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子宮頸癌とヒトパピローマウイルス
(human papilloma viruses:HPV)

琉球大学大学院医学研究科 環境長寿医科学 女性・生殖医学講座 久高 亘

【要旨】

子宮頸癌組織からヒトパピローマウイルス(human papilloma viruses:HPV)16 型が高頻度に検出されることが報告され、原因ウイルスとして注目された。HPV は性行為により感染するありふれたウイルスで、性交経験のある女性の大半は一度 は HPV に感染するが、そのほとんどは子宮頸癌とはならない。HPV 研究の進歩 により子宮頸癌の高リスク HPV の同定、癌化の機序などが解明されつつある。現 在では子宮頸癌予防ワクチンが開発・発売され、子宮頸癌の撲滅も夢ではなくなっ た。予防できる癌として子宮頸癌は注目されている。

【子宮頸癌の疫学】

子宮頸癌は世界で年間 50 万人が発生し、約 27 万人が死亡していると推定され、発生頻度は、 アフリカ、南アジア、東南アジア、中南米、カ リブ海沿岸地域で高い。本邦では、年間約 9,000 人が子宮頸癌と診断され、約 2,400 人が死亡し ている1) 。年齢別の罹患率では、20 歳代後半か ら 40 歳前後まで増加した後(人口 10 万対 20 前 後)、中高年以降は横這いになるが、近年では若 年層での罹患者数が増加している(図 1)

図 1 年齢階級別子宮頸癌罹患率
(出典:国立がんセンターがん対策情報センター)

若年層での子宮頸癌罹患率の上昇は、性交渉 開始時期の低年齢化が関係していると考えられ ている。

1982 年の老人保健法制定により国費補助で の子宮頸部のがん検診が始まり、また治療法の 進歩により、子宮頸癌死亡率はこの 30 年間で 減少したが、欧米と比較して本邦の子宮がん検 診受診率は約 20%と低く(図 2)、死亡率の低 下も横這いとなっている。

図 2 子宮がん検診受診率の国際比較
(出典:国立がんセンターがん対策情報センター)

【HPV について】

HPV はヒトの皮膚や粘膜に感染する正二十 面体のキャプシドを有する環状構造の 2 本鎖 DNA ウイルス(約 8,000 塩基対)である(図 3)。 HPV が宿主細胞へ感染後、すぐに発現する初 期遺伝子群(E1、E2、E4、E5、E6、E7)と HPV DNA の合成開始後に発現する後期遺伝子 群(L1、L2)に分けられる。初期遺伝子群に コードされる蛋白質の機能は宿主細胞の DNA 合成系を活性化し、HPV ゲノムの複製が可能 な細胞内環境を整える。HPV ゲノムの複製 後、L1、L2 遺伝子から作られる蛋白質がウイ ルスキャプシドを構成する 2) 。HPV は L1 遺伝 子の塩基配列の相同性に基づき、これまでに 100 種類以上の型に分類されている。子宮頸癌 から約 15 の型(HPV16、18、31、33、35、39、 45、51、52、56、58、59、68、73、82)の HPV DNA が検出され、これらは高リスク型 HPV と されている。一方、低リスク型 HPV のうち、 HPV6、11 は尖圭コンジローマの原因となる。

図 3 HPV 粒子と L1 蛋白質のみで形成される
virus-like particle(文献 2 より引用)

子宮頸癌の原因について、長い間、性感染 症との関連が疑われながらも明らかではなか ったが、1983 年にドイツの Harald zur Hausen らによって子宮頸癌組織から HPV16 ゲノムが 高率に検出されることが報告された 3) 。その 後、子宮頸癌研究は一気に進行し、HPV ワク チン開発へと至っている。彼はこの功績により 2008 年ノーベル生理学・医学賞を受賞した。

【HPV の感染様式】

HPV は性交渉により感染する。性活動を行 う女性の大半は、生涯に一度は HPV に感染す ると考えられている。HPV は性交時の粘膜の 微小な傷から基底細胞に到達、侵入し、HPV ゲノムが宿主細胞の核内エピゾームとして維持 され、潜伏状態となる。HPV が潜伏感染した 基底細胞が表皮形成への分化を始めると HPV は増殖する。子宮頸部の移行帯(扁平上皮と 円柱上皮の境界)で高リスク型 HPV の潜伏感 染が起こると同部位に cervical intraepithelial neoplasia 1(CIN1)と呼ばれる病変が生じる。 HPV の一過性増殖に起因する CIN1 は自然治癒 することが多い(若い女性の CIN1 の 90%が 3 年以内に消失することが報告されている 4) )。治 癒に伴って HPV DNA は検出されなくなるこ ともあるが、HPV は長期間にわたって潜伏感 染すると考えられている。潜伏感染細胞の消 長、HPV の増殖が起こる頻度、増殖するウイ ルス量などについて詳細は不明である。HPV ゲ ノ ム が 宿 主 細 胞 の DNA に 組 み 込 ま れ る (integration)と高い増殖能を獲得し、上皮内 で異常細胞が増えることにより子宮頸癌の前駆 病変(CIN2、CIN3)となる。さらに宿主細胞 が悪性化することにより基底膜を越え間質へ浸 潤すると浸潤癌へと進行する(図 4)。HPV の E6/E7 遺伝子は初期遺伝子群のうちの 2 つで あるが、潜伏感染の状態では両遺伝子発現は低 いままである。HPV ゲノムの宿主 DNA への integration がおこると E6/E7 遺伝子は高発現 する。子宮頸癌では高リスク型 HPV の E6/E7 遺伝子が高発現していることから両遺伝子は癌 化および癌形質の維持における責任遺伝子であ ると考えられている。E6 蛋白質は p53 蛋白質 の分解を誘導し、E7 蛋白質は Rb 蛋白質の機 能阻害により細胞の不死化をもたらすが、これ のみでは細胞は癌化しないとされている。すな わち、HPV 感染は子宮頸癌発生の必要条件と なるものの十分条件とはならず、子宮頸癌発症 には他の共役因子(喫煙、HLA 型など)が関 与すると考えられているが詳細については未だ 不明である。

図 4 HPV 感染、異形成〜癌化の機序
(井上正樹 著「クリニカルレクチャーシリーズ 7)
HPV ワクチンの現況」日産婦誌 59 巻 9 号 ,2007 年より引用)

【HPV 感染の診断】

HPV 感染の有無について確認する方法とし て、HPV 感染で発生した病変を間接的に診断 する方法と、病変部位の HPV DNA を直接検 出する方法がある。HPV 感染細胞の典型的な 形態変化として、コイロサイトーシスがある (図 5)。細胞診のベセスダ分類ではコイロサイ トーシスは HPV 感染像として経過観察を要す るものとされている。HPV DNA を検出する方 法として HPV テストがあり、一次スクリーニ ングとして頸癌の発生と死亡率の減少に有効で あると報告されている(WHO 2004)。欧米で は子宮頸癌一次スクリーニングとして HPV テ ストが導入されている。2000 年に米国では米 食品医薬局(Food and Drug Administration: FDA)により HPV テストを子宮頸癌検診に応 用することが承認された。2003 年には細胞診 で ASC-US(The Atypical Squamous Cells of Undetermined Significance)と診断されたすべ ての年齢層の患者を対象として HPV テストを 行うことが承認された。さらに 30 歳以上の女 性では、通常の検診において最初から HPV テ ストを行うことも承認された。本邦においても HPV テストが保険収載されたが、平成 22 年 に細胞診の結果が ASC-US で高リスク型 HPV 感染の有無をみる「HPV 定性検査」、平成 23 年からは組織診の結果が CIN1/2 である場合の 「HPV 型判定検査」も加わり、保険診療による HPV テストが可能となっている。

図 5 HPV が感染した子宮頸部細胞、 コイロサイトーシスを伴う(パパニコロウ染色)
(www.thelancet.com Vol.377 June 18,2011 より引用)

【HPV 遺伝子型の分布】

本邦における HPV 遺伝子型の分布に関して、 いくつかの報告があるが、子宮頸部細胞診正常 女性(3,249 例)と子宮頸癌患者(356 例)を 対象とした HPV 遺伝子型の調査 5) では、HPV 陽性率は細胞診正常女性では 10.2%、子宮頸 癌患者では 87.4%であった。細胞診正常女性 における HPV 型別の頻度は HPV52(12.0%)、 HPV51(8.4%)、HPV35(8.1%)であり、子 宮 頸 癌 患 者 で は HPV16(42.4 %)、HPV33 (9.0 %)、HPV58(8.0 %)、HPV18(7.7 %)、 HPV52(7.1%)であった。他の報告 6) では、 細胞診正常女性(1,517 例)、CIN 患者(CIN1: 318 例、CIN2/3:307 例 )、 子 宮 頸 部 浸 潤 癌 (140 例)について HPV 型別頻度を調査し、 HPV 陽性率は細胞診正常女性で 22.5%、CIN1 で 88.3%、CIN2/3 で 94.8%、浸潤癌で 93.4% であった。浸潤癌における HPV 型別頻度は HPV16(40.5 %)、HPV18(24.4 %)、HPV52 (8.4%)、HPV58(3.1%)、HPV33(3.1%)で あった。本邦における HPV 遺伝子型分布は、 報告により若干のばらつきがあるものの、子宮 頸癌患者において HPV16、18 は高頻度に検出 され、50 〜 70%とされている。若年層では更 に高頻度となり、20 〜 30 歳代では 70 〜 80% を占めるとされている。

一方、海外における HPV 遺伝子型分布に関 する報告 7) では、子宮頸癌(25 カ国、3,607 例)で検出される HPV 遺伝子型を PCR 法に よる症例対照研究で 96%の検体で HPV DNA が検出され、HPV の検出頻度は上位から順に HPV16、18、45、31、33、52、58、35、59、 56、39、51、73、68、66 であり、HPV16、18 は高頻度に検出され、全体の約 70%であった。

【子宮頸癌予防ワクチン】

子宮頸癌患者における HPV 遺伝子分布状況 の解析結果より、子宮頸癌予防ワクチン(HPV ワクチン)の開発は HPV16、18 が中心とな った。現在、世界的に使用されている HPV ワ クチンは 2 種類あり、HPV16、18 を対象とし た二価ワクチンと HPV6、11、16、18 を対 象とした四価ワクチンである。四価の HPV ワ クチンは、HPV6、11 の感染も防御することに より尖圭コンジローマを予防する。

二価ワクチン、四価ワクチンともに組換え DNA 技術を用いて HPV の L1 キャプシド蛋 白質を発現させ、ウイルス様粒子(virus-like particles:VLP)に再構成したものを抗原として 用いている。VLP にはウイルス DNA は含まれ ていないので感染性はもたない。またこれらの ワクチンは感染予防を目的とするもので、既感 染者から HPV を排除する効果は認められない。

二価ワクチンは製品名「サーバリックス」(ジ ャパンワクチン株式会社)で、本邦では 2009 年 10 月に承認された。1 回接種量(0.5mL)中に、 HPV16 VLP 20 μ g、HPV18 VLP 20μg、モノフ ォスフォリルリピッドA 50μgおよび水酸化アル ミニウム 500 μ g を含む。チメロサールや抗生物 質、安定化剤は含まない。モノフォスフォリルリ ピッド A は、サルモネラ菌細胞壁成分のリポポ リサッカライドから加水分解にて調整した新規ア ジュバントである。本邦では 10 歳以上の女性が 接種対象で、0、1、6 ヶ月の 3 回、筋肉内接種する。

四価ワクチンは製品名「ガーダシル」(MSD 株式会社)で、本邦では 2011 年 7 月に承認さ れた。1 回接種量(0.5mL)中に、HPV6 VLP 20μg、HPV11 VLP 40μg、HPV16 VLP 40μg、 HPV18 VLP 20 μ g、およびアルミニウム 225μ g を含む。チメロサールや抗生物質、安定化剤 は含まない。本邦では 9 歳以上の女性が接種対 象で、0、2、6 ヶ月の 3 回、筋肉内接種する。

サーバリックスとガーダシルはともに、1 回 使用量(0.5mL)が充填されたシリンジで供給 される。

【HPV ワクチンの効果】

国外での臨床試験の成績によると、HPV ワ クチンは HPV16、18 の感染を防御することに より、HPV16、18 が関連する子宮頸部前癌病 変(CIN2/3)の発生を抑制した。この結果から HPV ワクチンは子宮頸癌の発生を予防し、子宮 頸癌患者・死亡数を減少させると考えられている。

2006 年より諸外国で HPV ワクチン接種が開 始されたが、HPV 感染から子宮頸癌発生まで には 10 年以上の歳月がかかるといわれており、 実際に HPV ワクチンが子宮頸癌患者・死亡者 の減少に寄与するかどうかは、今後の長期間の 調査・検証が必要である。

HPV ワクチン接種後の血中 HPV 抗体価の 推移について、臨床試験の報告ではサーバリッ クス接種後、少なくとも 8.4 年まで 10 倍以上 の抗体価が持続するとされている 8) 。統計モデ ルによる推計では、サーバリックスで最低 20 年間 9) 、ガーダシルで 30 年間 10) の抗体価の維 持が推定されているが、まだワクチン接種開始 から短期間しか経過しておらず、今後の追跡調 査により実際の有効な抗体価と持続期間が明ら かになるであろう。

費用対効果については、ワクチンの免疫維持 期間が重要因子となるが、上述のとおり、まだ 不明なため正確な解析は難しい。これまで報告 されたものは 10 年以上の免疫維持効果がある との前提で計算されている。我が国での HPV ワクチン導入の費用対効果を数学的モデルで試 算した結果では、12 歳女子全員にワクチン接 種した場合(ワクチン費用を 36,000 円 /1 人と 仮定)、子宮頸癌の罹患率・死亡率が約 70%減 少し、増分費用効果比 180 万円 / 質調整生存 年と見積もられている 11)

【HPV ワクチン接種について】

世界全体(特に発展途上国)での HPV ワク チンの使用、国家によるワクチン接種プログラ ム導入、およびその財政基盤の造成が WHO に より推奨されている。

HPV ワクチンは性交渉を開始する前の 10 〜 14 歳の女児が優先的な接種推奨年齢とさ れる。またこの年齢を過ぎた女性もキャッ チアップ接種が推奨されている。米国 ACIP (the Advisory Committee on Immunization Practices)ではガーダシルについて、11 〜 12 歳の女児が定期接種対象者で 13 〜 26 歳の未 接種者がキャッチアップ接種対象者となってい る。また HPV ワクチン接種は子宮頸癌細胞診 に置き換わるものではなく、ワクチン接種者も 引き続き細胞診スクリーニングを受ける必要が あることが示されている 12)

本邦でも HPV ワクチンが承認され、接種が 行われるようになっているが、日本産婦人科学 会、日本小児科学会、日本婦人科腫瘍学会、日 本産婦人科医会より、接種推奨年齢は 11 〜 14 歳とされ、15 〜 45 歳の女性は次の接種推奨と されている。

HPV ワクチン接種の副反応について、ガーダ シルの市販後副作用調査報告 13) では、2,300 万回 の接種から 772 件の副作用情報が得られ、失神、 接種部位の局所反応、めまい、吐き気、頭痛など が報告されているが、これらの副作用はバック グラウンドレベルと同等であると結論されてい る。本邦におけるサーバリックスの臨床試験で は、局所反応(疼痛、発赤、腫張)、関節痛、疲 労感、頭痛、筋肉痛などが報告されているが、 A 型肝炎ワクチンのプラセボ群と比較して、重 篤な副作用は認められないとされている 14) 。 

ワクチン接種率の向上には公費による補助が 不可欠と考えられる。厚生労働省健康局長によ る通知「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨 時特例交付金の運営について」(平成 22 年 11 月 26 日 健発 1126 第 8 号)により各都道府県 にワクチン接種緊急促進基金が造成され、本邦 でも HPV ワクチンに対する公費助成が開始さ れた。平成 24 年度も公費助成が継続されてい る。公費助成対象者は「13 歳となる日の属す る年度の初日から 16 歳となる日の属する年度 の末日までの間にある女性」とされている。

【おわりに】

現在、販売されている HPV ワクチンは、子 宮頸癌そのものの予防ではなく、原因となる HPV 感染予防ワクチンである。よって HPV16、 18 以外の高リスク型 HPV の感染は予防できず、 子宮頸癌を予防するためには今後も細胞診によ るスクリーニングが行われる必要がある。しか し、HPV 検査と組み合わせることにより子宮が ん検診対象者が選別可能となる可能性があり、 さらに HPV ワクチンが普及すれば、子宮がん 検診や治療に関連する医療費を抑制することも 期待される。現在、HPV 予防ワクチンについて は多価ワクチンの開発、また HPV 治療ワクチ ンの研究も進められている。将来的には子宮頸 癌の根絶も現実のものとなるかもしれない。

参考文献

1) 全国がん罹患モニタリング集計(2007 年罹患数・率報告)

2) 神田忠仁,柊元巌:ヒトパピローマウイルスと子宮頸癌,ウイルス,56: 219~230,2006

3) M. Duürst, et al: A papillomavirus DNA from a cervical carcinoma and its prevalence in cancer biopsy samples from different geographic regions, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 80: 3812-3815, 1983

4) Moscicki, A.B., et al: Regression of low-grade squamous intra-epithelial lesions in young women, Lancet, 364(9446): 1678-1683, 2004

5) Asato, T., et al: A large case-control study of cervical cancer risk associated with human papillomavirus infection in Japan, by 14 nucleotide sequencing-based genotyping, J Infect Dis, 189(10): 1829-1832, 2004

6) Onuki, M., et al: Human papillomavirus infections among Japanese women: age-related prevalence and type-specific risk for cervical cancer, Cancer Sci, 100(7): 1312-1316, 2009

7) Munoz, N., et al: Against which human papillomavirus types shall we vaccinate and screen? The international perspective, Int J Cancer, 111(2): 278-285, 2004

8) Roteli-Martins C, et al: Sustained immunogenicity and efficacy of the HPV-16/18 AS04-adjuvanted vaccine: up to 8.4 years of follow-up, Hum Vaccin Immunother, Mar 1;8(3): [Epub ahead of print], 2012

9) David, M.P., et al: Long-term persistence of anti-HPV-16 and -18 antibodies induced by vaccination with the AS04-adjuvanted cervical cancer vaccine: modeling of sustained antibody responses, Gynecol Oncol, 115(3 Suppl): S1-6, 2009

10) Fraser, C., et al: Modeling the long-term antibody response of a 28 human papillomavirus (HPV) virus-like particle (VLP) type 16 29 prophylactic vaccine, Vaccine, 25(21): 4324-4333, 2007

11) Konno, R., et al: Cost-effectiveness analysis of prophylactic cervical cancer vaccination in Japanese women, Int J Gynecol Cancer, 20(3): 385-392, 2010

12) Markowitz, L.E., et al: Quadrivalent Human Papillomavirus Vaccine: Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP), MMWR Recomm Rep, 56(RR-2): 1-24, 2007

13) Slade, B.A., et al: Postlicensure safety surveillance for quadrivalent human papillomavirus recombinant vaccine, JAMA, 302(7): 750-757, 2009

14) Konno, R., et al: Immunogenicity, reactogenicity, and safety of human papillomavirus 16/18 AS04-adjuvanted vaccine in Japanese women: interim analysis of a phase II, double-blind, randomized controlled trial at month 7, Int J Gynecol Cancer, 19(5): 905-911, 2009


Q U E S T I O N !

次の問題に対し、ハガキ(本巻末綴じ)でご回答いただいた方で6割(5問中3問)以上正解した方に、 日医生涯教育講座0.5単位、1カリキュラムコード(11.予防活動)を付与いたします。

問題

次の設問1〜5に対して、○か×でお答え下さい。

  • 問 1.1982 年の老人保健法制定による国費補助での子宮がん検診の開始以降、子宮頸癌死亡率が減少し、子宮がん検診の有効性が示されていた。しかし、近年は若年者の子宮頸癌罹患率が上昇し、子宮頸癌死亡率の低下も横ばいとなっている。
  • 問 2.HPV は性交渉により子宮頸部に感染するが、性活動を行う女性の大半は、生涯に一度は HPV に感染すると考えられている。
  • 問 3.子宮頸部に HPV 感染が成立すると、持続感染し、癌遺伝子を活性化することにより子宮頸癌が発症する。
  • 問 4.高リスク型 HPV はこれまでに約 15の型が報告されており、HPV ワクチン接種によりそれら全ての感染が予防可能で子宮頸癌の発症予防が期待されている。
  • 問 5.HPV ワクチン接種率が向上することによって、将来の子宮頸癌罹患・死亡率が低下すると期待されるが、現在公費助成が行われ、今後の定期接種化が検討されている。