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特定健診に行こう(2009年2月18日掲載)

畑 芳夫・はた内科クリニック

暮らしぶり見直す契機

みなさん、特定健診は受けられたでしょうか? マスコミなどでも特定健診受診が呼び掛けられる今日。昨年度の受診率が10ー20%と低く、働き盛りの方々がほとんど受けてないようです。

仕事が忙しく時間がない、面倒くさい、受診する気はあるが結局は受けられずにいる、受診すると異常が見つかるのが怖いなど健診を受けられなかった事情はいろいろあると思います。

一方で、健診を受けに来られた方々に受診した理由を伺うと、「特定健診は自分だけではなく、家族のためにもなり、病気で倒れるようなことがあると困るんです。健康であることが、また良い仕事につながるのですから」と答えられました。さて、皆さんはどちらにあてはまりますか?

特定健診が受けられる対象は国民健康保険加入者の四十歳から七十四歳までの方です(国保以外の保険加入者はそれぞれの事業所へ問い合わせ必要)。実際は、腹囲、血圧、採血(血糖や中性脂肪値など)、尿の四項目検査を行い、診断基準にしたがって、メタボリック症候群または予備群、正常のいずれかに分類されます。

異常を指摘された方は自分の健康状態を再認識し、生活習慣改善ために保健師・管理栄養士、医師から教育、指導が丁寧に受けられます。普通に暮らしていると自覚症状のない軽い異常の方は、知らず、知らず生活習慣病が進んでしまいます。そう今で言う「未病」です。放置すると病気になる状態で、早めに生活習慣の対策をとることで病気に至らなかったり、または軽い程度に抑えられます。

自分だけは大丈夫と思っている方、健診で異常を指摘されたが自覚症状がないため放置している方、このままでは糖尿病・脳卒中・心臓病になる危険性が高いですよ。ならば特定健診をきっかけにご自分の食生活や運動を見直してみましょう。

特定健診は二〇〇八年四月に始まりました。毎年実施されます。健診には、各個人へ送付された「特定健診受診券」と、「保険証」を持参します。ほとんどの病院やクリニックで受けられ、朝ご飯をぬいて受診します。前もって電話などで連絡を済ませておくと確実です。

健診にかかる時間は施設にもよりますが、およそ三十分ほどです。大事なことは、「大切なものを守るためには何が必要か」と気づいて、「一歩ふみだす」行動です。

さあ! 今年こそ健診にレッツゴー。