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理事退任にあたって

須加原一博

前理事 須加原 一博
(琉球大学医学部長)

平成23 年6 月をもって、県医師会の理事を 退任いたしました。平成20 年4 月に琉球大学 医学部附属病院長に就任して以来、本年6 月ま で県医師会の理事に加えて頂き、県医師会医学 会副会長など学術担当理事として微力ながら協 力し、いろいろ勉強させて頂きました。宮城信 雄会長はじめ多くの皆さんからご指導・ご支援 を頂き、何とか役目を務めることができまし た。心からお礼申しあげます。

県医師会の理事になり、最も驚いたことは、 理事会が毎週2 時間以上に亘って県民の医療、 健康に関して、真剣かつ積極的に取り組まれて 討論されていることです。沖縄県だけではな く、日本の医療動向にもいち早く対応している と感心しています。特に、今回の東日本大震災 に迅速に対応できたのも日頃の取り組みの賜物 と敬服しております。副会長の玉城信光先生は 県政策参与であり、県医師会の意向は強く県政 にも反映されると思われ、医療の質の向上とと もに、県民は安心して適切な医療を受けること ができると確信しています。

印象に残る県医師会の行事や職務では、赴任 後麻酔科医会の会長として分科会活動や県医師 会の広報委員会委員などしてきましたが、平成 16 年に附属病院の副病院長になり、沖縄県医 師会主催の平成19 年度全国医師会勤務医部会 連絡協議会で、シンポジウム「病院の機能分化 について〜、勤務医の現状をふまえて〜」のシ ンポジストとして、大学病院の苦しい現状を報 告させて頂いたことが県医師会との深い関わり のスタートだったと感じております。

平成20 年12 月に県医師会館の新築移転も大 きな出来事で、新会館の新たな高機能性ととも に県医師会活動も活発化してきました。麻酔科 医会でも年2 年開催している沖縄県麻酔・集中 治療研究会も新会館を利用させて頂くことが多 く、爽やかかつ円滑に運営されています。県の 医療・保健福祉の活動拠点としてさらなる発展 を期待しています。

また、地域再生医療基金事業では、県医師会 の皆さんの強力なご支援により県の総意で「沖 縄クリニカルシミュレーションセンター」の建 設が決定し、この8 月に琉球大学医学部構内に 工事が着工されました。新会館と同規模のセン ターが来年春には完成し、沖縄県の新しい医療 教育研修施設としてはもちろん、日本やアジア 地区の新拠点として注目され、沖縄の新たな目 玉になると期待しています。

県医師会の皆さんからご指導頂いた医療や教 育に対する真摯な姿勢、誠実さを活かして、質 の高い医療人育成に貢献できればと考えており ます。県医師会のさらなる発展を祈念するとと もに、これまで以上のご指導・ご支援をお願い して、お礼の挨拶とさせて頂きます。

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