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生まれ年(とうしび一)にちなんで

仲地紀正

仲地産婦人科クリニック
仲地 紀正

若いつもりでいるうちに、小生も今年は古稀 を迎える年である。昭和12 年丑年生まれは丁 丑(ひのとうし)と言うのだそうだ。

その特徴とは、「耕牛または野牛といい、労 働的な役割を強く持った運勢で、自分のことよ りも他人の力持ちになることが多い」と書かれ ている。同意するかは別として、仕事に趣味、 友人関係など順風満帆、楽しく過ごしてきた。

特に趣味のゴルフは「好きこそ物の上手な れ」と自負しながら、毎週欠かせない。楽しく てやめられないと言うのが本心なのだ。だが、 それも最近、飛距離が伸びず、どうしたことか と首をひねる。道具のせいにしてみたり、食事 のせいにしてみたりする。数年前までは、ドラ イバーズショットが230 ヤードだったのが、今 では200 ヤード以下で、自分では納得いかない のである。また、ゴルフ場にある高さ約50cm の張り渡されたロープを飛び越えようとジャン プを試みるに、失敗して転倒してしまった。失 敬、失敬。幸い無傷であったが、無理しないこ とだと肝に銘じた次第である。

先日、青森で開催された同期会に出席した。 出席者もだんだんと少なくなっていく中で、や はり久しぶりに会う仲間の元気な顔が見られる のは嬉しいことだ。来年の開催地は東京にしよ う、再来年は沖縄にしよう等と、和気あいあ い、また会う約束をして別れてきた。2 年後の 沖縄での同期会は、浦崎彦志先生と小生が接待 役となる。今からああしようか、こうしようか 等と計画を思案し、楽しみを膨らませているの だが、反面それまで元気に過ごせたらなどとも 考える。「周りの友達の話題が健康管理になっ てくると、年を取った証拠だよ」と昔、誰かが 話していたのを思いだした。加齢とともに身体 能力の低下は当然の事と思われるが、今まで簡 単にできたことが、出来なくなってきたことに 納得できずにいる。

大きな病気もせず元気に過ごしてきた小生だ が、年には勝てないな、と苦笑いである。老い を恐れず、老化をもっとポジティブに受け止 め、今後の生活をエンジョイしていきたいと考 えている。