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平成21 年度第1 回沖縄県医療保健連合(なごみ会)
幹事会・懇談会

真栄田篤彦

常任理事 真栄田 篤彦

去る8 月12 日(水)、沖縄ハーバービューホ テルクラウンプラザにおいて標記幹事会並びに 懇談会が開催され、幹事会は各団体の代表等 22 名、懇談会には各団体の役員等44 名が参加 した。

幹事会においては、なごみ会の会長である本 会宮城信雄会長から、各団体より多数のご参加 をいただいたことに対するお礼が述べられると共 に、県民生活の基盤である健康福祉の向上のた め、加盟各団体の英知を結集して取り組むべく 忌憚のないご意見を賜りたい旨の挨拶があった。

その後、宮城会長の進行のもと、以下のとお り協議された。

(1)役員の件

真栄田常任理事より表1 に基づき、なごみ会 の役員について、本会会則第6 条の規定により 会長は県医師会長とし、副会長は幹事団体の長を充て、常任委員は各団体より推薦するものを 充てることになっていることから、予め各団体 よりご推薦いただいた常任委員を含め、表1 に 示すとおり役員名簿を作成した旨報告し、異議 なく承認された。なお、任期は平成22 年3 月 31 日までとなっている。

表1

(2)特定健診における唾液検査導入の件

沖縄県歯科医師会の真境名勉専務理事より、 特定健診はメタボリックシンドロームに着目し て、その該当者及び予備軍を減少させることを 目的としている。現在様々な研究等により歯周 病と糖尿病に関連性がある事が示されている。 すなわち、歯周病が重症化すると血糖コントロ ールが悪化し、逆に糖尿病罹患は非罹患者に比 べ歯周病がより重症化することが示されている。

特定健診の基本項目には歯周病を判定する検 査は含まれておらず、特定健診で歯周病を判定 し罹患者には歯科医師による詳細な検査と治療 を行うことで血糖値のコントロールに寄与する ことができることから、歯周病の判定に唾液検 査は簡便に実施できるスクリーニング検査であ り特定健診の基本項目における唾液検査の導入 について、協力をお願いしたい旨依頼があり、 各団体から種々意見が寄せられた。

本件については、県行政へ強力な働きかけを 行うと共に、各団体から中央の団体を通し厚労 省への働きかけを行ってもらうことに決定した。

(3)1)「県民健康フェア」の開催の件(提案)
2)県内の看護職の時間外勤務実態調査実施の件
3)認定看護師の処遇の件

沖縄県看護協会の奥平登美子会長より、県民 の健康増進を図るため各団体が協力し年1 回な ごみ会主催で「県民健康フェア」を開催するこ とについて提案があり、各団体より種々意見が 出された。

協議の結果、今後、各団体の代表者で構成す る「実行委員会」なるものを設置し具体的な検 討を行うことになった。

ただし、本件については、各団体における予 算、事業計画、全体の日程調整等の懸念事項も あるため、次年度以降のなごみ会事業として検 討していくことになった。

その他に、1)県内の看護職の時間外勤務実態 調査の実施について、3)認定看護師の処遇改善 について、理解いただきたい旨の依頼があった。

(4)シンポジウム開催のご協力願いの件

沖縄県栄養士会の嘉数浩明理事より、平成 22 年2 月6 日(土)に、国立劇場おきなわにて 肥満対策推進を目的としたシンポジウムを開催 するにあたり、各団体へ協力頂きたい旨の依頼 があった。

(5)健康・検査展開催へのご協力願いの件

沖縄県臨床検査技師会の松川正男会長より、 昨年開催した「第2 回浦添市まじゅんらんど健 康・検査展」が各団体の協力のもと成功裏に終 了できたことについてお礼が述べられ、今年度 の開催についても各団体へ協力頂きたい旨の依 頼があった。

(6)1)献血月間推進の件(報告)
2)第12 回沖縄県理学療法学術大会開催案内の件
3)地域リハビリテーション交流会開催案内の件
4)美ら島沖縄総体2010 サポート発足の件

沖縄県理学療法士会の池城正浩会長並びに事 業対策の宮里朝康局長より、昨年度提案のあっ た献血月間推進の件について、当会の事業報告 があった。また次年度からは各団体が血液推進 月間をローテーションで担当・協力していただ きたい旨依頼があり、協議の結果、協力月につ いては、当会より各団体へ希望月を募り調整す ることになった。また、協力月が決定した団体 は事務局である沖縄血液センターへ会員分の献 血紹介カードを申請することになった。

また、来る11 月3 日(火)、沖縄市民会館に おいて第12 回沖縄県理学療法学術大会を、11月20 日(金)沖縄県総合体育館において地域 リハビリテーション交流会を開催する旨の案内 並びに、来年開催される美ら島沖縄総体2010 のサポートチームを発足し県内各高校及び各競 技のサポートを行う予定との報告があった。

(7)第47 回九州医療社会事業研修会おきなわ 大会開催への協力依頼の件

沖縄県ソーシャルワーカー協会の樋口美智子 会長が急きょ欠席の為、宮城会長より、平成 22 年11 月19 日(金)、20 日(土)に第47 回 九州医療社会事業研修会おきなわ大会を開催す るにあたり、各団体へ協力依頼がある旨説明が あった。

(8)1)第46 回社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会開催案内の件
2)第9 回日本精神保健福祉学会開催案内の件

沖縄県精神保健福祉士協会の比嘉寛副会長 より、平成22 年6 月3(木)〜 5 日(土)に亘 り、沖縄コンベンションセンターで、第46 回 社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会、 第9 回日本精神保健福祉学会を開催するにあた り、各団体へ協力頂きたい旨の依頼があった。

(9)第32 回九州理学療法士・作業療法士合同 学会開催への協力依頼の件

沖縄県作業療法士会の比嘉靖会長が欠席の 為、理学療法士会池城正浩会長より、平成22 年11 月27、28 日、沖縄コンベンションセンタ ーにおいて第32 回九州理学療法士・作業療法 士合同学会を開催するにあたり、各団体へ協力 頂きたい旨依頼があった。

(10)1)「言語聴覚の日」イベント開催案内の件
2)第8 回九州地区言語聴覚士会合同学術集会沖縄大会開催案内の件
3)その他(会の取り組み)等の件

沖縄県言語聴覚士会の野由紀子会長、新城 みちよ理事より、来る8 月23 日、南風原ジャ スコにおいて言語聴覚療法フェア2009 を、また、来る10 月10 日、沖縄県男女共同参画セン ターにて、第8 回九州地区言語聴覚士会合同学 術集会沖縄大会を開催する旨の案内並びに協力 依頼があった。

また、標記合同集会について各団体へ後援の 依頼があった。

その他、日本健康運動指導士会沖縄県支部 山城麗子支部長より、前年度に開催した「県民 健康公開講座」について、700 名の動員を経て 成功したとの報告があり、今年度は1 月23 日 (土)に県、糸満市の協力を得て、県民健康フ ェスタを開催する旨ご案内並びに協力依頼があ った。

幹事会終了後、会場 を同ホテルの白鳳の間 に移し懇談会が開かれ、 沖縄県医療保健連合 (なごみ会)の宮城信雄 会長から「今春メキシ コで初めて新型の豚型 インフルエンザの感染者が確認されて以来、世 界的に感染が広がりをみせ、国内はもちろん、 県内の感染は勢いが止まることなく、現在も増 加の一途をたどっている。そのような中で本県 では、新型、季節性両方のインフルエンザが多 数発生し、県はインフルエンザ注意報を発令し ている。秋以降にも大規模な流行が予想される 第2 波に備え、万全の態勢を整備するべく努め て参りたいと考えているので、なごみ会会員の みなさまにおいても、ご協力賜りますよう切に お願いしたい。

又、主に肥満を起因とする糖尿病や高脂血 症、高尿酸血症などの生活習慣病の発症や重症 化を予防することを目的として、昨年度より特 定健診・特定保健指導が実施されたが、本県に おいては健診受診率が26 %と全国の平均並み に対して、保健指導対象者割合が全国1 位とま だまだ予防するには至っていないというのが現 状であり、我々医療関係者のなお一層の努力が重要である。

今こそ我々は、それぞれの果たすべき役割を 再認識すると共に、健康長寿県復権に向けて自 らに重責を課し行動しなくてはならない。なご み会全会員が一丸となって、県民の医療・保 健・福祉の向上に取り組めば、必ずやその目的 は達成されるものと確信している。なごみ会加 盟団体においては、目的達成のため一丸となっ て邁進出来るよう、今後とも忌憚のないご意 見、ご提言、ご要望をお願いしたい」との挨拶 があり、引き続いて私(真栄田)から幹事会報 告を行った。

続いて、沖縄県福祉 保健部奥村啓子部長よ り「沖縄県では「平成 21 年度重点施策」にも 掲げているように、安 心して暮らせる保健医 療の充実」を図るため、 医師等医療従事者の養成確保と併せ、患者・利 用者の視点に立った医療の確保や予防対策の推 進に取り組んでいる。本県の保健医療水準は、 各種施策の推進により、医療従事者の養成や医 療施設の整備が着実に進展してきているところ であり、これもひとえに、本日御参加の各団体 や関係者の皆様の熱意と御協力に支えられたも のであり、この場を借りてお礼を申し上げる。

また本県は多くの離島を抱えており、離島医 療体制の整備や医師の確保は重要な課題となっ ている。その解決に向けてこれまで以上に皆様 と連携・協力し、総合的な保健医療体制の確立 に取り組んでいきたいと考えている。沖縄県医 療保健連合なごみ会加盟団体は、保健、医療の 各分野で大きな役割を担っていただいていると ころであり、本県の保健医療を充実させるため には、皆様の御協力が不可欠であるので、今後 とも、県民の保健、医療の向上のため、御支 援・御協力を賜りたい」との来賓祝辞が述べら れた。

その後、沖縄県歯科医師会比嘉良喬会長によ る乾杯の後、懇談に入り、終始和やかな内に会 を終えた。