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特定健診・特定保健指導等Q&A

玉井 修

理事 玉井 修

特定健診等に関するご協力のお願い

特定健診の詳細健診および長寿健診(75 歳 以上の健診)、40 歳未満(生活保護受給者含 む)の健診につきまして、会員の皆様のご理解 とご協力をお願い致します。

1.詳細健診の実施基準および除外基準につ いて

詳細な健診の項目

対象者のうち、医師の判断により受診しなけ ればならない項目(いわゆる詳細な健診の項 目)としては、貧血検査・心電図検査・眼底検 査の3 項目となる。

なお、実施する場合は、医師は当該項目を 実施する理由を医療保険者に明らかにしなけ ればならないことから、健診結果データにその 理由を明記し判断した医師名を付記の上でデ ータを送付する。また、受診者に対しては実 施時に十分な説明を行うことが求められる。

医師の判断基準は次の図表に示したとおり であるが、基準に該当した者全員に実施するこ とは適当ではない。受診者の性別・年齢等を 踏まえ、医師が個別に判断する必要がある。そ のため(基準に該当するということだけではな いため)にも、判断理由を明記することが必要 である。

2.長寿健診(75 歳以上の健診)、40 歳未満 (生活保護受給者含む)の健診について

40 歳未満の健診、長寿健診について

<各健診の違い>

○特定健診

・40 歳から74 歳までの者は、高齢者医療確 保法に基づき、医療保険者が特定健康診査を 行う。(義務)

○長寿健診

・75 歳以上の者は、高齢者医療確保法に基 づき、後期高齢者医療広域連合が健康診査を 行う。(努力義務)

基本的には市町村国保の特定健診と同じ項 目・単価となるが、腹囲の測定、詳細な健診 は実施しない。

○ 40 歳未満の健診

・1 及び2 に該当しない者は、健康増進法に 基づき、市町村の衛生担当部局が健康診査等 を行う。(努力義務)

・40 歳未満の方及び生活保護受給者が対象となる。

・基本的には市町村国保の特定健診と同じ項 目・単価となる。

75 歳に達する者の取り扱いについて

特定健診・特定保健指導

特定健康診査及び特定保健指導の実施に関する 基準の一部改正について

特定健康診査及び特定保健指導の実施に関す る基準(基準省令)によれば、これまで特定健 診及び特定保健指導の実施年度において75 歳 に達する者については、保険者が特定健康診査 等を実施する最低限の対象者として法令上義務 づけられていなかったところであります。しか しながら、特定健康診査等の実施年度に75 歳 に達する者についても誕生日によっては、当該 年度の大半が74 歳である者も少なくなく、こ れらの者については75 歳に達し高齢者の医療 の確保に関する法律第50 条に規定する被保険 者となる日までの間、特定健康診査等の機会が 確実に確保されることが望ましいことから、今 般公布された基準省令の改正では、

  • 1)特定健康診査の対象者として、当該年度にお いて75 歳に達する者(75 歳未満の者に限 る)も含めること。
  • 2)特定保健指導のうち動機付け支援の対象者の 要件として、当該年度において75 歳に達す る者(動機付け支援の実施の際に75 歳に達 していない者に限る)も含めること。
  • 3)特定保健指導のうち積極的支援の対象者の要 件として、当該年度において75 歳に達する 者(積極的支援の実施の際に75 歳に達して いない者に限る)も除くこと。

とされており、本改正省令は平成21 年4 月1 日から施行することとなっております。

平成20 年11 月18 日付保発第1118001 号厚生 労働省保険局長通知の要旨