糖質制限食とは、1日に摂取する糖質の量を少なくした食事です。この場合の糖質には炭水化物も含まれます。
まずは、糖質制限食を実践するために、どんな食べ物・食材にどれだけ糖質が含まれているかという知識についてお話します。糖質は、砂糖だけではなく稲や小麦でできたものにも含まれています。つまり、白米や玄米、菓子パンや食パン、沖縄そばのような麺類、スパゲティやマカロニのようなパスタに多く含まれています。天ぷらの衣も当てはまります。他にもジャガイモや山イモ、ゴボウやレンコン、カボチャにも比較的多く含まれているので食べ過ぎると糖質制限食になりません。
それでは、『糖質制限食の長所』についてお話したいと思います。
まず第1に、ダイエットに優れています。8月の新聞に沖縄県の肥満率が全国平均を大きく上回るといった記事がありました。沖縄県に肥満者が多い原因はいろいろあると思いますが、肥満の解消法として糖質制限食が効果的であることが、イスラエル人男性を対象に行われた研究で実証されています。
そして第2に、糖尿病治療に優れています。糖尿病とは、いわば血糖値をコントロールする能力が低下した状態ですので、摂取する糖質の量を減らせばコントロールしやすくなります。
もし実践が難しい場合は、糖質制限食指導を行っている医師に相談してください。
最後に、糖質制限食を行うにあたって守らなければならないことを二つ挙げさせてください。
一つ目は、糖尿病の人は、かかりつけ医か糖質制限食指導を行っている医師に必ず相談してください。糖尿病の中には、血糖値が良いだけではいけないタイプのものもあります。このタイプの糖尿病は治療を誤るとケトアシドーシスという危篤状態に陥ります。
二つ目は、糖質を少なくすれば、食べ過ぎても良いとは思わないことです。食べ過ぎは、物理的に胃や腸を痛めます。いくら糖質制限食がダイエットに優れているといっても、「過ぎたるは及ばざるがごとし」は真理だということですね。