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新年の抱負

井上比奈

沖縄協同病院 井上 比奈

沖縄県医師会会員の皆様、新年明けましてお めでとうございます。

さて、丑年生まれの私に、丑年に因み今年度 の抱負を述べるようにとお達しがございまし た。恐らくこの随筆を書かせていただく中で一 番の若輩者かと思い簡単に自己紹介をさせてい ただきます。私は30 うん年前に神戸で誕生し まして、地元の公立小中高等学校と野山を駆け 回りすくすく成長いたしました。丑年といえば 思い出すのは父の言葉で、私や妹が両親の言葉 に“もぉー”と口をとんがらせて文句を言おう ものなら、すぐさま“もぉーは牛や。つべこべ いわずに言うことを聞きなさい!”と厳しく怒 られました。しかしまた、“なろうと思ったら何 にでもなれるからあきらめずに(努力して)や ってみなさい”と常に私たちを応援してくれた のも父でした。その後、地元の薬大に通ってお りました1995 年に阪神淡路大震災に被災し、 卒業後に縁あって琉球大学医学部へと入学いた しました。琉球大学では学業の傍ら、トライア スロン、水泳、合唱などにも勤しみ気力や体力 を培っておりました。色々ありましたが無事に 6 年で卒業し、今年で沖縄に来てはや13 回目の お正月です。医師になって6 年があっという間 に過ぎ行き、ここまではよりよい研修、救急医 療の実践にひた走ってきたつもりでしたが、気 がつけば琉球大学在学中に産まれたわが子もす くすくと成長し、今年は9 歳になります。(この 間、私は仕事ばっかりで私たち親子が不良にも ならず何とかやってこれたのは周りの方々の支 えがあったからでした。図らずも音信不通とな り今日までお礼も言えなかった皆様すみませ ん。この場を借りて厚く御礼申し上げます)

目下、意識しておりますのはワーク・ライ フ・バランスです。もともとは欧米で普及した 概念ですが単に家庭やプライベートを充実させ る、ということにとどまらず、仕事での成果を あげるために「多様性を認め、働き方の柔軟性 を追求し自己投資する」ということが大切なよ うです。職業人としてだけではなく家庭人とし てもまた個人としても持っている能力を最大限 出せるよう、自己研鑽を積みながら健康も家庭 も大事にしたいという野望を持っております。 短期目標としては今年は救急専門医試験に合格 し、外傷も含め地域の救急に少しでも貢献でき るように、また年度内にきちんと原著論文を書 き上げることを掲げて頑張ります。(病院も新 しくなることですし、心気一転?あれ?これま でも頑張ってきたんですョ。いつも締め切りに 追われていましたが、今年も追いまくられそう です。県医師会館もめでたく完成し、重ね重ね おめでとうございます。県医学会をはじめ様々 な講習会など楽しみにしております)病院内だ けではなく外での救急に関する地域活動も、継 続して参加していきたいと思っております。

思うままに書かせていただきましたがまだま だ未熟者です。有言実行で頑張りますので皆 様、御指導御鞭撻のほど、よろしくお願いいた します。会員の諸先生の2009 年のますますの ご健勝をお祈りしつつ、最後に、新春干支随筆 の機会を与えてくださった広報委員の先生に御 礼申し上げます。