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沖縄県医師会理事就任にあたって

野原薫

理事 野原 薫

去った2 月21 日の沖縄県医師会臨時代議員 会で、理事に再選されました。南部地区医師会 永山孝前会長の推薦で、今回で4 期目となりま す。微力ながら診療所、小児科医の立場から県 医師会活動に尽力するつもりですので、会員の 皆様のご指導、ご協力をお願いいたします。

これまで、主に学校保健と広報を担当してき ました。学校保健では学校医が活動しやすい環 境づくりを目指してきたつもりですが、養護教 諭、校長と学校医との認識の違いが大きく、未 だに学校医の立場をなかなか理解してもらえな いのが現状です。また、最近の学校保健におけ る健康課題も生活習慣の乱れ、いじめなどのメ ンタルヘルス、発達障害児への対応、アレルギ ー性疾患の増加などへと変化してきており、こ れらの課題に対応していかなければならないと 思います。また、広報委員としては多くの会員 に必要な医療情報の提供を目指しておりました が、なかなか容易ではありません。医師会活動 には多くの会員のご意見が必要だと思いますの で、ぜひお聞かせ下さい。

平成20 年度診療報酬改定はプラス0.38 %、診 療所再診料の引き下げはなくなりましたが、外 来管理加算の見直しがあり、内科系診療所にと っては実質的に大幅なマイナス改定となると思 います。5 分以上を目安とした診療、更にその要 点のカルテ記載義務によって萎縮診療となるの は火を見るよりも明らかです。1 時間に最大12 人の患者しか診察できなくなりますので、イン フルエンザ流行期などには診療所から患者が溢 れ、病院を受診するようになり、勤務医が更に 忙しくなるのではないかと危惧しています。これ らの診療報酬の問題、看護師の内診問題、診療 関連死・死因究明制度等の問題などを、法律そ のものはそのままにして、運用面から何とかする 姑息的な方法でのみ対応している現状のままで は、医療崩壊は間近に迫っています。自信と誇 りが持てる医療を目指して頑張りたいと思いま すので、よろしくお願いいたします。