年に 1 度の末曾有の不景気で職に就けず困っている 人々が溢れています。自殺も増えています。人 間はお互い支え合いが必要ですから何とか世の ため平安のため、全ての人々が幸福になれるよ うに少しでも貢献に寄与したいものです。
これから先何が待ち受けているかわかりませ んが、何が起ころうとも物事に動ぜず泰然自 然、愛を持って、地味ながらも黙々と努力を惜 しまず、誠実に明るく希望を持ってこれからを 歩んでいく所存ですので、とよみ生協病院とも どもよろしくお願いします。
この駄文をもって日頃お世話になっている先 生方への新年のあいさつにかえたいと思います。