那覇市医師会理事(沖縄赤十字病院)
知花 朝美
那覇市医師会においては、市民、県民との接 点を求めて、ラジオ沖縄「医療ホッとライン」 の番組、健康ウォーキング大会、総合芸術祭、 チャリティ写真展などの活動を行っています。 その一つのチャリティ写真展についてご紹介い たします。今年も、平成21 年7 月8 日より、7 月13 日までの6 日間、那覇市久茂地のリウボ ウホールで行われました。那覇市医師会・チャ リティ写真展は、「医師と、患者さんや患者さ んの家族との垣根を出来きるだけ低くして、本 音で医療や健康について語り合える環境作り」 と、さらに、微力ながら、交通遺児の方々とそ の親御さんの支援になることを願って、続けら れています。もちろん、交通事故を減らす活動 も重ねてお願いしています。
チャリティ写真展は、沖縄県医師会の写真展 (10 回)を継承して、那覇市医師会チャリティ 写真展となり、9 回目となりました。通算する と、19 年続く恒例の写真展になりました。「今 年も、写真展を楽しみにして来ました」との市 民の声もあり、市民の方々にだんだんと認知さ れる写真展になってきたと自負しています。毎年、初日のリウボウ開店時間前のオープニング セレモニーとして、テープカットを行います。 今年は、前田小学校2 年生 比嘉小也音さん、 前田小学校5 年生 上原光都希さん、沖縄県交 通遺児育成会理事長の高嶺朝一氏(琉球新報社 社長)、伊志嶺剛リウボウインダストリー社長、 そして友寄英毅那覇市医師会長の5 人でのテー プカットを、多くのマスコミの方の前で行われ ました。そして、例年、初日の夕方には、出品 者と那覇市医師会会員との交流をはかる1 時間 程度のオープニングレセプションも行います。 出来るだけ多く、市民・県民との交流の場を作 ろうとしています。成功しているかどうかは別 として・・。チャリティ写真展への出展は、会 員の先生方、ご家族及び、会員施設の職員の 方々を対象に募集しています。さらに、他の地 区医師会の先生方の出品も大歓迎となっていま すので、よろしくお願いします。今年も、中頭 病院の平安山英義先生、健保協会の宮里尚義先 生、那覇市立病院の川野幸志先生(昨年は島袋 洋先生も出展)、南部地区医師会の安里良盛先 生、などの先生方が出展いただきました。ま た、ご協力いただいている写真教室の方々も含 めまして、今年の総出展数は、126 作品(66 名)でした。ちなみに、平成20 年は168 作品、 平成19 年は、134 作品、平成18 年は126 作品 でした。展示作品を、2,000 円で販売し、募金 とあわせて、沖縄県交通遺児育成会に寄付して います。今年の6 日間の来場者数は、697 名 (昨年997 名、一昨年1334 名)でした。
写真の内容も、写真家の新嘉喜裕司先生のご 指導(県医師会の写真展より引き続きご指導を お願いしています)の下、全体的に見て、年々上達しているとの評価を受けています。もちろ ん、玄人の先生方の写真とは比べられません が、私の下手な写真でも額に入れるとすばらし く見えますし、デジカメが普及してきて、100 枚、200 枚撮っても、気に入らないのは削除し ながら、その中から、気に入った写真を一つ二 つ見つけるという状態にまで成長していきま す。下手でも「自分の気に入った写真」が出来 てくるでしょうとのことでした。(ほんとは、 妥協して提出しています)また、もう一つの新 嘉喜先生の工夫は、作品をキャビネサイズに展 示することでした。このサイズだと、細かな欠 点が隠れるのです。素人の私も含め、初心者の 先生方の写真が、額に入るとすばらしい写真に 変身するのです。腕に自信のある玄人の先生方 には、物足りない感じがするのでしょう、「も っと、大きいサイズに」と要望があるのです が、広く、多くの方々が出品し易い「チャリテ ィ写真」であり続けるために、この形を続ける ことをお願いしています。
ご覧になった先生方は、ご存知でしょうが、 写真のジャンルも多彩に出品されています。風 景、花、家族、ペット、お嬢さん、シーサー (友寄英毅会長)、旅行風景、ダイビングの海の 世界(真栄田篤彦先生)、沖展に入選した写真 (石川秀夫先生)などなど、また、昨年は、仲 地紀正先生出展の思い出の写真(浜松哲雄先 生、田崎邦男先生の写真)や當山護先生の當山 堅次先生・表情シリーズなどもありました。医 師の生活を表す写真などは大歓迎です。一昨年 まで、奇麗なヌードの作品もありました。さら に、ご協力くださっている写真教室、「五十路 会」の方々、「ゼロ」の方々、ウエル・カルチ ャースクールの方々の洗練された作品など、昨 年は、写真教室「一期会」にもご協力いただき ました。全作品はご紹介できませんが、すばら しい作品ばかりが出展されていました。もちろ ん、2,000 円では安いと思えるプロ級の玄人の 写真もあり、先に売れていきました。
しかし、那覇市医師会チャリティ写真展とし ては9 回を数えましたが、医師会会員の先生方 の出展者数が、なかなか伸びないという事実が あります。写真を集める事務局の苦労は変わり ませんし、また、医師会と、患者・家族および 県民、社会とのつながりを醸し出すという目標 に近づくためには、裾野を広げるためのもうひ と工夫が必要と思われます。
昨年度は、沖縄県民の方々の交通遺児育成会 への寄付にて、141 名の沖縄交通遺児の方々に 奨学・育成金(約1,126 万円)が送られたとの ことでした。まだまだ、足りないと思われま す。皆様のご協力をお願いいたします。当会の 昨年のチャリティ写真展の交通遺児育成会への 寄付金(売り上げ金、募金の合計)は307,224 円でした。(今年は、集計中)わずかな金額で はありますが、今後も、交通事故を無くする努 力とともに、沖縄県交通遺児育成会(高嶺朝一 理事長、屋我嗣寿男事務局長)へのささやかな 支援を続けていきたいと思います。
今日から、那覇市医師会の先生方はもちろ ん、他の地区医師会の先生方も、来年のチャリ ティ写真展に向けて、カメラを手にとっていた だきたいと思います。
皆様の那覇市医師会・チャリティ写真展への ご協力をお願いいたします。