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感謝の年に

デューランゆかり

那覇市医師会検診センター
デューラン ゆかり

明けましておめでとうございます。

那覇市医師会検診センターのデューランゆか りです。

今年は丑年ですね。

実は私は丑年生まれなんです、というとすぐ に年齢がバレてしまいますが、やはり自分の生 まれた年には何だか愛着が沸きますね。

ここまでこれたのも神様のお陰、家族のお 陰、そして周りの先輩方、お友達のお陰なのだ と感謝で胸が一杯になってしまうのも子供が生 まれてからでしょうか。

娘は2 歳になりますが、小さいながらに自分 でできるんだと主張する姿を見ているとああ、 自分もきっとこうやって何もわからずに「自分 ひとりで頑張れる」と思ってきたんだと思わず にはいられません。

振り返ると沢山の方に支えられてきたんだと 知らされるとき本当に人間って一人で生きてい けるものではないと実感します。

私は高校を日本で卒業した後にアメリカへ留 学しました。親戚も友達も誰も知る人がいない 所に一人で飛び立ち、何とか生き延びて(!?) アメリカで医師免許、認定医資格を取るまでに 至りました。

でも思えば、知っている人はいないと思った アメリカでしたが留学するすぐ前に沖縄でアメ リカ人の女性に英語を習うことになり、なんと 彼女はもうすぐアメリカに帰る、しかも私がこ れから行くミシガン州だということがわかりま した。それでアメリカで最初の学期が終わった 時の夏休みは彼女の家に泊まらせて頂き、その 間に車の練習をさせて頂いたりしました。何と いう偶然なのでしょう。

又医学生になったばかりの1 年生の時、同級 生数人の前で患者さんの問診を行うという課題 がありました。

まだ自分の英語にも自信が持てない、医学生 として患者さんとお話する自信もないこんな簡 単な課題さえ怖気づいている自分が本当に医者 になれるのだろうかと悩んでいる所に先輩の医 学生がこんな言葉を私に下さいました。

「皆、始めから完璧ではないんだよ。だか ら、今訓練しているんじゃないか。」と。

それを聞いたとき気持ちがすっと落ち着いてそ の課題の日に望むことができた覚えがあります。

自分が必要な時に必要な言葉をかけてくれる 人がいる。本当に感謝ですね。

今年の抱負。

周りの方が私にしてくださる一つ一つの素敵 なことをそれが起きているときにしっかりと受 け止めて感謝することができるものとなること。

そして周りが私のことを必要としているとき にそっと手を差し伸べてあげられる余裕のある 人間でありたい。そう願います。

今年も皆様にとってすばらしい年となります よう心からお祈りいたします。