理事 玉井 修
4 年前にもあった日医によるテレビ番組の収 録、オンエアを再度やってみないかという打診 を平成24 年5 月に受けた。4 年前は確かテーマ はメタボで、かなり苦労した覚えがあった。テ レビ番組の制作は那覇市医師会の医療ホットラ インで合計109 本の1 時間番組を8 年かけて手 がけた事があり、ある程度のノウハウは心得て いるつもりではあるが、OTV(沖縄テレビ)と いう大きなテレビ局での制作はかなりの力仕事 となる。まして、東京から放送作家も来るし、 日医の石川広己常任理事もご出演となるとかな りの作り込みをしなくてはならない事になる。 折角の申し入れであるが、これを成し遂げるの は簡単ではないと思った。最初に頭に浮かんだ のは、岩手での医療支援とその後の大槌町との 交流をドキュメンタリーでできないか?という 事であったが、予算の都合上難しそうである。 どうしようかな〜と考えているうちに、石川清 和理事の手がけている、小学校のお弁当の日を 取り上げれば何か面白いものが出来そうだと思 いついた。子供、お弁当、食育など様々な切り 口で前回よりもよりイキイキとした、朗らかな 番組が出来れば良いと考え、今回もまた沖縄県 医師会で番組の制作に協力させて頂く事にした。
実際の制作に関しての調整は6 月に琉大第 2 内科の益崎裕章教授に是非出演して頂こうと いう話から、石川清和理事のお弁当の日の取り 組みの話まで漠然と決まったものの、あまり明 確には見えて来なかった。大丈夫かな?等と 考えていると突然、10 月30 日に詳細な打ち合 わせを行うため、放送作家のさらだたまこ様、 OTV の関係者、医師会の関係者を一堂に会し て打ち合わせを行う事になった。本格的な打ち 合わせは初めてであったにも関わらず、番組の 進行から事前取材の内容までほとんどこの1 回 の打ち合わせで済んでしまった。細かい事はメ ールでやりとりしましょうという事で、あとは 年が明けての1 月12 日(土曜日)の収録までVTR の事前取材をいくつか行う手筈となった。 この時唯一誤算だったのは、都道府県別の平均 寿命が年末には発表され、女性の一位陥落とい うセンセーショナルな事態を予測してタイムリ ーな番組を提供しようと思っていたが、実際に は番組オンエアの時期になっても発表は行われ ず、進行表の中身はやや迫力不足になる事が予 想された。
兼次小学校
事前のVTR 収録は、私がかかりつけ医を持 つ大切さを訴える内容のVTR、石川清和理事 は地元今帰仁における小学校の弁当の日に関 するVTR、那覇市医師会の糸数功理事には伝 統ある那覇市医師会の健康ウォーキング大会に 関してのVTR を担当して収録した。また、益 崎教授にはメタボリックシンドロームの詳細な 学術的コメントをお願いした。11 月23 日に予 定されていた健康ウォーキング大会が雨のため 中止になったため過去のビデオを利用し、糸数 理事はネクタイ姿でコメントを収録させて頂い た。弁当の日のVTR は子供達の笑顔が溢れ、番組全体を明るくしてもらった。1 月12 日の 収録はOTV 局で約2 時間にわたって行われ、 宮城信雄会長と石川広己常任理事の素晴らしい 掛け合いでスタジオ収録も難なく終了した。
1 月26 日(土曜日)午後3 時半から30 分番 組でオンエアされた番組を実際にご覧になった 会員も多い事と思う。くどいようだが、アナウ ンサーのコメント、宮城会長のコメント、石川 常任理事のコメント、VTR のコメント全てが 寸分違わず台本通りなのである。ぶっつけ本番 で適当に話したものを編集で繋いでいるのでは ない。テレビ番組の制作は秒単位まで綿密に練 られた進行表を用いて行われる。このあたりの 方法論がラジオ番組と違うところである。確実 な番組制作ができる反面、その時のノリが生か せないという難点もある。テレビ番組でノリが 出せればそれはプロである。カメラに向かって (カメラ目線で)笑顔が出来ればそれはプロで ある。
シナリオ
那覇市医師会ウォーキング大会