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広報委員の新春の挨拶

平成24年の新年にのぞみ

玉城信光

広報担当副会長
玉城 信光

新年おめでとうございます。昨年は東日本大 震災があり、今まで経験したことのないことが 起きた年でした。また国のリーダーや組織のリ ーダーはどうあるべきか多くのことを教えられ ました。今年は昨年心に刻んだことを糧に新し い挑戦の年だと思っています。

今年はまた復帰40 年の節目にあたり、沖縄 のあり方をきめる新しい振興計画が策定される 年です。TPP 問題や消費税の問題、日本国の あり方、沖縄のあり方をきめる新しい年です。 医療に関しては沖縄県医師会がリードする形で すすめていかなければなりません。長寿復活プ ランの策定、メディカルアイランド構想などが 実現できると夢のある、若者が集い、万国津梁 の言葉通り諸外国と医療の架け橋となれる沖縄 ができあがります。

このような政策の実現のためには地域の医療 がしっかりと確保されなければなりません。北 部地区の産婦人科医師の確保をどのようにする のか、忙しい救急医療をどのように支えるの か。離島の医療や情報の共有をどのようにする のか。課題が多く解決の突破口はどこにあるの でしょうか。

医療人材の確保をするためには4 月にオープ ンするおきなわクリニカルシミュレーションセ ンターの活用が欠かせません。これらを有効活 用することで沖縄県の医療の質の底上げができ ると思います。さらには琉大などを中心にしな がら、世界へむけた先端医療の推進を図りたい ものです。大学院大学や琉球大学の活用と地域 医療活性化プログラムを展開したいものです。

いつも新年にあたり夢は大きく展開するので すが達成できたことはどこまでか、反省しなが らすすまなければいけないと思っています。

ことしもまた夢多き一年にしたいものです。

今年は私事ですが、第22 回日本乳癌検診学 会総会を11 月に開催させて頂きます。会員の 皆様、沖縄県内の健診センターや検診事業を行 っている皆様のご支援、ご協力をお願いいたし ます。

新年の挨拶

當銘正彦

広報担当理事
當銘 正彦

「門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし」

正月早々に白けた歌ではありますが、齢も還 暦を過ぎると、一休禅氏のこの歌が妙に実感を 伴って脳裏を反復するものです。昨年も色んな事 がありました。千年に一度と云われる東日本大 震災の未曾有の恐怖、そして今なお収拾のつか ない福島原発の怨嗟は続いているのですが、慌た だしい日常の中では、それらすらもいつしか意識 の彼方に僅かな痕跡を留めるばかりとなっていま す。この1 年は、昔の10 年〜20 年にも相当する と云いますが、恐ろしいまでのスピードで時の流 れを感じます。時勢に付いて行けなくなりつつあ る自分の姿に、「年を取るとはそう言うことなん だ」と一人合点をしながら日々の“雑務”に身を 処す暮らしぶりを、決して嘆きはしまいと心の奥 に織りたたみ、また一つ新しい年を重ねました。

改めて、新年、明けましておめでとうございます。

さて県医師会の広報委員も確かにその“雑務” の一端ではありますが、こと広報委員会の仕事 に関しては存外に楽しく務めさせて頂いていま す。その一番の理由は、会員の皆様がこよなく 会報誌を愛して下さることを実感できるからで す。毎月の会報誌を仕上げるには、会員の皆様の絶大な支持が必要でありますが、皆様からの 惜しみない協力が途絶えることは無く、本当に 有り難いものと、常々感謝しているところです。

理事の方々の諸種の会務報告はさることなが ら、生涯教育やプライマリ・ケア等の学術論文、 月間・週間お知らせコーナー等の時節的記事、 様々なイベントや研究会の報告、随筆、発言席 コーナー、本の紹介コーナー等々、多忙なこと は承知で恐る恐る原稿執筆のお願いすると、会 員諸氏の大方は労を厭わずに快諾して下さりま す。広報委員会では、お寄せ頂いた原稿の割り 付けや編集をさせて頂くのですが、会員諸氏の 高い見識と幅広い教養に毎度ながら感服してい ます。また表紙を飾る写真を見てもご承知の様 に、玄人はだしの写真を屡々頂いております。 私共広報委員会は、本年も会員の皆様に愛され る会報誌作りに精進したいと思いますので、 益々のご協力、ご鞭撻をお願い申し上げます。

来る4 月に予定されている診療報酬改定はど うなるのか、はたまたTPP 参加を前面に打ち 出した野田民主党内閣の医療政策は一体全体、 何を目指すのか。見通しの効かない先行き不安 な我が国の医療事情ではありますが、医師会の 旗の下に団結して、真に国民の健康福祉に視点 を据えた着実な医療施策の実現を勝ち取って行 きましょう。その一助とならん為にも、与えら れた広報委員会の大切な任務を、真摯に取り組 んで行きたいと期するところです。本年も、宜 しくお願い致します。

「新年のあいさつ!」
〜「断捨離」と「耳順」〜

照屋勉

広報副担当理事
照屋 勉

あけましておめでとうございます。2011 年、 最大の出来事は、なんと言っても、「東日本大震 災」・・・!。「大地震」・「大津波」・「原発 事故」・「風評被害」・・・!。「絆」というキ ーワードが飛び交う中で、ブータンを含む世界 各国からの暖かい支援・早々にアクションを起 こした多くのボランティアの方々の勇気・復興 に立ち向かう被災した方々の真摯な態 度・・・!。長期的な「支援の心」を持ち、「日 本の力」・「地域の力」を信じ、「明日」を信 じ、しっかりどっしり踏ん張っていくしかな い!・・・と考えております。しかしながら、 「TPP 問題」・「普天間基地移設問題」・「円 高ドル安問題」・「ギリシャ・イタリアの財政 破綻問題」・「1,000 兆円を超える我が国の借 金問題」etc ・・・。まだまだ、予断を許さない 状況が続いている慌ただしい新年の幕開けです。

さてさて、小生の2012 年のテーマは『断捨 離by やましたひでこ氏』・・・。「断行」=入 ってくる要らないものを絶つ!。「捨行」=家 の中にずっとある要らないものを捨てる!。 「離行」=物への執着から離れる!。『「物の整 理」は「心の整理」! by クニエダヤスエ氏』。 心の混乱を整理して人生をリセット・リビルト する「ダンシャリアン(断捨離実践者!)」を めざしていきたいと思います。ちなみに、「断 捨離」で培った「ダンシャリアン」の能力・実 力を「俯瞰力(高い所から見渡すことができる 力!)」というそうです。

もう一つのテーマは、『耳順(じじゅん)by 孔子:「論語」』・・・。「志学(しがく)」: 吾十有五にして学を志す!。「而立(じり つ)」: 三十にして立つ! 。「不惑( ふわ く)」:四十にして惑わず!。知命(ちめ い):五十にして天命を知る!。「耳順(じじ ゅん)」:六十にして耳順(したが)う!。「従 心(じゅうしん)」:七十にして心の欲する所 に従いて矩(のり=限度)をこえず!。耳に順 (したが)い、「傾聴力(野村監督が古田選手に 贈った言葉!)」・「俯瞰力」を磨きながら、 「素直な心・学ぶ心(by 松下幸之助氏)」でも う少し頑張っていきたいと考えております。本 年も宜しくご指導・ご鞭撻・ご支援・ご協力の 程お願い申し上げます。

2012年挑戦の年

石川清和

広報委員(北部地区医師会)
石川 清和

激動の2011 年が終わり、新たな挑戦の2012 年を迎え、厳粛な気持ちで新年の御挨拶を申し 上げます。

東北大地震、大津波、原発事故による放射能 汚染で苦悩する被災地へ、沖縄からできる支援 として新鮮な野菜を送る取り組みは、多くの方 の賛同や県医師会の支援もあり9 回にわたり、 様々な野菜・果物・薬草を送り、釜石市の NPO サポートセンターを通じて仮設住宅の 人々に配布されている。冬になり被災地は雪に 覆われ一層新鮮な野菜が不足すると考えられ、 今年度も継続して取り組んでいくつもりであ る。県医師会、会員の皆様のご支援をよろしく お願いします。

ここ数年来北部の医療はほころびかけている。 平成17 年に始まった産婦人科、小児科の医師 不足は慢性化し、数年前からの内科専門医も不 足している。北部地区医師会病院では腎臓専門 医師の不足から透析がフル稼働できず、透析患 者は中南部まで透析に通っている状態である。 県立北部病院では内科医師の不足から、今年に なり救急外来の深夜帯の縮小もはじまった。北 部地区の医師の高齢化もあり、今後救急外来の 継続、いや病院の存続さえ危うくなりかねない 状況である。様々な手段を講じて医師確保に努 めているが、地方の医師不足は全国的な医師の 偏在にあり、解決の糸口はつかめていない。

時間はかかるが、根本的な解決策は北部出身 の医師を育成することにある。日本の基礎学力 低下が問題になっているが、沖縄は日本で最下 位であり、北部は沖縄の中でも基礎学力が低い。 いや、北部の成績の優秀な児童は中南部の進学 校へ流出しているため、実際の順位は不明であ る。北部地域での人材育成には小中高一貫の取 り組みが必要と考えている。PTA、行政、地域 住民が連携し医学を目指す子供を育成する取り 組みが必要始まっている。小学校での基礎学力 を身につけること、中学校での自立した学習への 取り組み、高校での難関な医学部への学習支援 を計画している。また学力向上のためには「バラ ンスのとれた食事」、「十分な睡眠を含めた規則正 しい生活」、「脳を鍛え健康的生活を送るための運 動」、「効果的な学習」、「次世代の宝物である子供 を支援する家庭・社会」が必要である。

始まったばかりではあるが、地域の力を結集 し、児童の学力向上と医療人の育成、さらに地 域医療の再生に強力に取り組んでいきたい。

年頭の言葉

比嘉靖

広報委員(中部地区医師会)
比嘉 靖

会員の皆様、あけましておめでとうございます。

毎年、新年の御挨拶として年頭の言葉を考 え、会員の皆様へ披露しておりました。三年前 は沖縄の黄金言葉「あらたまの年に、炭と昆布 飾て、心から姿若くなゆさ」、一昨年は「Yes we can!」、昨年は「新」を年頭の言葉としまし た。今年で4 度目の新年のご挨拶となります。 さて、旧年を象徴する言葉、文字を考えてみま すと、昨年はあまりにもインパクトの強い年で した。「東日本大震災」以外のキーワードは全 く浮かんできません。私の中での言葉は昨年の 「新」から、同じく「しん」と読む「震」となり ます。悲惨なイメージしか出てこないこの文字 ですが、原義は「最も下(創め)に一陽が生じ て、限りなく前進する様子」とあり、この文字 こそ本年の年頭の文字に相応しいと思います。

旧年中は会員の皆様には医師会報へ温かいお 言葉、ご投稿を頂き有り難うございました。本 誌では、被災地への長きに渡った会員の皆様の救援活動について早期に、詳しく、特集を組む など、期待される広報誌を目指して常に「震:限 りなく前進」し続けています。皆様からのコメ ントや皆様のご紹介などより身近な会報誌にな れるように広報委員全員が努力しています。そ の中で私も「震」という年頭の言葉、文字を念 頭において微力ながら会員の皆様に親しまれる 会報誌の編集に携わっていきたいと思います。

新年のご挨拶「メタボからロコモに・・・」

池村剛

広報委員(浦添市医師会)
池村 剛

新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

毎年、私の中では時の流れがますます速くな り、1 年はあっと言う間に過ぎ去ってしまいま した。昨年は3 月に東北・関東大震災が発生 し、2 万人もの方が犠牲になりました。一日も 早い復興をお祈りします。

私の今年のキーワードは「ロコモ」です。と いうのはメタボ卒業に向けて3 年前よりダイエ ットを開始し、ピークの時の83 キロを昨年9 月には73 キロまで減らすことに成功しました。 腹囲が88 センチになり、もうすぐ卒業と意気 込んでいた9 月のある日、なんと、立ち上がり 振り返ろうとすると足元がぎこちないのです。 その上、鏡には上半身の筋肉がすっかり落ちて しまった身体が写っています。その時、将来の ロコモティブシンドローム対策にプチ筋トレを 決意しました。

腹筋はやっと5 回、腕立て伏せ3 回(肩が痛 い)、懸垂0 回(まるで上がらず)、スクワット 20 回(膝は大丈夫)、すっかり負荷のかけられ ない身体になっていました。あれから3 ヶ月、 正月を迎えて少しましになり(腹筋の回数が 30 回に増え)、腹筋の効果が現れたのか、腹囲が86 センチになりました。血液検査も異常な く、メタボ卒業目前です。今年は1 年かけて、 腹筋100 回を目標にマッチョを目指し?ます。 私と同世代の先生方は、早くメタボを卒業しロ コモに視線を移しましょう。

今年も、皆様方にとって良い年でありますよう願っております。

今年は黄色です

白井和美

広報委員(那覇市医師会)
白井 和美

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

さて、今年の表紙の色は黄色です。写真が引き立つ色として決定しました。

皆様も良くご存知の通り、黄色は光の3 原色 の一つで、有彩色の中で一番明るい色です。知 性を意味し、人に喜びを与えてくれる色です。 また見ているだけで心を弾ませ、楽しい気分に させてくれます。その明るさのため、光や太陽、 黄金を連想させます。心理効果としては集中力 を発揮させ、判断力、記憶力を高め、注意を促 し、気分が明るくなります。冷静な判断が必要 な時や記憶力を高めたい時にファッションのア クセントカラーとして黄色を使うと効果的です。 一方、甘え、依存、求愛の色でもあり、幼児が 好むため子供っぽいイメージもあります。食品 では薄い黄色は甘味を、黄色は酸味を、濃い黄 色は辛味を感じさせます。黄色が好きな人は新 しいことや冒険好き、温かみのある広い心の持 ち主で、自由を好み前向きに生きる人だそうで す。誰とでも打ち解ける才能の持ち主でもあり ます。思い当たる方はいらっしゃいますか?

古来中国では、黄色は五行思想の中央を示す 土に通じることから高貴な色とされ、皇帝だけ が使用できました。琉球王朝においても紅型染めの黄色は王族のみが着用できたことは良く知 られています。仏教やヒンドゥー教、道教、儒 教でも黄色は最高色として崇められています。 一方、キリスト教では、イエスを裏切ったイス カリオテのユダが黄色い服を着て描かれるよう に、裏切り、虚偽、卑劣な行為を象徴する色と されています。キリスト教徒の多いヨーロッパ では今でも黄色はあまり良い印象をもたれませ んが、北欧など太陽への憧れが強い地方では抵 抗感は少なくなります。しかし、イスラム教で は黄色は死の象徴です。因みに、日本では冠位 十二階で、7 番目の大信の位が黄色で表されて いたそうですが、律令時代以降は無位の者の袍 の色となりました。

さて、イエローリボン活動は、世界子宮内膜 症協会が提唱する子宮内膜症啓発活動のシンボ ルマークですが、あまり知られていないようで す。アメリカでは戦地へ赴任した兵士の無事を 祈る印として使用されています。国内では、障 害者権利条約の普及を目指す日本障害フォーラ ムや、いじめ撲滅ネットワークの「S t o p Bullying 〜いじめをとめよう〜イエローリボ ン・キャンペーン」のシンボルマークとしても 使用されていましたが、東日本大震災・福島第 一原発事故後は脱原発運動の象徴として認識さ れつつあります。

ともあれ、黄色は会員の皆様の知性の粋が掲 載される会報に誠に相応しい色です。本年もご 協力よろしくお願いいたします。

イッペー

玉井修

広報委員(那覇市医師会)
玉井 修

新年明けましておめでとうございます。

庭に一本のイッペーの木があります。小さな 苗木を植えて、1 年ほどは何の問題もなく、す くすくと成長して2m ほどに成長していました。 黄色い可憐な花を咲かせるとの事で、大変楽し みにしておりました。しかし、昨年接近した大 きな台風2 つの影響で全ての葉が落ち、塩害も あって枯れ木同然の状態になってしまいまし た。無残な姿に、このまま枯れてしまうとばか り思っていたのですが、秋になって緑の若葉が 小さな手を太陽に広げるように何枚も芽吹いて きました。瑞々しい若葉が太陽に照らされて成 長してきました。枯れた様に見えた木の中にも 新しい葉を広げる生命が残っていたのですね。 そう言えば東日本大震災の避難所にも多くの桜 の木が花を咲かせていました。眼下に広がる惨 憺たる大槌の街を見下ろしながら、桜の花が沢 山咲いていました。命というものは儚くもあ り、逞しくもあるのですね。ふと、自分の手を 見ると、もうすでに約50 年僕と一緒に生きて きた自分の手も、年をとり傷みながらも、赤い 血がドクドクと通っています。今後どれくらい この手は私と伴に生き続け、何を感じ、何を成 していくのだろうか。この手に触れる多くの事 を大切にしよう。陽に自分の手をかざしながら そんな事を思いました。

感謝

玉城清酬

広報委員(南部地区医師会)
玉城 清酬

明けましておめでとうございます。昨年は本 当に有難う御座いました。感謝の気持ちでいっ ぱいです。今年もよろしくお願い致します。振 り返ってみますと今年も多くの人と知り会えた 最高の年でした。さて、今年も昨年の政治・経 済・社会・医療業界・その他の出来事に関し、 聡明な先生方の様々な分析、意見が拝見できる と思い楽しみにしています。私も少し自分なりの見方で昨年を振り返り、今年の抱負を考えて みたいと思います。

県医師会の広報委員としての立場上、勉強す る?させられる?ことが沢山ありました。もと もと読書は斜め読みで、熟読することは無かっ たのですが、査読はそういうわけにはいかず、 読み終えた頃、締め切りが終わっている事が何 度もありました。広報委員としてお手伝いぐら いはできるだろうと思っていたところが、邪魔 してしまっているのではないかと思う事も多々 ありました。色々と反省しておりますが、昨年 は昨年、今年は心機一転頑張ってみようかと思 います。昨年は本当に忙しく、会議その他で10 時過ぎに帰宅する毎日で、それから食事するた め、寝るのが1 時頃でした。朝は大嫌いな NAHA マラソンの練習で5 時半に起きるため、 睡眠時間が4 時間半ぐらいでニーブヤーの私と しては大変な毎日でした。でも夢遊病者のよう に目を瞑ったまま走り始めるため気が付いたら 家についているといった具合で特に苦痛はあり ませんでした。当然車の走らない歩道しか走れ ません。フルマラソンで連続20 回以上完走し1 回もリタイアしていません。そろそろ止めよう かなとも思うのですが、患者様にいつも自慢し ているため、最近は「今年も出られるんです か?頑張って下さい。」と言われ「勿論です。今 年も頑張って楽しんできます。」とつい口が滑 り、出場する羽目になりました。「嘘つきは医者 の始まり」と先輩から教わりましたが、口は災 いのもとですね。大嫌いなフルマラソンですが 昨年も出場しました。仕事の面でも大幅に飛躍 できそうですが、あまり無理せずに行きたいと 思います。会員の先生方も医者の無養生と言わ れないようにぜひご自愛下さい。

今年もよろしくお願い致します。良いお年でありますように。

新春の挨拶

久場睦夫

広報委員(国療沖縄公務員医師会)
久場 睦夫

新年あけましておめでとうございます。

昨年は3 月11 日の東日本大震災、それに続 く原発事故、紀伊半島の豪雨災害と未曾有な惨 事が続発しました。被災地の方々へ衷心よりお 見舞い申しあげたいと思います。

また震災が発生するや間髪を入れず厳しい寒 気の現地へ飛び診療救援にあたった先生方には 深く敬意を表します。誠にご苦労様でした。

さて医療界は「医師不足」や「医療費抑制」 は未だ続いています。その中で各医療機関にお ける女性医師の勤務環境整備や県による専門医 等人材育成、救急勤務医支援、新生児医療担当 医や産科医確保事業等の改善施策も進みつつあ り、「医師不足」については希望がもてるもの と思います。また地域医療再生計画での病診連 携の向上施策、琉球大学に来春完成の「おきな わクリニカルシュミレーションセンター」が大 きく期待されます。医療保険については診療報 酬と介護報酬の改定がなされつつあるようです が、是非とも医師会の要望が強く反映されるも のになって欲しいものです。

旧年中は大きな災害が続き、学会や講演会活 動にも多大な影響がありました。本年は被災地 域の早急な復旧とともに平安な年であるよう祈 念してやみません。

備えあれば憂いなし

金谷文則

広報委員(琉球大学医師会)
金谷 文則

謹んで新春のご挨拶を申し上げます。新春か ら余り明るくない話で恐縮ですが、昨年(平成 23 年)の東日本大震災で学んだ教訓について 考えてみたいと思います。昨年3 月11 日には、 私は北海道のルスツで開催されたEOTS(整形 外科外傷シンポジウム)に参加していました。 ルスツでは全く揺れを感じず、TV で見た津波 の映像を当初はCG(computer graphics)か と思ったくらいでした。EOTS 参加者の多くは 緊急・外傷の専門家であり、皆なんとか職場に 復帰しようとしましたが、電話も繋がらず飛行 機の運航状況もわからないため、その晩は全員 ルスツで過ごしました。

未曾有の大震災に原子力災害も加わりました が、被災地の皆様やボランティアの皆様のひた むきな姿勢には心を打たれました。私も新潟大 学卒業後は、山形、秋田、福島、栃木で研修し ましたので、東北の皆様の我慢強さ、粘り強さ は知っているつもりです。今回の東日本大震災 で被害に遭われた皆様の一日も早い復興を祈念 いたします。沖縄県医師会や琉球大学医学部も 早期から救援を開始されたことに敬意を表しま す。今回の大震災では整形外傷に対して救援を 要した被災者は阪神淡路大震災時に比べて少な く、沖縄県整形外科医会としては寄付金による 復興支援を行いました。

今回の東日本大震災は巨大地震に大津波が加 わった未曾有の天災であり、初動のある程度の 遅れはやむを得ないとしても、その後の支援体 制に疑問を感じます。外国のメディアに指摘さ れるまでもなく、政府の後手後手の対応には怒 りと無力感を覚えました。政府は被害の程度が 把握できないと言っていましたが、偵察衛星か らの映像で翌朝には孤立していた集落や地域の 把握は可能であったはずです。軍事衛星の映像 公表は無理であったとしても、Google(商業 衛星)でも映像は見られたのでより迅速な支援 は可能と考えます。

中央政府各省庁の縦割り行政は責任の所在を 分かりやすくしている反面、前例のない緊急時 の対応は遅くなります。沖縄県でも災害時の対 応、避難計画の設立や病院資材・薬品の備蓄に ついて今こそ検討が必要です。今回の震災に対 する補正予算は審議されていますが、大災害時 の対応についての法案は提出されていません。 最近全員の刑が確定したオウム真理教が小銃を 所持していても現在の銃刀法の規制が拳銃に限 定され小銃が含まれていなかったため、当局が 規制に苦慮した経緯がありました。20 年が経 過しましたが、未だに小銃の所持を規制する立 法、法改正は成立していません。本稿を執筆し ている11 月末には災害復興に向けての補正予 算が審議されていますが、防災の観点からの法 案は未だ提出されていません。中央政府の対応 は遅すぎるので、災害対策に対しては県および 自治体、病院毎の対応が急務と考えます。「備 えあれば憂い無し」を銘記したいと考えていま す。本年もよろしくお願い申し上げます。

頭の体操

金城正高

広報委員(沖縄公務員医師会)
金城 正高

2012年が始まりました!!

年頭に当たり毎年のことではありますが、こ れまでとは違う“自分探し”への新たな気持ち が湧いてきます。「今日は未来への第一歩」毎 日を一生懸命泥臭く邁進したいものです。

そんな新年の決意を心に刻む慣習に「書初 め」があります。私が小学生の頃は冬休みの宿 題の定番でした。高学年になると小難しい四字熟語をあえて選び、悦に入ったものです。四字 熟語といえば、力士が昇進受諾の口上のなかで 何を語るかがよくマスコミの話題に上がりま す。日本人って好きですよね‥この微妙なニュ アンスの薀蓄が。

さらに世相を反映した「創作四字熟語」なるものが私達をうならせます。

『帰路騒然(理路整然)』:震災・台風時の帰 宅困難の状況。『電考節夏(電光石火)』:電気 についてよく考えた節電の夏。『年々宰宰(年々 歳々)』:毎年のように総理大臣が代わること。 その他にも『一松懸命(一生懸命)』『i 悼之意 (哀悼之意)』『欧州憂慮(欧州ユーロ)』などそ の意味するところが伝わってきます。やはりこ れは、日本人特有の感性のなせる技だと感じま す。同様に「サラリーマン川柳」や1 年を締め くくる「漢字一文字」の中にも、凝縮された世 界観だからなのか、時には失笑させられたり時 には深く考えさせられたり‥受け手によってイ メージの広がり方は様々なのかもしれませんね。

みなさん既にご存知かとは思いますが、会報 誌巻末に「はがき」が綴じられています。日本 医師会生涯教育講座の回答、本誌ならびに本会 への感想・質問・提案等の募集用となっていま す。せっかく「はがき」があるのですから、会 員の皆様から「今年の漢字一文字」やテーマに 沿った「○○川柳」「創作四字熟語」など募集 してみても楽しいかもしれません。多くの会員 の皆様が参加し会報誌を盛り上げていけたらと 試行錯誤の広報委員です。

是非忌憚ないご意見、アイデアをお待ちして おります。その際には「巻末のはがき」をご活 用下さい。

今年はオリンピックイヤーであり沖縄復帰40周年でもあります。

きっといろいろなドラマが繰り広げられるこ とでしょう。昨年の大震災から多くのことを学 び現在があります。その足跡・歴史の記録、そ してこれからのこと‥ 2012 年の幕開けに際し、 会報誌の果たすべき役割を再認識しておりま す。今年もよろしくお願い致します。

卯年から辰年へ

旭朝弘

広報委員(那覇市立病院医師会)
旭 朝弘

新年あけましておめでとうございます。

昨年は東日本大震災、その後の原発事故と大 きな災害があり、忘れられない年となってしま いました。個人的にもいろんな意味で大きな節 目の年であったと思っています。

そんな中、ささやかな楽しみと逆に心配の種を 与えてくれたのが、うさぎでした。昨年はちょう ど卯年でありました。だからという訳ではありま せんが、ひょんなことから、家でうさぎを飼うこ とになったのです。子供達が自分で世話をするか らと学校からもらってきました。全身が真っ黒 で、目がくるくるとかわいらしいうさぎでした。 しかし、子供達は飽きやすく、世話をしていたの は最初の2 週間くらいでした。息子と二人でうさ ぎ小屋を作り、家の片隅から裏庭に居場所を移し てからはうさぎの世話はほとんど私一人の担当に なりました。世話をしていく内に、狭い小屋はか わいそうと思い、フェンスを塀変わりにして放し 飼いにしました。手に餌のペレットをもってうさ ぎに近づくとちゃんと手から餌を食べてくれまし た。最初は裏庭に留まっていましたが、その内、 フェンスの横の隙間から逃げ出したり、穴を掘っ ては塀をくぐったりと人間とうさぎの知恵比べが 繰り返されました。うさぎの穴掘りはすざまし く、掘った土が山の様になり、裏庭は穴だらけに なってしまいました。裏庭を出ても、うさぎは縄 張り意識が強く、道を渡って逃げていくことはし ません。敷地内か隣の庭に留まっています。しか し、隣の庭を穴だらけにすると困るので最終的に は自分の実家で飼ってもらうことになりました。

ペットがいなくなった今年は、子供達が以前から欲しがっていた犬を飼うことになりそうです。

今年は辰年。竜の様に勢いよく羽ばたく明るい年であってほしいと願います。