健康は、失って初めてとても大切なものと気がつきます。普段は意識せずに、当たり前に暮らしていますが、何らかの病気が判明して入院するようなことになった時、家族も含めてどんなに健康がありがたいものかを悟ります。でも、症状の出にくい病気や、ひそかに進行するような場合には、健診(検診)を受けることが必要です。
2008年度からは、従来のがん検診のほか、特定健康診査や長寿健康診査など、健診のあり方が大きく変わりました。その根底にある考え方は、普段から健康習慣を身に付けて、健診でチェックし、見直す、あるいは維持するといった、サイクルを回していくことが重要だということです。
特定健康診査・特定保健指導は、08年度からメタボリックシンドロームに着目した生活習慣病予防の一環として、市町村国保や被用者保険において実施されています。肥満の多い本県にとって、特定健診の充実は県民の健康の保持増進のため、重要な課題です。
まず特定健診を受けることによって本人が自分の現状を知り、保健指導を受けることによって生活習慣の改善を図り、悪化させない、あるいは維持する方向へ向かうこと。いったん身に付いた習慣を変えることは、大きな努力を必要とするものですが、変えるというより、新しい習慣に置き換えるといったスタンスで、無理なくトライすることが大切です。
人が生きていくのは、結局、自己実現(夢)のためではないでしょうか。そのために健康は、目的ではなくて、大事な基礎となります。健診を「よし、受けよう」と踏み出す一歩が、あなたの健康への大きな一歩です。
本年度、国では特定の年齢層の女性を対象に、市町村の実施する子宮頸(けい)がんと乳がんの検診について、無料クーポン券を導入しました。ぜひ、対象者の皆さまにはご利用いただきたいと思います。10月末までには個人通知で配布されています。詳しくは、お住まいの市町村へお問い合わせください。