常任理事 真栄田 篤彦
平成18 年7 月3 日に第1 回会館建設検討委 員会がスタートし、新会館の建設地の等価交換 (多くの先輩会員が浦添市当山の沖縄県医療福 祉センター敷地を購入していたからできた)か ら始まり、会館の機能や規模、外観等の検討を 行なった。その機能については県医学会総会を 当会館で開催できるための会場確保ができるよ う会議室を配置すること、大講堂は作らず、ス クール形式で研修会の150 名程度を収容できる 中講堂とするなど決めていき、重厚で風格のあ る3 階建てを基本に進めていきました。実施計 画、建築・設備業者の選定、備品の選定等の作 業を進めながら、かつ会員の財産に関する事な ので、資金計画や会館建設費、維持管理費とし て会員の負担について検討を重ね、平成19 年 6 月27 日開催の第184 回臨時代議員会に「会館 建設の件」を一括上程し、最終決定をしており ます。
会館建設工事は平成20 年2 月に着工してか ら、4 月11 日には1 階の躯体部分のコンクリー ト打設を終了して、1 ヶ月ごとに2 ・3 階の打 設を行い、屋根のドームコンクリート打設工事 は6 月4 日に完了して会館の全貌が見えるよう になっていました。幸いにもその年は台風によ る工事中断もなく、工事関係者や、設計担当の 粟国さん達の熱意で事故も無く順調に工事も進 みました。平成20 年は県医師会報の毎号並び に本会ホームページへも掲載し、会館建設工事 の進捗状況を報告したのを思い起こします。
平成20 年11 月21 日に竣工し、浦添市当山 の地番からこの南風原町新川区の会館への転 居が終了しました。会館内備品に関しては、一括購入で定価の50 %引きで購入し経費節減が できました。またIT 化を念頭において進め、 現在理事会室ではペーパーレスで会議を行って います。また遠隔地域の医師会とはインターネ ットを通じてweb 会議が行えるようになって います。
当会館の会議室の利用状況(平成21 年1 月 〜 11 月実績)を表1 に示してあります。
表1
理事会室は34 回使用、中講堂(ホール)は 108 回利用、会議室は4 室で319 回利用してい ます。会議室は本会行事としては48 %、その 他の行事として52 %占めています。
沖縄県医師会医学会には20 の分科会があり ますが、それぞれの分科会の研修会や講演会、 また製薬メーカー主催や共催等での勉強会が数 多く開催されています。浦添の前会館に比べ当 会館への交通のアクセスも非常によく、また、 駐車場も医療福祉ゾーンとして隣接の沖縄県薬 剤師会や沖縄県小児保健協会の駐車場が共通に 利用できるようになっていますので、安心してマイカーで来館できます。
1 階 理事会室
3 階 ホールでの講演
当会館において医学に関する研鑽が数多く行 われ、県医師会会員への医学向上への資となる ことは非常に重要で意義深いことです。今日の 医療費抑制による辛い状況の中にあっても、私 達県医師会員は医療人として、医師としての高 い倫理と品格を持って地域医療に貢献できるよ うに頑張っていけると考えています。県医師会 館のオーナーである全ての会員が今後も活発に 当会館をご利用して頂きますようお願い申し上 げます。
なお、会館建設費用に関しては、これまで多 くの先輩会員の先生方が積立ててきた用地特別 会計積立金約2 億円を充当し、残りの金額を銀 行および当会共済会から借り受け支払ました。 そしてこの返済金として、会館建設負担金の徴 収開始、また、会館維持管理費として一般会費 に組み込んで徴収することになったため、実質 的には会員の年会費が増加しましたが、現在の 厳しい医療環境下では、会員への負担が増加し ないように鋭意検討を加えて参ります。毎年の 県医師会予算作成に関しても検討を加えて参り ます。今後も会員の皆様方のご理解とご協力を お願い申しあげます。
終わりにあたり、当会館を設計して、建設期 間中大変御尽力いただいた粟国文雄様が病気で 平成21 年9 月にお亡くなりましたことに衷心 より哀悼の意を表します。
2 階 第1 会議室 コの字形式の会議
2 階 第2 会議室 スクール形式の講演会
2 階 第2 会議室 ロの字形式の会議
ホールに入りきれず、2 階 第4 会議室に VTR を流し臨時会場とした。
3 階 ホールでのパネルディスカッション
1 階エントランスでの懇親会