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がん代替療法医からアドバイス(2011年9月13日掲載)

野原 正史・のはら元氣クリニック

心理・栄養療法も有効

現在、二人に一人が、がんになる事態に突入していますが、がんに対する西洋医学的3大療法(手術、放射線、抗がん剤)以外の治療法である代替医療について、簡単にアドバイスができればと思います。

主な代替医療には(1)心理療法(2)栄養療法(ゲルソン療法・玄米菜食・分子栄養学)(3)超高濃度ビタミンC点滴療法(4)リンパ球療法(自己・他者)(5)漢方薬(副作用予防、免疫増進作用)(6)抗がんサプリメント(7)その他などがあります。

いくつか簡単に説明します。

「病気は、ストレスが原因であり、気の持ち様で良くもなるし、悪くもなるので、気の持ち方、考え方を変える事で、がんも治り得るもの」とするのが(1)の心理療法です。これにはサイモントン療法を代表とするイメージコントロール療法や認知行動療法が挙げられます。

例えば、(ア)楽しい事、ワクワクする事を五つ以上挙げて、それを1日3回考え、実行する事(イ)自分の感性(第六感)を信じて治療を選ぶ事(ウ)治療を受けると決めたら、今、受けている治療が、効果的に働くと信じる事(エ)自分がどう生きたいか、どう死にたいかを考えてみる事(オ)そしてすべてはうまくいっていると信じ、常に希望を持ち、今日を生きる事などです。

次に(2)の栄養に関してですが、病気の進行程度等によってその方法論も異なります。

原則的には玄米を主食にして、減塩(ゲルソン療法は無塩)、糖質制限、肉食制限し新鮮無農薬野菜などを10種類以上摂ることを勧めていますが、食事でとれない場合は、ビタミン、酵素、ミネラル、ファイトケミカルなどのサプリメントでの摂取をお勧めしています。

次に、(3)の超高濃度ビタミンC点滴療法です。現在この治療法は、単独の使用で効果があるとの確証はないものの、抗がん剤の副作用予防、抗腫瘍(しゅよう)効果増強など、補助的に併用されています。

代替医療全般に言えることですが、これらの治療法の難点は全額自費で、保険適応がないことです。

最後に一言いわせてもらうと、医学の進歩に伴い、がん治療は飛躍的に進歩しています。以前、不治の病といわれた結核のように、もうすぐ、がんも治せる時代がくることを期待し、治療をおこなってください。

必ずあなたに合う治療法はあるはずです。常に希望を持って今を生きましょう。あきらめないでください。私も新しい治療法を求めて日々注意深く研鑚(けんさん)してまいります。