沖縄県南部福祉保健所 譜久山 民子
WHO が4 月7 日と定めた世界保健デーは、 1949 年(昭和24 年)に制定され実に歴史が長 い取り組みで、すべての人々が可能な限り最高 の健康水準に達することを目的としている。
ちなみにその標語を振り返ってみた。
1999年 「アクティブ・エイジングが違いをもた らす」
2001年 「Stop exclusion-Dare to care(相互理 解を深めよう−みんなで一緒にケアし よう)」
2002年 「健康のために動こう」
2003年 「未来の生活を考えよう:子どもたちの ための健全な環境」
2004年 「交通安全」
2005年 「Make Every Mother and Child Count 親子を地域の力ではぐくもう」
2007年 「Invest in health, build a safer future」
2008年 「気候変動〜私たちに出来ること」
2009 年のテーマは「Save lives. Make hospitals safe in emergencies」で、「安全な構造 の病院で、災害時に命を救おう」と言うことに なるか。
近年の海外での災害を振り返っても、病院を 含めた多くの建物破壊は記憶に残っている。地 震による災害ではしばしばで住民の住む地域の 破壊を余儀なくされ人々の命を奪い心痛む出来 事となる。一方で日本では2005 年耐震強度の 偽装の問題が思いもかけず発覚したりした。
しかし日本は公共の建物は安全であることが 当然で、その都度その方向で修正をしてきてい ると思う。この当たり前のことが世界の中でど のようになっているのか注視すること、その重 要性やそのための支援が求められている。 WHO のこの呼びかけにその分野の専門家と共 に更なるメッセージを共に発信していくことが 必要となるだろう。
次は、WHO のメッセージの内容を訳したも のだが、参考にしていただければ幸いである。
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WHO のメッセージ
2009 年の世界保健デーは保健医療施設の安 全性と医療保健業務従事者の準備に焦点を置い ている。その医療保健業務従事者は、災害や救 急時の受傷者を治療する。
災害弱者にとって保健所とスタッフは、人々 の保健ニーズである災害時の外傷治療、疾病予 防、およびケアのための重要なライフラインで ある。
例えば、非常時でも不可欠な出産の安全や、 ワクチン接種や慢性疾患へのケアなどにおい て、プライマリーヘルスケアにとってこのライ フラインが礎石となる。
災害時には、破壊された保健システムでは、 しばしば既に、現在及び将来の公衆衛生の結果 を出すために、機能し続けることができない。
1.災害時は、いかに健康に影響するか
中国のWenchuan 地震では2008 年5 月、 11,000 以上の医療機関が損壊し、何万人もの 人々がほかの場所で治療を求める事を強いられ た。エチオピアとガザでの現在の闘争は予防接 種のような一時保健サービスを中断した。
2004 年のインド洋津波はインドネシアのア チェ州で61 %の保健医療施設を破損し、助産 婦の約3 分の1 の命を奪い、その地方の女性の 健康のために大きな損失となった。
2.成功への計画
次の数カ国は命を守るために準備をしてい て、病院を安全に維持するために機能した。
メキシコでは、どの施設が改良を必要とする かを判断し、訓練された評価者がその200 の保 健医療施設の安全について診断した。
バングラデシュでは、保健のための多機能施 設や、教育と農業が、低気圧や洪水の災害後の 救援支援を実施するためのプログラムに組み込 まれてきた。2007 年のCyclone Sidr 後に何千 人もの命を救った。
日本やパキスタン、ペルーでは保健医療施設 は、現在、耐震構造で建設されている。
ソマリアの病院は、安全が脅かされている中 でも、すべてのために健康を確実にするために 患者を治療し続けている。
世界保健デーはグローバルな健康プライオリ ティの認識を提起するWHO が最も目に見える 機会の1 つである。
今年はWHO と国際的なパートナーは、危険 に耐えられ、直ぐに必要性がある人々を救う様 な保健インフラに投資する重要性を強調する。
また、彼らは、火災のような内部の非常時に も応じるシステムを導入するよう保健医療構造 を促し、ケアの持続を確実にする。
世界中の行事は、安全な施設のデザインと構 造の為に、成功を強調して、かつ促し、広範囲 な災害時における準備のための気運を築き上げ る--命を救って、グローバルな健康を向上する ために。
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