沖縄県医師会医学会泌尿器科医会会長
中山 朝行
盛夏の頃、会員の皆様にはいかがお過ごしで しょうか。今年はひょっとしたら台風の当たり 年かもと危惧の念を抱きながら、ご挨拶申し上 げます。またこのたびは泌尿器科医会紹介の紙 面を頂き、まことにありがとうございます。早 速ですがまず泌尿器科医会の生い立ちから述べ させていただきます。
発足は昭和40 〜 43 年ごろ、当時は全国の大 学医学部において皮膚泌尿器科学教室から泌尿 器科学教室への分離がほぼ完了した頃ですが、 復帰前の沖縄では沖縄皮膚泌尿器科会として 12,3 名の先生方を会員として発足いたしました。
それから10 年ほどは月1 回の情報交換を兼 ねた夕食会という形で定例会が開催されており ました。その間に琉球大学に保健学部が発足 し、泌尿器科学教室、皮膚科学教室が開設さ れ、それに伴って日本泌尿器科学会、日本皮膚 科学会の沖縄地方会が設立されました。
そのような状況のなかで皮膚泌尿器科医会の 会員が増加してきたこともあり、昭和59 年、県 医師会の了解の下に沖縄皮膚泌尿器科医会は発 展的に解消して沖縄県医師会泌尿器科医会と沖 縄県医師会皮膚科医会に分離独立いたしました。 泌尿器科医会の初代会長は宮里尚義先生です。
当初の活動は、当時那覇市与儀にありました 保健学部附属病院での泌尿器科月例レントゲン カンファレンスでした。私も参加しておりまし たが、メンバーがまだまだ少ないこともあり、 出席者が皆知り合いの仲で、遠慮なく意見を言 い合うアットホームな雰囲気でした。日本泌尿 器科学会の第1 回沖縄地方会は昭和50 年に開 催されましたが、泌尿器科医会員だけでなく、 皮膚科医会の先生方にも応援をいただいて無事 開催にこぎつけたようです。沖縄地方会には今 でもそうですが、結構全国から応募がありま す。以後も地方会との連携の下に、医会として は、学術講演会の開催、協賛、市民講座の開催 などを行ってきました。
また年1 回は懇親会をかねて総会を開催して おります。現在医会事務として案内を送付する 会員の先生方は60 名ほどおりますが、実際に活 動へ協力いただける会員の先生方は30 名ほどで す。若い先生方の参加を増やすのが課題です。
学術的な面での活動は地方会との重複(ほと んどの会員の先生方は地方会の会員でもある) もあり、難しい面がありますが、日常保険診療 などの問題は勤務医や開業医の先生方どちらに とっても重要な問題であり、今後医会としても 取り組んでいくべきと考えております。
そのような経緯より、今年6 月の医会総会で は日本臨床泌尿器科医会の会長および理事の先 生方にご参加いただき、診療報酬、保険診療の 様々な面からの講演いただきました。そしてそ の後の懇親会も大変盛会でした。私などは若い 頃多くの先輩方から貴重な臨床経験を雑談の中 で教えていただいたものですが、今の若い先生 方にもネット検索で情報を得るだけでなく、生 きた会話の中から学び取ることを経験してもら いたいと考えます。ぜひ多くの若い先生方に泌 尿器科医会への参加を呼びかけたいと思います。