常任理事 真栄田 篤彦
去る平成24 年8 月19 日(日)、沖縄コンベン ションセンター展示場に於いて、県下の保健医 療関係17 団体で構成する沖縄県医療保健連合(通 称なごみ会)主催による標記フェアを開催した。
第1 回の当フェアは平成22 年12 月26 日(日) に同会場で開催し、年末の多忙な時期とあいに くの天候不良が重なったが、約1,000 名の方に 来場いただき大変盛会であったことを受け、平 成23 年8 月18 日(木)に開催したなごみ会 幹事会に於いて、加盟団体より当フェアの継続 実施の要望があり、全会一致で開催に向け検討 を進めることが決定された。
しかし、前回並の協賛金を含めた、運営資金 の確保の問題を挙げる団体もあり開催形態につ いて種々検討を重ねていたところ、前回のフェ アが財団法人沖縄県保健医療福祉事業団の事業 内容と合致すると評価され、平成24 年度にお いてなごみ会連携事業として当フェアに共催と して協力できるとの話を頂き、今回は同事業団 との共催で開催することになった。
当日は、ステージイベント・各団体による ブースイベント・屋外イベントを展開し、約 2,000名の方々にご来場頂き、大変盛会であった。 ステージイベントでは、開会セレモニーの幕開 けとして、うらら保育園の園児14 名によるエ イサーの演舞があり、その後、当フェア参加の 17 団体の会長が登壇し、代表して沖縄県医療 保健連合会長の宮城信雄会長(本会会長)より 概ね次のとおり挨拶があった。
宮城信雄 沖縄県医療保健連合会長
(沖縄県医師会長)
当フェアは健康おきなわ21 の基本理念「県 民が健康長寿を維持継承し、生きがいに満ち た豊かな人生を送ることが大切である」に基 づき、県民の健康づくりについて専門的な立 場から県民の健康福祉の向上を図ることを目的 に、各団体が専門とする医療、健康に関する催 し物を合同で行う県内最大のイベントである。
沖縄県の肥満の状況は、全国一であり、脂肪 の摂りすぎ、運動不足、アルコールの摂りすぎ 等が肥満の原因と考えられている。その中でも 若い年齢層の健康状態の悪さも明らかになり、 肥満あるいは肥満に至る生活の在り方が健康寿 命に大きな影響を与えていると考えられる。
かかる状況に鑑み、今回、沖縄県医療保健連 合傘下の全17 団体が一堂に会し、各団体のブ ースにおいて、ポスター展示、各種健康相談や 指導、骨密度測定、血糖値検査等の各種検診、 体験コーナーを企画すると共に、屋外でドクタ ーヘリやドクターカー等の展示を行う。
主催者として、当県民健康フェアを機に、県
民一人一人が各自の健康を考え、健康に対する
意識改革の動機づけとなることを期待すると共
に私どもは、今後とも県民の健康をサポートす
べく、「なごみ会」として、或いは個々の団体
において様々な計画を実践していく所存である
ので、長寿県復活に向け県民一丸となって頑張
りましょう。
引き続き、沖縄県保健医療福祉事業団 新垣 郁男副理事長より以下のとおり共催団体のご挨 拶があった。
新垣郁男 沖縄県保健医療福祉事業団副理事長
県民健康フェアの開会にあたりましてご挨 拶を申しあげる。本日は、お忙しい中、多く の皆様のご参加をいただきありがとうござい ます。健康で心豊かに人生を送ることは、老 若男女を問わず、誰しも願うことであろうかと 思う。
ある民間の調査によると国民の90 パーセン ト以上が健康に関心を持っているとのデータが あり、健康は、国民最大の関心事であるといっ ても過言ではない。
本県は、これまで健康長寿の島、癒しの島と 言われ、沖縄の長寿社会を育んだ豊かな自然環 境や伝統的な健康長寿の食文化などが大きな魅 力とされ、観光産業や健康食品産業など、これ らを背景に近年大きな成長を成し遂げてきたこ とは周知のとおりである。
しかしながら、平成19 年12 月に公表され た都道府県別の平均寿命では、女性は全国一位 を維持しているが、男性は25 位となるなど、 本県の健康に黄色信号がともり、健康長寿のブ ランドは危機的状況にある。
また、急速な高齢化が進む中で生活習慣病が 増加し、医療費の増大などが大きな社会問題と なる中で、県民の健康・長寿を取り戻すことは、 当財団に課せられた大きな課題となっている。
沖縄県保健医療福祉事業団の使命は県と協力 して県民の保健及び医療の向上と福祉の増進に 寄与することである。
当財団は昭和49 年の設立以来、県民の健康 づくりのための様々な公益事業を行ってきた。 県民の健康課題である肥満や生活習慣病の予防 に対し、各種セミナーや講演会、季刊誌などを 通して栄養・運動、休養に関する健康づくり情 報を提供し、沖縄県の掲げる健康・長寿の維持 継承の目標達成に向け事業を推進してきた。
さて本日の県民健康フェアでは、県下の保健 医療関係団体が専門的な立場からの健康相談、 パネル展示、健康チェックコーナのブースイベ ント、またドクターヘリやドクターカー、マン モグラフィ検診車展示などの屋外イベントなど も用意されている。
各イベントに多くの方々に参加していただ き、これからの健康づくりに対してのヒントが 得られることと思う。
結びに、本日の県民健康フェアの開催にご 尽力いただいた関係者の皆様を初め、各団体 のご協力に感謝を申し上げるとともに、本日 の健康フェアが実り多いものになることを祈 念して、私のあいさつといたします。
引き続き、沖縄県福祉保健部 崎山八郎部長より以下のとおり来賓祝辞のご挨拶があった。
崎山八郎 沖縄県福祉保健部長
このたび、「なごみ会」傘下の17 団体が参加し、県民への健康増 進の啓発、健康寿命の延伸に資することを目 的に「県民健康フェア」が開催されることを心 からお喜び申し上げる。
さて、沖縄県では「健康おきなわ21」行動 計画を策定しており、「早世の予防」と「健康 寿命の延伸」を目的とし、その結果として「生 活の質の向上」、「健康・長寿沖縄の維持継承」 を目指している。
同計画では「チャーガンジューおきなわ」を スローガンとし、県民が日々の生活の中で具体 的に健康づくりができるよう、「1 日1 回体重 測定」など9 か条の県民の行動指針を定め普及 啓発に努めており、本年度は健康増進普及月間 である9 月から11 月までの3 カ月間、本島全 域を走る路線バスにおいて車内及び車体広告を 行う予定にしている。
しかしながら、「健康・長寿おきなわの推進」 のためには、県民の皆さんと県・関係機関・団 体とが一体となって同計画で示す健康づくり活 動に継続して取り組むことが重要である。
「なごみ会」主催の「県民健康フェア」の開 催は、同計画で示す県民の健康づくり活動の推 進にも大いに寄与するものであり、引き続き開 催されることを期待している。
また、「なごみ会」におかれては、今後とも県 の医療、保健及び福祉行政、健康づくり施策に 対し御協力を賜りますようお願いいたします。
終わりに、「県民健康フェア2012」が成功裏
に終了するとともに、沖縄県医療保健連合「な
ごみ会」加盟団体の皆様の御活躍・御発展を祈
念申し上げ、あいさつといたします。
続いてお笑いコンビ「ゆうりきやー」による 大爆笑コントが行われ、診療に関するネタで会 場全体を盛り上げてくれた。コント終了後には 来場者が楽しくブースイベントに参加できるよ う、ゆうりきやーが各ブースを回り来場者と一 緒に体験して頂いた。
団体毎に設置したブースイベントでは、ポス ター展示、健康相談・指導、骨密度測定や簡易 血糖値検査等のほか、各種体験コーナーを展開 した。また、浦添総合病院からはドクターヘリ・ ドクターカーの活動を紹介するブースを設置 した。
屋外イベントとしては、会場に隣接する宜野 湾海浜公園スポーツ広場に、浦添総合病院のド クターヘリを展示し、実際に離発着する様子を 見せて頂いた。また会場入り口横には那覇市医 師会生活習慣病検診センターの乳房X 線(マ ンモグラフィ)検診車及び浦添総合病院のドク ターカーを展示し、その役割等について県民へ 広く周知を図った。
本会のブースでは、心肺蘇生の体験指導並び に健康相談指導のコーナーを設けた。心肺蘇生 体験では玉井修先生(曙クリニック)と小生が 来場者に対しAED を使用した心肺蘇生指導を 行った。健康相談指導においては白井和美先生 (白井クリニック)、崎原永辰先生(那覇市医師 会生活習慣病検診センター)にご協力ただき、 約15 名の健康相談にご対応頂いた。前回に比 べ医師会ブースを利用する来場者が多かったこ とから、県民の健康に対する意識が強くなって いると伺えた。
AED 体験(沖縄県医師会ブース)
当フェアの開催に御賛同いただき、ご協力い ただきました会員及び関係者又、本会ブースに 於いて、来場者に対し心肺蘇生の体験指導、健 康相談・指導のご協力をいただいた玉井先生、 白井先生、崎原先生へ改めて感謝申し上げます。
会場風景
子どもエイサー
大爆笑!?コント お笑いコンビゆうりきや〜
骨密度測定検診(沖縄県放射線技師会)
健康とおくすり相談会(沖縄県薬剤師会)
フードモデルによる食事チェック(沖縄県栄養士会)
歯磨剤作りコーナー(沖縄県歯科衛生士会)
運動実践(日本健康運動指導士会沖縄支部)
幻覚体験コーナー(沖縄県精神保健福祉士協会)
ドクターヘリ展示
ドクターカー・マンモグラフィー検診車展示
遊具ふぁふぁ