理事 稲田 隆司
本会では、各医療機関における不当要求への 対応策として、去る11 月12 日(木)午後6 時 30 分、沖縄県医師会ホールにおいて暴力団追放 沖縄県民会議(沖縄県暴力追放運動推進センタ ー)に標記講習会を開催していただいた。
本講習会は、平成4 年3 月に「暴力団員によ る不当な行為の防止等に関する法律(平成3 年 法律第77 号)」いわゆる「暴対法」が施行され たことにより、当県民会議が沖縄県公安委員会 から委託を受け実施しており、各事業所(医療 機関含む)に「不当要求防止責任者」(各事業 所において職員に対して不当要求の対応要領等 の指導にあたる者)を選任していただき、当責 任者に対して暴力団等反社会的勢力から被害を 防止するために必要な法令や知識、対応要領を 習得してもらう講習会となっている。
当日は、各医療機関から医師、コメディカル 等183 名が参加し、そのうち147 名が不当要求 防止責任者として暴力団追放沖縄県民会議へ届 出をされた方で、予想を上回る参加者があり、 不当要求防止への関心の高さが伺えた。
先ず暴力団追放沖縄県民会議の石垣博道専務 理事から「暴追センターの概要と活動状況」と 題して、暴追センターの概況と活動状況及び企 業・行政対象暴力の実態、不当要求に対する対 応要領等についてご講演があり、引き続き、沖 縄弁護士会民事介入暴力対策特別委員長中野 清光弁護士から「医療と暴力団」と題して、暴 力団の変遷、沖縄弁護士会の民暴活動、暴力的 要求への対応等について、県内の事例を含めな がらご講演いただいた。その後、県警暴力団対 策課尾辻安哲補佐から「県内暴力団の現状と不 当要求行為について」と題して、最近の暴力団 の特徴的傾向、暴力団対策法第9 条の暴力的行 為の禁止行為等についてご講演が行われた。
不当要求への対応について最も重要なこと は、不当要求には絶対応じないという基本方針 を確立し、この方針を職員一人ひとりが徹底し て、不当要求を受けた場合は毅然とした対応を とることとのことであった。また、「なるべく 表沙汰にしたくない」、「何とか穏便に済ませた い」という事なかれ主義の考え方が被害を拡大 するとの指摘があり、不当要求を受けて困った 場合は、どんなささいなことでも警察や当県民 会議へご相談いただきたいとのことであった。
なお、講演の詳細、不当要求防止責任者の届 出、不当要求に関する相談等については下記暴 力団追放沖縄県民会議へお問い合わせ下さい。
- 財団法人暴力団追放沖縄県民会議
- TEL : 098 − 868 − 0893
- FAX : 098 − 869 − 8930
- URL : http://www.oki-boutsui.or.jp/