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臨床研修2年目の感想

西森栄太

沖縄県立中部病院
39期(2年目研修医) 西森 栄太

沖縄県立中部病院プライマリ・ケアコース2 年目の西森です。中部病院は1年目で各科を一 通り駆け足で回り、2年目はそれぞれ選択した 科を中心に研修することになっています。私は プライマリ・ケアコースのため、2年目も内科、 小児科、整形外科をローテートしていきます。 前述のとおり、1年目でほぼ全科を回るので、2 年目でのローテートはそれぞれスタッフの顔が 見えるため非常にスムーズにはじめることが出 来たと感じています。

当院では1年目と2年目では仕事の内容が大 きく異なります。というのも、2年目になって はじめて担当医として患者さんに接していきま す。つまり、研修という視点で見ると、この病 院では2年目が“主役”なのです。なんでもそ うですが、“主役”はとてもやりがいがあります し、楽しいものです。その反面、義務や責任も 大きくなり大変なところも多く感じています。

2年目は主に救急、病棟、外来で研修を行っ ています。病棟・救急ではまさに“主役”で、 来院または入院してきた患者さんの治療方針、 そして検査や実際の治療、さらには退院や転院 交渉に関わっていきます。当然、いずれも上級 医やスタッフに相談や確認をして了解を得ます が、基本的には自分たちで考えて行動できる場 を与えられています。プレ回診で自分なりに方 針を決め、回診で確認します。この回診はいわ ば病棟管理の生命線であり、濃厚な教育の場と なっており、怒られながらも日々一つ一つ自分 が成長しつつあるのを実感しています。また、 2年目からは週半コマの外来が登場しますが、 毎回自分の知識のなさを痛感しています。分ら ないことはどんどんスタッフに聞きますが、脇 にたまっていくカルテを見るのは気持ちのいい ものではありません。ただ、退院した患者さん や救急で見た患者さんのフォローは、患者さん の元気な姿(日常の姿)を見ることができるた め今後の励みになっています。

研修を通して強く感じているのは、1年目と 2年目がタッグを組んで働いていることです。 このため、1年目の指導は2年目の義務となっ ています。1年目が伸びるか伸びないかは2年目 の責任なので、後輩になにか少しでも伝えられ ればと常に考えています。これもプレッシャー ではありますが、“教えることは学ぶこと”で ありプレッシャーを心地よく感じています。ま だまだ研修の“主役”に見合った働きができて いませんが、今後もコメディカルを含め先輩・ 後輩、そして患者さんに支えられながら、成長 していきたいと思っています。