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日医代議員会への遠い道のり

玉城信光

那覇西クリニックまかび 玉城 信光

10 月6 日(金)外来を17 時50 分に終えた。 おもろまち駅発18時のモノレールに乗る。飛行 機はJAL19時10分発東京行きである。チェック インをすまし出発ロビーで待つ。

「東京地方悪天候のために出発が遅れます」 東京からの到着が少し遅れているようである。 30分待った。JALの次の便、東京行きの客も空 港にあふれてきた。次の次の便の客も空港に到 着する。空港ロビーが満席である。売店の商品 も次々となくなっていく。

県医師会の池田さんから頻回に電話が入る。 「取りやめにしますか?」「大丈夫、遅くなって もいくから」と答えるが、実は過去に乳癌学会 のとき、取りやめ翌日出発したことがあるの だ。今回取りやめは出来ない。何故?日本医師 会の決算委員会があり、九医連から決算委員に 推薦されているのである。是が非でも委員会に は出席しなければならない。

出発は22時40分であった。空港で待つこと4 時間である。しかし、これはほんの序章にすぎ なかった。缶ビールを1個飲んで飛行機に乗り 込んだ。日中の疲れもあり、また“良い子”のお休みの時間23時になっている。2時間ほど飛 行機の中で寝た。到着は午前1時頃であった。

出発前にモノレールも京急も臨時便を出さな いといわれていたので、急いで飛行機を降り た。『沖縄便の最初でよかった』心で喜んだ。 タクシー乗り場に急いだのだ。タクシー乗り場 を見たとたん、あきらめた。数百メートルの長 蛇、長蛇の列である。遅れたのは沖縄便のみで はなかったのである。全国から羽田に向かう便 がすべて遅延したのだ。『これはタクシーに乗 るまでに数時間かかる。家に帰るのではない。 品川プリンスホテルに行きたいだけなのだ』あ きらめて、生まれて初めて空港で野宿をするこ とに決めた。沖縄で台風待ちをする乗客の気持 ちを思いながら。空いているスペースがあるの か?おじさんが背広を着て空港に寝ることが出 来るのか?

毛布を2枚もらい、野宿のつもりで歩いた。 眠い頭で考えた。『到着口近くでは空きはない であろう』ロビーの端まで歩くと、腰掛が空い ている。すかさずそこに座り、床で寝ないです んだ。起きたり寝たり、空港の人間模様を眺め たり、3時ごろ外に出てみると、まだタクシー 待ちの列である。

4時にはさすがに減ってきた。しかし、5時30 分にはモノレール、京急が走り出す。わざわざ タクシーで駆けつけて品川プリンスにチェック インしてもしょうがないかと考えた。4時30分 頃から皆起きだした。私は急いでトイレに行 き、洗面をしたのだ。ホテルの歯ブラシを使用 する予定であったので歯ブラシはない。

羽田発始発、京急に乗り品川に向かった。チ ェックインしてもしょうがない。品川プリンス ホテルで朝食をとり、ホテルのロビーで時間の 調整をして再び品川駅へ向かう。駅のコンビニ で歯ブラシ歯磨きを調達した。

日医到着、歯磨きから始めた代議員会であ る。もちろん下着も取り替えた。