副会長 玉城 信光
9 月15 日、宮城会長と共に、県庁に仲井眞 知事を訪ね、地方税の一部となっている医療に 関わる事業税非課税存続について要望した。
要望では、政府税制調査会及び民主党税制 PT において医療に関わる事業税非課税措置等 すなわち社会保険診療報酬に関わる事業税非課 税措置および医療法人の自由診療分に対する事 業税軽減税率の見直しについて議論される見通 しであることを説明。そのうえで、この問題は 医療機関にとって経営の根幹にかかわる問題と して、事業税非課税措置等の存続を要望した。
宮城会長は、非課税措置の存続を求める理由 として、社会保険診療は、公共性、非営利性と いう特徴を有しており、これを営利事業として 事業税を課すことはこれらの事業を否定するこ とになるとして説明を行った。
また、公定価格となっている社会保険診療報 酬は、医療の公共性を有している性格上極めて 低廉な公定価格になっていると述べ、非課税措 置等を見直すとこは地域医療の後退に繋がり崩 壊を招くことを強調した。
さらに、医師の社会的使命についても触れ、 自治体が行う公共性の高い休日救急医療・学校 保健・予防接種・住民健診・親子支援事業等 の自治体活動を支えており、医師の診療活動は 公共性・非営利性が高く自治体はじめ地域住民 へのサービスにとって不可欠なものとなってい ることをあげ、社会保険診療報酬に関わる事業 税非課税措置の存続と医療法人の自由診療分に 対する事業税軽減率の存続を強く求めた。
これに対して、仲井眞知事は「全国知事会で の様子をみて対応したい。全国知事会の動きを 見ながら、医師会の皆様とご相談したい。た だ、皆様のご要望にそえるようにしたい」と述 べ、今後とも医師会との協力体制を進めていく 意向を示した。
引き続き宮城会長は、学識経験者、観光関連 事業者、関係行政機関等からなる万国医療津梁 協議会から7 月28 日に仲井眞知事に提言のあっ た医療観光特区(沖縄国際医療交流特区)につ いてふれ、医師会としては国民皆保険制度の崩壊 につながりかねない側面があるとして、慎重な対 応を求めた。また、小生からも、同提言の中で 「宿泊施設における医療行為に係る規制緩和と弾 力的運用」については、十分な議論がなされたの かなど導入に否定的な考え方を示した。
申し入れを受けた仲井眞知事は「医師会の意 見をよく聞いて、福祉保健部と文化観光スポー ツ部とも調整をして対応をしていく。今回の沖 振法には、県からは特区構想は出していない。 特区については、中身をよく検討して対応をし たい。皆様の意向をよく踏まえて対応をしてい きたい」と述べ本会の意向に理解を示した。