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久米島自転車ツーリングの旅
〜村田先生!ハクチョウの浮き輪を持って遊びに行きます〜(後編)

玉井修

曙クリニック 玉井 修

久米島ツーリング

久米島病院をあとにして、私は島の東海岸に 向かいました。久米島はほとんど平坦な道はな く、アップダウンの激しいコースで、自転車で 走るにはかなりの脚力を要します。久米島病院 のある島の西側から山を一つ越えて東海岸側に 出ました。まずはイーフビーチ近くにある今夜 の宿泊所である民宿黒潮に寄って大きな荷物を 下ろします。連休前にやっととれた民宿は昔の 沖縄の住宅そのもので、あまりの素朴さに子供 の頃によく行った祖父の家を思い出しました。 車の音もしない、素朴な民家の一室で、鳥の鳴 き声ばかりが聞こえてきます。民宿黒潮からイ ーフビーチはすぐ近くで、歩いて行けます。日 本の渚100 選に選ばれたイーフビーチはきめの 細かい真っ白な砂浜が2 キロも続く美しい砂浜 で、本島の混雑したビーチとは全く違った穏や かで、静かで、美しい渚でした。砂浜を歩く と、キュッキュッと砂の音が聞こえました。イ ーフビーチを後にして今度は自転車を北に走ら せ奥武島を目指します。ほとんど車の通らない 快適な奥武海中道路を渡ると直ぐに畳石の海岸 が見えてきます。奥武島にある畳石は、その造 形に自然の不思議を感じます。なぜこの様な不 思議な造形になったのでしょうか?素晴らしい 快晴の天気と青い海、そして畳石のコントラス トはあまりにも鮮やかで、久米島ならではの時 間を満喫した瞬間でした。夕方民宿黒潮に帰 り、一風呂浴びると、午後6 時には小学校から のアナウンスが聞こえます。良い子の皆さんはお家に帰って家庭学習の時間ですとアナウンス されます。

久米島の地図

久米島の地図

静かなイーフビーチ

静かなイーフビーチ

奥武島の畳石

奥武島の畳石

民宿黒潮

民宿黒潮

村田先生と夕食

村田先生とは夕方7 時にイーフビーチ近くの リゾートホテル久米アイランドで待ち合わせ し、早速村田先生の囲碁仲間が経営するという 伊勢エビの店『みやぎ』に行きました。普通の 民家のような店で、伊勢エビ定食を注文しまし た。まず出されるのは近海物の刺身でお皿一杯 の大盛りです。これだけでも充分なのに、伊勢 エビのボイル、500 グラムはあるとのこと。料 理を運ぶのは店のおばあさんで、私たちに饗さ れた伊勢エビは脱皮する直前の非常に美味しい 時期のものであるとの解説を頂きました。とて も気さくなおばあさんで、僕らの隣で宴会をし ていたお客さん達の会計が分からなくなったと の相談を受けました。ビールで良い気分になっ ている私と店のおばあさんとで見ず知らずの人 たちの会計計算を行いました。4 人で4 万円を 超える計算になったけど当たっていたかな?私 たちは2 人で巨大な伊勢エビをたらふく食べ、 最後はエビのだしの良く効いたみそ汁を頂きま した。会計は2 人で8,000 円、これまた店のお ばあさんと私とで計算しました。

伊勢エビの『みやぎ』のおばあさん

伊勢エビの『みやぎ』のおばあさん

民宿の夜

伊勢エビをたらふく食べた後、村田先生に民 宿黒潮まで送って頂きました。連休の期間だと 言うのにおつきあい頂き村田先生には感謝して おります。民宿の夜は、蚊の襲来と、隣の部屋 の兄ちゃんが夜中じゅうテレビを見てゲラゲラ 笑っているためほとんど眠れず、頭がぼーっと しながら朝を迎えました。素泊まり3,000 円の 民宿なので多くは期待できません。

帰りのフェリー

5 月4 日も快晴です。帰りは朝8 時半のフェ リーなので、朝の7 時前には民宿を引き払い、 朝食も摂らずに自転車で30 分ほどかかる西海 岸側に行かなくてはなりません。前日の伊勢エ ビがしっかりお腹に残っていましたので、問題 なく自転車で出発。朝の涼しい空気の中、やは りアップダウンの激しい久米島の道を走ります。 兼城港に着いたのは午前7 時半頃でした。まず は自転車を預けて、兼城港ターミナルで簡単な 朝食をとります。小さな土産品店もありますが、 兼城港ターミナルは人もまばらでひっそりとし ています。出航30 分前にフェリーに乗船し4 時 間かけて泊港に帰ってきました。泊港には那覇 ハーリーの出店が多く並び、那覇の喧噪をまた 思い出させてくれました。フォークリフトの行 き交う港を自転車で走りながら、また腕時計を 気にする生活に引き戻された私でした。

帰りの兼城港はひっそりしていました

帰りの兼城港はひっそりしていました