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初期研修にあたって

松澤文彦

南部徳洲会病院研修医1年目
松澤 文彦

私たちの初期研修が始まってはや9 ヶ月が経 とうとしている。本当に日々があっという間に 過ぎていくといった感じがする。この9 か月で 自分は何を学んだかと考えると、何もできるよ うになっていないのではないかと思ってしま う。しかし働き出した当初に比べればはっきり 自覚はしていないが成長しているのだろうと思 う。来年、新研修医が入ってきたときに実感す るに違いない。

今回は、指導医に対しての要望等についてと いうことなので、思ったところを書かせていた だく。

2 点、私は思っていることがある。

まず第1 に、指導する側とされる側である以 上はされる側の態度が非常に重要であるという ことである。される側が積極的でなければ当然 指導する側も熱心になることはないと思う。

私は大学でテニス部に所属していたが小さな 社会だが一応、後輩先輩の両方を経験した。高 学年時に、後輩がある程度できた段階での経験 から考えると積極性のない後輩であればそもそ も教える機会がなかった。また、積極性があっ ても教わる態度に問題がある場合も指導はスム ーズには行かないと思った。教わる方の態度と いうのは非常に重要であると思う。

第2 に、多くの研修病院に共通であると思う が、研修医があくまで研修中のみの2 年間の付 き合いであり、例えば大学医局のような今後も ずっと付き合いが続くといったものとは違うこ とも指導に影響を及ぼしているように思われ る。考えてみれば当然のことかもしれないが、 2 年間のみの付き合いと分かっている後輩に対 して本気で指導するというのはとても困難なこ とだと思う。自分が逆の立場でもなかなか難し いのではないか。これは指導医に対する要望で はなくシステムの問題であると思う。

研修が始まってもうしばらくで1 年間が過ぎ ようとしている。少しは慣れてきたようにも感 じるが、まだまだわからないことばかりで、周 りの方々に支えられて何とかやっている。今後 も様々な迷惑をかけて行くとは思うが同期一 同、気を引き締めて頑張って行こうという所存 である。