先日、60代の方から「特定健診のハガキがきていたけど、これまで病気をしたこともなく、健康には自信があるから受けていないよ」との話がありました。
40歳から74歳までの方を対象に2008年4月から始まった特定健診は、“メタボ健診”や”腹囲を測定する健診”として大きく取り上げられましたが、その受診率は低く、2010年度の全国平均は43.3%と目標値である65%には達しておらず、沖縄県は34.4%とさらに下回っています。最近発表された2011年度でも38.5%(速報値)です。
特定健診は、糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病や、その予備軍を早めに見つけ出して生活指導や治療を行うことで、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症への進行を防止し、それによる死亡率を減らすことを目的としています。健診では、服薬歴や喫煙歴などの問診、身体計測(身長、体重、腹囲、肥満度)、血圧測定、診察、血液検査(血糖、コレステロール、肝機能等)、尿検査(尿糖、尿蛋白)が基本項目となります。
特定健診の結果、生活習慣病を発症するリスクが高く、生活習慣を改善すれば予防効果が期待できる方には、特定保健指導対象者として通知され、指定された機関で専門的な保健指導を受けることができます。服薬治療中の方は保健指導の対象とはなりませんが、かかりつけ医で健診結果の検討や治療について相談することができます。
生活習慣病は、ある程度進行しなければ自覚症状の出にくい疾患ですが、特定健診で早期にみつかれば早めに対処することができます。また年に一度の特定健診は、自身の健康状態や生活習慣を見直す良い機会にもなります。
4月から新年度になります。対象者にはハガキでの通知や受診券が送付されますが、まだ受診されたことのない方は、ご自身が加入されている健康保険証を確認のうえ、各市町村の窓口や医療保険者、職場などにお問い合わせ下さい。また75歳以上の方も「長寿健診」として受けることができますので、各市町村の窓口へお問い合わせください。