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慰霊祭(慰霊の日)に参加して

宮城信雄

会長 宮城 信雄

沖縄戦終結から64 年目の「慰霊の日」を迎 え、去る6 月23 日(火)、沖縄全戦没者追悼式 が糸満市摩文仁の沖縄平和祈念公園で執り行わ れた。

例年、梅雨明けに開催されている慰霊祭も、今 年は珍しく未だ梅雨が明けきらず、それでいて天 気が良く、例年どおり暑い中での開催となった。

慰霊の日の式典、関係行事への参加は、これ まで歴代会長が毎年出席されており、当日は沖 縄戦殉職医療人の碑を参拝し、沖縄陸軍病院慰 霊会(長田紀春会長)が執り行う慰霊祭(沖縄 陸軍病院の塔)に出席し、最後に沖縄全戦没者 追悼式に参加した。

沖縄戦殉職医療人の碑は、1948 年に沖縄医 療団により建立されている。当日は本会の供花 に加え、沖縄県歯科医師会と広島県の沼田鈴子 様からの供花が添えられていた。碑はひめゆり の塔のすぐ近くにあるので、皆さんも機会があ る時には立ち寄って参拝していただきたい。

引き続き沖縄陸軍病院の塔慰霊祭へ出席し た。沖縄陸軍病院の塔には、「この塔は戦死さ れた沖縄陸軍病院傷病兵及び職員と学徒の慰霊 塔である。慰霊会(遺族及び戦友の会)が昭和 39 年1 月26 日に建立し、平成4 年6 月23 日こ れを再建す」と碑文が刻まれている。塔には本 会をはじめ関係団体や個人から寄せられた供花 が12 対程飾られ、その内の半分くらいは県外 の方からと思われる。

はじめに、慰霊会の内間副会長から、「当時も こんな暑い中で大変だったと思う、皆で慰霊の 心を捧げてもらいたい」と開会の挨拶があり、 せみの鳴き声等が交錯する中、黙祷、読経の後、 関係者からの弔辞へと移った。

慰霊会の長田会長からは、「心静めてこの地 に立つと、戦火の音は何一つ聞こえない。しか し、私の耳に聞こえてくるのは、二度と戦争を してはいけないという戦友からの叫び声であ る。」として、反戦平和と近隣友好に努めなけ ればならないとの弔辞(代読)が読み上げられ た。その後、城間俊安南風原町長、私(沖縄県 医師会長)、奥平登美子沖縄県看護協会長から の弔辞、続いて代表焼香(本土からの出席者 (6 名)、患者代表、遺族代表、戦友代表)等が あり、最後に一般焼香が行われ慰霊祭を終了し た。凡そ140 名位の方が参加されている。

引き続き、平和祈念公園(糸満市摩文仁)で 執り行われる平成21 年沖縄全戦没者追悼式へ と向かった。同追悼式については、マスコミか ら詳細に報道されているので割愛するが、当日 慰霊祭に向かう中、沿道では各慰霊祭に参加す るためびっしょり汗をかきながら、手ぬぐいで 額や頬を拭い、ひたすら摩文仁を目指している 光景が印象的で、参加する方々の御霊への追悼 と反戦平和への思いが伝わってくる。

改めて御霊のご冥福と世界の恒久平和を願う ものであります。

(沖縄陸軍病院の塔慰霊祭)

(沖縄陸軍病院の塔慰霊祭)