季節は夏の盛りで素足をさらすことも多いですが、足の指は大丈夫ですか?
足の指の間がじゅくじゅくしてかゆく、皮がむけたりしているなら水虫の可能性が高いです。爪(つめ)の中まで水虫に侵されると爪が白く濁って厚くなりボロボロと欠けたりします。
塗り薬だけでは治療が難しくなり、飲み薬も必要になります。水虫の感染源にもなりますし治療期間も延びますので、まずは早めに検査を受けることが肝心です。
足の親指は深爪や小外傷、先細りの靴などが引き金となり、爪の両端が肉に刺さり炎症を引き起こして痛んで腫れる、陥入爪を生じることがあります。痛むからとさらに深爪したり漫然と消毒だけで治療していると肉芽が盛り上がったり膿(うみ)が出るまで悪化したりします。日ごろから深爪せず足の指の先端より少し短い程度に爪を切り、足先に十分余裕のある靴を履くようにしましょう。
靴の中で足が前後に動いて爪先がぶつかり傷つくこともあるので、ゆるすぎる靴も問題があります。女性の方では靴やサンダルのヒールが高すぎて、指先に力が集中しているのをよく見かけます。このような場合、外反母趾(がいはんぼし)にもなりやすく、できれば控えたいものです。痛みや腫れが続く場合は、まずは消毒や抗生剤などで炎症を抑えます。並行して、皮膚にくい込んだ爪に対し爪下に小綿球を詰めるなど、爪が皮膚に刺さらないような処置をしてもらうことにより症状は改善します。数カ月、爪を伸ばし続けて爪が指先まで伸びれば皮膚にくい込むことはなくなります。
中高年の女性に多い、爪が強く丸まって皮膚にくい込むような変形が、巻き爪です。巻き爪が原因で痛みや炎症が続く方は、爪の矯正を行う必要があります。
最近では形状記憶合金の小さなプレートや細い超弾性ワイヤなどを用いて切らないでゆっくり爪の矯正を行う方法が考案され、整形外科や形成外科の外来で行われてきています。その方法や矯正に必要な日数など詳細は担当医にお聞きください。