副会長 玉城 信光
特別講演講師 吉田 修先生
特別講演会場風景
去る6月11日(日)、沖縄県立浦添看護学校 に於いて行われた標記医学会総会について報告 する。
同総会では、比嘉實医学会長挨拶、又吉正哲 会頭挨拶の後、特別講演講師として奈良県立医 科大学学長の吉田修先生をお招きし、「いま、 医師にもとめられるもの」と題してご講演いた だいた。医師に求められるものは、民族・宗 教・文化・歴史・地域などに影響されるもの と、それらに影響されない普遍的なものがあ り、いま、日本で求められているものについて 述べられ、患者を多面的・全人的に捉え、病気 を診ずに病人を診ることの重要性、患者のいう ことをよく聴く必要性、社会人、職業人として 現代社会を生きていくためには「常に学び続け る」存在でなければならないとのことであっ た。何歳になっても原点に戻って医療をしなければならないと感じたご講演であった。
また、前回より好評いただいているミニレク チャーでは、「五十肩と腱板断裂」と題してご 講演いただいた与那原中央病院の安里英樹先生 からは、五十肩と診断されている患者の約20% が実は健板断裂であるという報告もある程、健 板断裂は好発年齢、症状が五十肩と似ているた めに五十肩と診断され放置されてしまう場合が あることから、その二つの症状の鑑別方法には MRIと超音波検査が最も良い方法であるが、診 察により検査を行うことが必要な患者の絞り込 みが重要であるとのお話があった。
「尿失禁について」と題してご講演いただい た県立中部病院の宮内孝治先生からは、尿失禁 は主に、膀胱に尿が充満し、正常な猛攻の収縮 力を失い、尿がチョロチョロとあふれ出る状態 の溢流性尿失禁、運動をしたり、歩いたり、咳くしゃみなどで尿が漏れてしまう状態の腹圧性 尿失禁、尿意を感じたらトイレまで我慢できず、 漏らしてしまうという状態の急迫性尿失禁の三 つに分類されるというように、専門外の先生方 にもわかりやすくお話いただいた。
ポスター掲示による発表・討論としての一般 演題は163 題であり、当日の当総会参加者は 396名と盛会であった。
ミニレクチャー会場風景
ポスターセッション会場風景
ミニレクチャー講師 安里 英樹先生
ミニレクチャー講師 宮内 孝治先生
ポスターセッション会場風景