かめーかめー。食事療法が必要な糖尿病の方にとって、お盆は試練の時でもあります。かめーかめーと言われたときに、親戚の前では病気だと言って断りにくいし、かといって言われるがままに食べれば治療はうまくいかないし。本当に悩みますね。食事療法が必要な方は、お盆に限らず日々の生活でもこのような葛藤の場面に遭遇されていることと思います。治療で困ったときには、一人で悩むより助けを求める方が良いアイデアを思いつくかもしれませんし、ストレスもたまらず賢明なことだと思います。
それでは、読者の皆さまは食事療法で悩んだときにはどなたに相談されるでしょうか。私の勤める病院では、食事療法が必要な糖尿病の患者さま100人を対象に、食事療法のことで家族、親戚、友人、医療関係者などにどれくらい頼ることができるかをアンケート調査しました。
男性では妻が93%とトップで、次に栄養士が85%、医師・看護師が84%と、この3者に頼る人がほとんどでした。女性では医師・看護師が96%とトップで、次に栄養士93%、嫁75%、子ども73%、夫72%の順でした。男性と違って女性は多くの人に相談していました。逆に最も頼りたくない人は、男性では嫁で、女性では孫でした。
男性が食事を作ってもらう妻に頼るのは、納得がいくところです。女性が夫より栄養士や医師に頼るのも合点がいきますし、嫁や夫や子どもなどいろんな人に相談しているのも、女性の他者との関係性が表れているのでしょう。男性も女性も、医師・看護師や栄養士などの医療関係者に相談できると答えた方が多かったのは、食事療法が大切な治療手段であることを理解されていたことでもあり、医療関係者には相談しても安全だと思われたからではないでしょうか。
読者の皆さまはどなたに相談されますか。一人で考えるより、多くの人と相談する方がより良い解決策が浮かぶかもしれません。来年の正月やお盆には、かめーかめーをうまくやり過ごせるように考えてみませんか。自分の健康のために!