財団法人 沖縄県体育協会
会長 仲井眞 弘多
本県スポーツの競技力は、昭和62 年開催の「海邦国体」を契機に、県の財政支援の下に大きく向 上し「海邦国体」における天皇杯(男女総合優勝)及び皇后杯(女子優勝)の快挙を成し遂げ、県民 に大きな感動と自信を与えました。
20 年余が経過し、近年、本県の競技力は、中・高校生を中心としたジュニア選手が九州大会、全 国大会等で活躍する競技が増加してまいりました。
更に、我が国を代表し、アジア大会や国際大会等に選抜され、活躍する選手も増えて参りました。
一方、国民体育大会における本県の状況は、一部の競技では安定的に評価できる実績を残している ものの、多くの競技は不安定な要素を抱え、総合成績は目標の30 位台を達成することが出来ず40 位 台に甘んじております。本県の競技力向上の予算は県当局からのものがほとんどであり、これまで多 大なご配慮頂きました。しかしながら、県財政も危機的な状況となり、毎年、競技力向上対策費が削 減され、今後も多くは望めない状況で、本県スポーツの振興を図る上で憂慮される事態となっており ます。近年、本県の地理的優位性が注目され、特に冬場におけるプロ野球のキャンプをはじめ、オリ ンピック強化候補選手、実業団チーム(個人)等が多く来県するようになりました。
このように、トップ選手の高い技量を間近かに接することにより、特に、本県の児童生徒に大きな 希望と夢を抱かすものと確信しております。
しかしながら、競技力の向上を図る上で欠かせない県外強豪チームとの交流試合、強化練習や合宿 等を実施する上で、離島県であるが故に個人や競技団体の経済的負担も大きく、多くの競技で競技力 の向上の妨げになっている一面もあります。
また、県内における強化合宿や強化練習も制限せざるを得ない状況であります。このような状況を多 少とも改善し競技力を向上させ、国民体育大会における30 位台の達成やインターハイをはじめとする 全国大会や日本を代表し世界で活躍できる選手を育成することが求められております。このため、県体 育協会においては、競技力の向上を支援するため、財務特別委員会を発足させ、賛助会員の1 口加入及 び免税募金運動を推進しております。どうぞ、多くの県民の皆様のご支援をお願い申し上げます。