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友寄英毅先生おめでとうございます。
〜友寄英毅先生旭日双光章受章祝賀会〜

稲田隆司

常任理事 稲田 隆司

左より友寄英毅先生と勝子夫人

平成24 年6 月28 日(木)沖縄ハーバービ ューホテルクラウンプラザにて友寄英毅先生 の旭日双光章受章祝賀会が和やかに開催され ました。

友寄先生のご功績の数々、持続したご活動に 対して各地区から多数の先生方が集い、祝いま した。

宮城信雄沖縄県医師会長ご挨拶、真栄田篤彦 那覇市医師会長によるご業績紹介、新垣善一代 議員会議長の乾杯の御発声、崎山八郎沖縄県福 祉保健部長の来賓祝辞と、友寄先生の長年に渡 る多様な実践、ご貢献が紹介されました。労を いとわず作業を続けてこられた先生のご功績を 拝聴しながら、会場に集まった各々の先生方が 友寄先生と協同した事業の数々を思い起こし、 敬意を表わしておりました。

「チーム友寄」が一同に会した印象を受けま した。友寄先生の謝辞は、これまでをふり返り つつも未来へ向けた御提言、御指摘があり我々 も頑張らねばと気持ちを新たにしました。会は 盛況でなごりおしくお開きとなりました。友寄 先生おめでとうございます。

今後ともますますお元気で御活躍され、ご指 導の程をお願い申し上げます。

挨拶

宮城信雄沖縄県医師会会長

本日ここに、友寄英 毅先生旭日双光章受章 祝賀会を開催いたしま したところ、多数の皆 様にご出席頂き、厚く お礼申し上げます。

友寄先生のご業績は 後程詳しくご披露されますが、先生は那覇市医 師会・沖縄県医師会役員として長年に亘り会の 発展並びに県民の医療・保健・福祉の向上に尽 力されたご功績によりこの度の栄誉ある章を受 章されております。

友寄先生の輝かしいご功績は、私ども会員は もとより県民だれもが等しく認めるところであ り、本県の医療・保健・福祉の歴史を振り返っ て見たとき、先生がこれまで果たしてきた役割 はいかに大きなものであったかを改めて認識す るものであり、ここに先生の永年のご労苦に対 し沖縄県医師会を代表して深甚なる敬意と謝意 を表する次第であります。

さて、皆さまご高承のとおり、国は、長年の 医療費抑制政策により崩壊する医療の立て直し を行うべく地域医療再生基金を創出し、都道府 県における地域医療再生計画に基づく事業を支 援しております。本会では、北部保健医療圏を モデル地域として、脳卒中・糖尿病等の生活習 慣病を中心としたそれぞれの疾患における良質 な地域医療連携を推進していくための基盤を 整備することを目的として「地域医療連携クリ ティカルパス」を構築いたしました。今後は、 県内の医療機関へ展開することを念頭に、地域 全体の調整機能を持つ地域医療連携体制の基盤 整備や良質な地域医療連携を進めるとともに、 地域医療の実態を把握するための情報の一元管 理や地域連携クリティカルパスの効率的な運用 を目指す情報共有システムの構築に努めること としております。

また、4月には琉球大学医学部に「おきなわ クリニカルシミュレーションセンター」が設立 され既に運用が開始されております。当セン ターは、沖縄県下のすべての医療系学生および 医療者を対象としたシミュレーション教育によ る人材育成と、本県における安定的な医師確保 や離島医療の充実、高度医療の習得支援に大き く貢献するものと期待されております。

しかしながら、地域医療の再生に向けて着実 に前進してはいるものの、現在、急速に発展す る少子・高齢化、多様化する県民の医療ニーズ 等、医療を取り巻く環境は非常に厳しい状況に あり、更には医師不足をはじめ診療科や医師の 地域偏在、TPP問題や消費税問題等いろいろ な問題が山積みしております。友寄先生におか れましては、なにとぞ今後ともその卓越したご 見識によるご指導、ご助言を賜り、県民が希求 する安心・安全な医療の構築にお力添え下さい ますようお願い申し上げる次第であります。

終わりに臨み、永年に亘って先生を支えてこ られたご家族の皆様に深甚なる敬意を表すると 共に、皆さまの今後益々のご健勝とご多幸を祈 念して私の挨拶とさせて頂きます。

業績紹介

真栄田篤彦那覇市医師会長

友寄英毅先生、奥様、 この度の旭日双光章受 章、心からお祝いを申 し上げます。おめでと うございます。

輝かしい数々のご功 績の中から主なものを 簡単にご紹介させていただきます。先生は、那 覇市医師会理事、副会長、会長を合計29 年1 ヶ 月間務められるとともに、県医師会の常任理事 を8 年歴任されました。特に平成14 年4 月か ら平成22 年3 月までの8 年間は、那覇市医師 会長として、医師会事業の発展強化に尽力し、 開かれた医師会、親しみを持てる医師会作りに 大きく貢献されました。

那覇市医師会においては、昭和47 年4 月に 設立された准看養成の那覇准看護学院を平成5 年4 月に「那覇市医師会看護専門学校」として 豊見城村へ移転新築する過程で、常任理事とし て、建設費捻出調達確保、教務職員の確保、新 たに学校敷地を確保等、これまでの准看護師養 成に加え、医療環境のニーズに応えるべく、正 看護師養成が必要と考えて正看護師課程の新設 を行いました。また、平成21 年4 月には看護 師3 年課程を開設し、従来の准看護学科と看護 学科、所謂進学コースを併せて3 学科の運営に 努め、県下の医療提供体制の向上に貢献されま した。

那覇市医師会会長就任時の平成14 年4 月か らは、那覇看護専門学校の学校長も兼任し、学 生生徒の資質向上とともに教務職員の能力向上 のため県内外の研修・講演会への参加を積極的 に行い、那覇看護専門学校の強固なる基盤作り にご尽力され、看護教育に多大なる功績を残し ております。

更に、学校保健活動を活性化するには「学校 保健委員会」を早期に設置すべきだと主張され、 市内のすべての学校に対し「学校保健委員会」 の設置を呼びかけております。市教育委員会に も強く要請し、全ての学校で学校保健委員会が 発足、学校を取り巻く地域の代表者を交えての 学校保健の環境が整備されました。また、学校 医の資質向上に向け、全国に習い昭和53 年か ら「那覇市医師会学校保健学校医大会」を企画・ 実施されました。同時期に「校医研修会」や「学 校保健講習会」も実施され、現在に至っており ます。那覇市医師会の学校保健活動の礎を築い た友寄先生の前向きな行動力と功績は大変意義 のあるものであります。

沖縄県医師会においては、平成10 年4 月か ら平成18 年3 月までの8 年間にわたり沖縄県 医師会常任理事を務められ、会内はもとより関 係団体との調整窓口となり、県医師会の会務運 営、事業推進の要役として会の発展に多大な貢 献を果たされました。

平成11 年の医政教習所記念碑の再建、また 平成17 年度には年間を通して沖縄県医師会の 担当により開催した九州医師会連合会諸行事に おいて、担当理事としてその手腕をいかんなく 発揮され、無事成功裡におさめた功績は多大な ものでございます。

更に、昨年3 月末、祖国復帰から県医師会 館建設に至るまでの36 年余に亘る沖縄県医師 会の歴史を記した「沖縄県医師会史第2 巻」を 発刊致しましたが、友寄先生は編纂委員会委員 長としてその手腕を遺憾なく発揮されておりま す。因みに友寄先生は、戦争で宮崎県に疎開さ れたときに、宮崎県の新聞に天才文学少年とし て紹介される程その文才は誰もが認めるもので ありました。

会史の内容はこれまでの史書とは一線を画し ており、友寄先生の立案によるコラムの章が加 えられ、団体史と個人史を盛り込む親しみやす い内容となりました。本書は沖縄県医師会の歴 史のみならず、沖縄県の医療史を知るうえでも 貴重な存在となっております。

以上のような友寄英毅先生のこれまでの長年 に亘るご功績が認められ、旭日双光章受章の栄 に浴されております。友寄先生のこれまでの御 苦労に対し、改めて深甚なる敬意と感謝の意を 表すると共に、今後とも御健勝でご活躍されん 事を祈念いたしまして、簡単ではございますが 業績紹介と致します。この度の受章、誠におめ でとうございます。

来賓祝辞

崎山八郎沖縄県福祉保健部長

友寄英毅先生の旭日 双光章の受章祝賀会が 開催されるにあたり、 ごあいさつを申し上げ ます。友寄先生この度 の栄えある受章、誠に おめでとうございます。 心よりお祝い申し上げます。

友寄先生におかれましては、友寄内科胃腸科 を開設して地域医療に貢献する傍ら、那覇市医 師会の役員を始め那覇市医師会長と共に那覇看 護専門学校長を務めるなど、地域医療、保健、 福祉の向上・発展並びに医師会の事業、運営の 円滑推進に大きく貢献されてきました。この度 は、その保健衛生功労の御功績に対し深く敬意 を表します。

沖縄県におきましては、県民に対する良質か つ適切な医療を効率的に提供するため、「沖縄 県保健医療計画」を策定し、医療提供体制の確 保及び推進を図っております。本年度は、同計 画の見直し時期となっており、精神疾患及び在 宅医療に係る医療提供体制の充実及び強化を重 点課題とした新たな保健医療計画を、医師会を はじめとする関係者の皆様と協力しながら策定 し、県民ニーズに即した保健医療サービスの提 供に努めていきたいと考えております。

今後とも一層の御支援、御協力を賜りますよ うお願い申し上げます。

結びに、栄えある章を受けられました友寄先 生のますますの御健勝と御活躍、沖縄県医師会 の御発展並びに会場の皆様の御健勝を祈念申し 上げ、お祝いの言葉といたします。

謝辞

友寄英毅先生

本日は受章祝賀会を 開催して下さいまして ありがとうございます。

皆様にはお忙しい中 を遠路はるばる御出席 下さり心から御礼申し 上げます。

沖縄県福祉保健部長 崎山八郎先生にはご丁 寧な御祝詞を賜りましてありがとうございま す。沖縄県医師会長 宮城信雄先生、那覇市医 師会長 真栄田篤彦先生には過分な業績を紹介 して戴き大変恐縮しております。

私のこれまでの医師会活動の殆どは会員の皆 様と一緒に行ってきたものであり、又、理事会 や各種委員会の先生方と一緒に、そして医師会 職員の皆様や関係機関の皆様の御協力の下に 行ってきた活動であります。これらの活動が評 価され、代表として受章しましたので大変あり がたい事と感謝しております。

沖縄県医師会で最後に携わった「沖縄県医師 会史第2 巻」の編纂はとても楽しい仕事でした。 多くの方々にコラムその他の項目を執筆して戴 きましたので医師会事業の記録だけではなく、 地域医療から先進医療までを含む「沖縄の医療 医学の歴史書」にもなったと思います。執筆者 の皆様及び編纂委員会の皆様に心から御礼申し 上げます。

「第2 巻」が担当した「1972 年祖国復帰から 2008 会館建設まで」の36 年は沖縄県の医療界 が「本土に追いつけ追いこせ」とばかりに発展 向上した時代です。琉球大学医学部設置を頂点 として、多くの病院・診療所の整備が進み、医 師数も順調に増加しました。最新の医療医学が 積極的に導入され、今や沖縄の医療・医学は本 土各県と比べてもトップクラスに位置付けられ ています。この様な飛躍する時代の「沖縄県医 師会史」の編纂に参加できました事に大きな喜 びを感じています。

那覇市医師会では長年に亘り役員を務めさ せてもらいました。県内各地区医師会の御協 力を戴きながら40 年以上も運営してきた那覇 看護専門学校ですが、諸般の事情から学生数 の40%を占める准看護学科を閉科することに なったのは誠に残念です。現在真栄田会長の下 に、看護学科レギュラーコースの増員を計画し ていますので、これが実現すれば又良い方向に 向うと思います。

国保の審査委員も長く務めさせてもらいまし た。審査委員会の皆さま、職員の皆様に感謝申 し上げます。審査委員の業務は医師会員が関わ る仕事としては、云わば裏方の役割です。最近、 審査委員会の仕事を敬遠する或いは軽視する事 例があったと伝え聞いています。審査は診療報 酬の支払いに関わる大切な業務ですから、40 代、50 代の若い先生方は審査委員に推薦され たら積極的に引き受け、真剣に審査し取り組ん で下さるようお願い致します。

叙勲のことですが、5 月7 日に知事公舍にお きまして仲井眞知事から勲記・勲章を伝達授 与され、6 月5 日には宮中に参内して拝謁の栄 誉を賜りました。豊明殿には、受章者が約500 人程、配偶者、家族の方が同数程、約千人位の 人が参列していましたが、拝謁はとても静かに おごそかに行われました。この様な一生に一度 の貴重な体験ができたのも皆様のお蔭でありま す。心から感謝申し上げます。

幸いこれまで家内ともども元気に仕事を続け て参りました。これからも健康に気をつけなが ら少しでも何かのお役に立つよう努めて参りた いと思いますので、今後とも宜しくお願い致し ます。

本日は誠に有難うございます。



会場風景

左から當山先生 、友寄先生ご夫妻、 安里先生

友寄先生を祝福する比嘉實先生

左から玉井先生、友寄先生ご夫妻、外間先生

左から山城先生、友寄先生ご夫妻、照屋先生、知念先生

左から友寄先生ご夫妻、嶺井先生ご夫妻