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理事就任にあたって

須加原一博

理事 須加原 一博

この度、瀧下修一病院長の後任として平成 20 年4 月より琉球大学医学部附属病院長に就 任し、沖縄県医師会の理事に加えて頂くことに なりました。たいへん光栄に存じております。

私は、平成12 年4 月、沖縄サミットの時に 奥田佳朗前麻酔科学講座教授の後任として赴任 し、早いもので7 年が過ぎてしまいました。心 身ともにすっかり沖縄の気候に順応してしまい ました。

この7 年間に、医師会活動としては、平成14 年〜平成16 年まで広報委員会の一員に加えて 頂きました。当時下地武義理事(委員長)、當 山護副会長や委員会の先生方と毎月1 回夜7 時 から9 時半頃まで沖縄県医師会会報誌の内容に ついて真剣に意見交換が行われ、忙しい会員に 如何にわかりやすく印象深い会誌にするか、多 方面から検討されることに最初衝撃を受けると ともに、その熱意に敬服しておりました。この 期間にかなり会誌が模様変わりし、現在の形に なってきたと思います。昨年は10 月に、沖縄 県医師会が主管として平成19 年度全国医師会 勤務医部会連絡協議会を沖縄で開催されるのに 際し、シンポジウム「病院の機能分化について 〜勤務医の現状をふまえて〜」、(2)大学病院 の現状について、において、シンポジストとし て発表の機会を頂き、研修医の大学離れと後期 専門研修の場としての大学病院の必要性など私 見を述べさせて頂き、なんとか役割を果たすこ とができたと思っております。こういう機会を 通じて医師会の先生方と意見交換をし、お知り 合いになれたことは、医師会の理事としてはも ちろん、附属病院長としても非常に力強いこと だと感じております。

ところで、今後県医師会と大学病院との連携 は非常に重要性を増すものと考えています。現 在県が抱える医師不足、離島医療や過酷な勤務 状況などの喫緊の問題は、県医師会、県立病院 と大学病院との強力な連携なくしては解決でき ないものばかりです。国の医師不足対策の一つ として、沖縄県は琉球大学医学部入試における 地域枠を2 名としました。これは琉大の離島医 療人養成プログラム(RITO プロ)に引き続き できるものであり、10 年後にその成果が問われ るものと考えます。しかし、医療問題は、早急 な対応が迫られております。県医師会、県内の 公的病院と大学病院が連携して、すぐにでも対 応可能なことはないのか、県民のためにできる ことはないのか、今こそ団結する時だという気 がしております。特に産科、小児科、救急など は、開業医の先生方の協力を得て準夜帯を応援 して頂き、深夜帯や重症患者などは公的病院の 当直医が対処することなどで少しは解決できる ように思われます(以前から主張してきたこと ですが)

解決すべき問題は山積しています。常に「県 民の皆さんのために琉大病院は存在する」こと を原点と考え、医師会の先生方と協力連携し て、沖縄県の医療向上のため、医師会発展のた め、お役に立てれば幸いです。どうか皆様のご 指導、ご鞭撻の程よろしくお願いします。