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感染性胸部大動脈瘤の外科治療
―人工血管の大網被覆による人工血管感染予防効果―

琉球大学医学部生体制御医科学講座機能制御外科学分野教授國吉幸男
前田達也、喜瀬勇也、中村修子、仲栄真盛保、
稲福 斉、盛島裕次、永野貴昭、新垣勝也、山城 聡

【要 旨】

胸部大動脈瘤の中で感染性胸部大動脈瘤の外科治療に関しては多くの議論がある。 菌血症状態下で、かつ切迫破裂での緊急手術例であり、いまだ手術死亡率は高い。 その大きな原因の一つである、術後人工血管感染を予防する目的で瘤切除・血行再 建後にイソジン浸漬ガーゼを術野および人工血管に充填し、2 日後に再開胸して有 茎大網にて人工血管被覆を行った。15 例中、11 例にイソジン充填を行った。いず れも人工血管感染関連合併症を回避でき、最長13 年の長期遠隔が得られた。一方、 これらを施行しなかった4 例は1 例を除いて術後早期ないし3 ヶ月までに人工血管 感染にて失った。我々の工夫を示す。

はじめに

高齢社会となり、動脈硬化を基礎疾患とする 胸部大動脈瘤も増加傾向であり、日本胸部外科 学会より報告された2004 年の統計では、8,157 例の手術が行われた。その手術成績も向上して おり、非破裂性で待機的に行った胸部大動脈瘤 (上行大動〜胸腹部大動脈まで、n=3,748)の 手術成績(在院死亡率)は6.2 %と良好な結果 であった1)。しかしながら、破裂症例(n=551) となると29.8 %と高い。胸部大動脈瘤のなか で、感染を起因として発症する感染性動脈瘤は 臨床的進行が速く破裂ないし切迫破裂で緊急手 術になることが多く、加えて菌血症下での手術 でありリスクはさらに増加する。かかる状況で 耐術しても、全身的および局所的に感染制御が その予後を決定する。我々は、感染性胸部大動 脈瘤手術において、置換した人工血管感染を予 防する目的で、人工血管および汚染周囲組織を 滅菌の目的で希釈イソジン浸漬ガーゼにて2 日 間充填し、その後再開創し右胃大網動静脈を茎 として剥離した大網にて人工血管を被覆し2)良 好な結果をえたので検討し報告する。

対象

当教室にて1995 年から2008 年12 月まで行 った胸部大動脈瘤手術症例数は392 例であり、 うち15 例(3.8 %)が感染性胸部大動脈瘤であ った(Fig.-1)。年齢は39 〜 85 歳平均67.9 歳であり、男性10 例女性5 例であった。術前11 例が破裂(切迫破裂を含む)の診断で転院、緊 急手術となり、うち4 例が瘤破裂によるショッ ク状態であった。感染瘤の局在は、1)上行大 動脈(n=1)、2)弓部大動脈(n=2)、3)胸部下 行大動脈(n=7)、4)胸腹部大動脈(n=5)であ った。術前併存疾患は、糖尿病(n=3)、他悪性 腫瘍術後(n=3)、慢性透析のSLE(n=1)、虚 血性心疾患(n=1)、脳梗塞の既往(n=1)であ った。先行感染症は呼吸器感染5 例と最も多く、 尿路感染1 例、セラチア感染1 例で、特殊な例 として魚骨の食道〜大動脈穿破によるものが1 例、また不明は7 例であった。血液培養にて起 炎菌が同定されたのは10 例であり、Klebsiella pneumonia(n=2)、Staphylococcus aureus (n=2)、Salmonella(n=2)、Streptcoccus pneumonia(n=1)、Streptococcus hominis (n=1)、Serattia(n=1)、MRSA(n=1)であった。

Fig.-1 :当科における胸部大動脈瘤手術症例数。1995 年から 2008 年12 月まで、392 例の手術を施行した。うち、 15 例が感染性胸部大動脈瘤であった。

対象症例15 例はいずれも体外循環下に瘤切 除後In-situ の人工血管置換術を行った。行っ た術式は1)上行置換術1 例、2)上行弓部置 換術2 例、3)弓部−胸部下行置換術1 例、4) 胸部下行置換術6 例、5)胸腹部大動脈瘤置換 術5 例であった。1)〜 3)の4 例に対しては、 脳分離体外循環を含む完全体外循環を、また残 る4)、5)の11 例には大腿動静脈バイパス (F-F bypass)による部分体外循環を用いた。

1)の感染性上行大動脈瘤は、Serattia による切迫破裂の状態であり転院後直ちに緊急手術を 行った。上行置換術を行った後、2 日間にわたり イソジンガーゼパッキングを行った。その間ICU にて呼吸管理を行った。再度手術場にて胸骨を 開き、上腹部縦切開を追加して大網を有茎(右 胃大網動脈・静脈付き)にて剥離した。これに て置換した人工血管を被覆した(Fig.-2,3-1,2)。

2)、3)の弓部置換術を行った3 例は胸骨縦 切開に左第4 肋間開胸を加えて術野を展開した。 脳分離体外循環を含む直腸温20 度の低体温に て上行−弓部置換術を2 例に、また遠位弓部の 感染瘤であった1 例では弓部−胸部下行置換術 を行った。術後2 日間イソジン浸漬ガーゼによ る充填を行い、その後に大網による置換人工血 管の被覆を行った。術後の造影CT にて、大網 による人工血管被覆が示された(Fig.-4,5,6)。

Fig.-2 :上行大動脈(黒→)に大きな仮性瘤を認める(白⇒)。 又、仮性瘤を含めた上行大動脈瘤周囲は造影効果をみ とめ、感染瘤からの炎症波及により仮性瘤壁が肥厚し 自由破裂を免れている。

Fig.-3-1:上行大動脈の感染 瘤(仮性瘤)を切開  した術中写真。

Fig.3-2 :人工血管置換終了 後の術中写真。

Fig-4 :術後造影CT 像。置換人工血管周囲に大網による被覆 が認められる。

Fig.-5 :術後人工血管造影良好な再建が認められる。

Fig-6:術後RGEA 造影にて、人工血管の頂部まで達している ことが認められる。Fig-5.を参照すると良く理解できる。

4)の胸部下行大動脈感染瘤の1 例では、瘤 破裂ショック状態で他院から緊急搬送された。 麻酔導入直後に右胸腔内への再破裂をきたし心 停止に至った。心臓マッサージをおこないつつ 直ちにF-F bypass による部分体外循環を 装着、開始し、開胸、破裂部位の遮断を 行った。同部位を人工血管にて置換し手 術を終了した。本例における感染瘤の診 断は術後の病理所見で行われ、術前、術 中には感染瘤の認識はなかった。さらに 本例は術後2 日目に行った造影CT 検査に より右腸骨動脈の感染性仮性瘤が明らか になり追加瘤切除人工血管置換術を行っ た(Fig.-7)。本例は周術期に感染瘤の診 断が得られず、イソジンや大網を用いた感 染予防を行わなかった。術後左胸腔内へ 留置していたドレーンよりの廃液が持続していたが、術後35 日目に突然の大量胸腔内 出血にてこれを失った。

Fig-7 :図左は前医における術前胸部造影CT 写真。胸部下行大動脈の仮性瘤 (→)を形成しており、また右胸腔内に穿破しているのが認められる。 図右は右腸骨動脈からの仮性動脈瘤であり多房性に仮性瘤(→)を形 成している。

5)の胸腹部症例(n=5)においては、いわ ゆるStoney3)の開胸開腹にて術野に到達した。 F-F バイパスによる部分体外循環下に分枝する 動脈および肋間動脈ないし腰動脈への灌流を行 いながら人工血管置換術を行った4,5)。5 例とも 腹部主要分枝(腹腔動脈、上腸間膜動脈、左右 腎動脈)の再建も行った。SLE にて無尿で慢 性透析症例の1 例ではCeliac artery(CA)、 Superior mesenteric artery(SMA)のみ再 建した。また、最近の3 例に対しては術後対麻 痺予防のために脊髄虚血に対しては術中Motor evoked potential(MEP)をモニターしなが ら肋間動脈ないし腰動脈の灌流・再建を行っ た。これら胸腹部大動脈瘤5 例中、2 例に対し て術後人工血管感染予防として、置換した人工 血管を可及的に術野の汚染領域から離す術式の 工夫を行った(Fig-8)。

Fig-8 : 図左は感染性胸腹部大動脈瘤人工血管置換後の術中写真である。通 常、感染した大動脈瘤壁の完全切除は困難であり、感染瘤壁を含め た汚染された部位から可及的に人工血管を離す目的で図に示すごと く意図的に人工血管を迂回させる様に配置した。左図は別症例の術 後血管造影検査である。人工血管が迂回して再建されているのが確 認できる。

15 例中11 例にイソジンによる滅菌処置およ び大網による被覆処置を行った。イソジン 10 %原液を2 〜 3 %に希釈して手術ガーゼ(鉛 入り)10 枚程度に浸漬させ人工血管および周 囲組織に充填した。皮膚のみ閉創しICU へ帰 室した。2 日間の人工呼吸管理の後、手術場に て再開創、充填ガーゼを除去し大量の生理食塩 水にて洗浄したのち、一時的に原液イソジン浸 漬ガーゼにて術野を充填する。続いて開腹し、 大網を右胃大網動静脈付きの有茎にて剥離す る。一時的に充填していたガーゼを除去、再び 生理食塩水にて同部を洗浄したのちに、大網を 人工血管を取り巻くように被覆した。剥離した 大網は胸部大動脈の全領域まで到達することが 可能であった。一方、大網被覆を行わなかった のは4 例であり、3 例は術前に感染瘤の診断が 得られなかったため、また1 例は胃癌術後で大 網切除が行われていたためであった。

結果

3 例が在院死した(在院死亡率: 21.4 %)。1 例は感染性胸腹部瘤であり転院時ショック状態 であり術後敗血症からMOF となり術後2 日目 に失った。1 例は前述の麻酔導入後の心停止し た症例であり、術後35 日目に人工血管感染か らの吻合部仮性瘤破裂による突然の胸腔内出血 にてこれを失った。これら2 例は大網被覆が行 われなかった症例であった。残る1 例は83 歳 男性の感染性胸腹部大動脈瘤であり、分枝再建 を含む人工血管置換術後36 日目に腸管虚血か ら壊死にて失った。剖検にて再建したSMA へ の人工血管閉塞が認められた。また大網被覆し た周囲組織および置換人工血管の感染兆候は認 められなかった。術後遠隔期に4 例を失った。 うち1 例は胸部下行大動脈瘤の診断にて入院し た症例である。入院後喀血にて緊急手術となっ た症例で、術前感染瘤の診断がなされず人工血 管置換のみを施行し他院転院となった。術後3 ヶ月目に突然の胸腔内出血にて死亡した。この 1 例を除いて他3 例の死因は喉頭癌(n=1)、急 性心筋梗塞(n=1)、脳梗塞遠隔期(n=1)であ った。他8 例は、最長13.2 年、平均7.1 年の現 在元気に社会復帰をしている。4 例の在院死を 含め、遠隔期の他院死を除いた累積生存率は術 後3 ヶ月までに69.3 %と低下し以後術後13.2 年目まで維持された。

考察

感染瘤の発症機序について、1847 年Virchow R. は感染性栓子(Septic emboli)に起因する 動脈瘤を報告している。また、1885 年、Osler M.は細菌性心内膜炎に起因する多発性大動脈 瘤を報告、その瘤内に真菌増殖物を認めたこと から、真菌性動脈瘤(Mycotic aneurysm)の 病名を付けた。その発症機序としては感染性栓 子が大動脈のVasa vasorum に塞栓してその部 位から中膜破壊をきたし瘤を形成するとしてい る。現在では、特に心内膜炎が基礎疾患にあり 瘤形成するものをMycotic aneurysm と称して いる。現在最も多く認められる感染性大動脈瘤 の発症機序としては、菌血症により病的血管 (粥状硬化)に細菌が付着し増殖して血管壁が 破壊され穿孔が生じ仮性瘤を形成するものであ りMicrobial arteritis with aneurysm と称す る。他に、既存の動脈瘤に感染が及ぶものもあ り、Infected preexisting aneurysm と称してい る。今回の15 例とも、心内膜炎を伴わず、ま たその臨床経過から従ってMicrobial arteritis with aneurysm が最も考えられる。

感染性大動脈瘤の手術成績が不良なのは感染 制御を十分行う暇がないままに侵襲的手術を余 儀なくされることにある。また、感染瘤に対す る手術の原則である感染組織の完全切除が、実 際には周囲重要臓器(肺、食道、腸管等)を損 傷する懸念があるため十分行われず、通常、感 染組織の一部が残存することも大きな要因であ る。かかる汚染部位への人工血管の留置は人工 血管感染を引き起こし、主要な予後増悪因子で ある。今回の対象症例中在院死した3 例中、2 例が感染制御不良のためこれらを失った。遠隔 期死亡の1 例も人工血管感染による吻合部破綻 による出血による死亡と考えられる。

In situ に置換された人工血管感染を予防す る工夫が行われてきている。1)抗生物質を人 工血管に架橋結合させた人工血管6)、2)抗菌 力を有する銀を塗布した人工血管7)、3)同種 保存大動脈(Homograft)8)の使用などの報告 が散見する。いずれの報告も一定の成果を示し ているが、本邦においては緊急手術時に使用で きる手段は少ない。2)は抗菌作用の強い銀を 人工血管に架橋結合させているものである。欧 州で認可・使用されておりその有用性に関する 報告7)もあるが多数例でのEvidence が得られ ておらず、また本邦では使用認可がされていな い。3)のHomograft は、早期死亡率2.5 %と 極めて良好な成績の報告5 )の一方、術後遠隔 期のHomograft 自体への感染や、劣化による 吻合部の仮性動脈瘤形成ないしその破裂が報 告9)され、またHomograft 自体は滅菌作用が ないため自家組織である大網や筋肉併用が推 奨される10)など必ずしも感染に対する“完全” な代用血管ではない。また、国内においてはそ の入手が困難であり緊急症例に対して即応で きない。我々は、Nakajima らの縦隔炎−人工 血管感染に対する“イソジンガーゼパッキン グ”11)を応用して、1)汚染した術野の滅菌の 目的で希釈したイソジン溶液を浸漬したガーゼ を置換した人工血管および周囲組織に充填し、 2)2 日後に大網を有茎に剥離して人工血管を 被覆する方法を行っている。本法は緊急時にも 十分対応できる。一方イソジンを一定時間体 内に留置することによる問題として肝障害があ げられる。Nakajima らは、血液透析を要する 重篤な肝機能障害をきたした症例を一例報告 している。我々は希釈して2 〜 3 %濃度となっ た希釈イソジン溶液をガーゼに浸漬して用いて おりその総量は200ml 程度である。その使用 量の安全域として10 %濃度のイソジン溶液で 最大2 〜 2.5ml/kg としている報告があり1 2 )、 従って、我々の用いた量は十分安全域の量で あり術後肝機能障害を認めていない。人工血 管感染に対する網充填法の有用性は認められ ており、イソジン浸漬ガーゼ充填を行わずに直 接大網の充填を行う報告が多い。あえてイソジ ンガーゼパッキングを行う必要性が問題となる が、本手技の他の有用な点として術野からの出 血に対する圧迫止血効果がある。術野が広く、 また感染により出血傾向の状態での止血は時 間のかかる作業である、イソジンガーゼパッキ ングで血行再建後に時間のかかる止血を行わず 直ちに閉創し、再開創時には完全な止血が確 認できる。これは、手術時間短縮にもなり、敗 血症で循環動態の不安定な感染瘤患者には有 用であると考えている。

ステントグラフトによる感染瘤への留置の報 告が増加してきている。原則として感染瘤内へ の人工物(人工血管、ステント)の留置は禁忌 であるが、外科治療成績がいまだ不良なことよ り症例報告が散見される。そのReview では早 期成績が5.6 %と外科手術成績の11 〜 43% と 比し良好であるものの、遠隔期死亡を含む合併 症発生率が20 %高率でありまだ有効な手段と はなっていない13)。しかし、本法の低侵襲性は 感染性胸部大動脈瘤治療には可能性があり、今 後の使用素材の開発等により新たな戦術となり うることが期待される。

結論

近年、胸部大動脈瘤手術成績は向上してきて いるが、感染性胸部大動脈瘤に対する外科治療 はまだ不良で多くの問題を有している。その手術 成績を左右する要因の一つに周術期の感染制御 が挙げられる。我々が行っている、汚染術野を滅 菌し、その後置換人工血管を大網にて被覆する 我々の方法は有用である可能性が示唆された。

文献
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著 者 紹 介

國吉幸男

琉球大学医学部
生体制御医科学講座
機能制御外科学分野教授
國吉 幸男

生年月日:
 昭和29 年12 月9 日

出身地:
 沖縄県 那覇市

出身大学:
 秋田大学医学部
 昭和55 年卒

略歴
 1980 年3 月20 日:秋田大学医学部卒業
 同年7 月1 日:琉球大学保健学部附属病院医員(研修医)
 1981 年4 月1 日:琉球大学医学部附属病院医員(研修医)
 1982 年3 月1 日:琉球大学医学部附属病院助手(第二外科)
 1983 年4 月1 日:琉球大学助手(外科学第二講座)
 1984 年4 月1 日:沖縄赤十字病院外科
 1985 年4 月1 日:琉球大学医学部助手
 1992 年10 月1 日:琉球大学講師医学部附属病院
 1998 年10 月16 日:琉球大学医学部助教授
 2005 年6 月1 日:琉球大学医学部教授(医学部 生体制御医科学講座機能制御外科学分野)
 2006 年11 月11 日:病院長補佐

専攻・専門領域
 心臓血管外科、人工臓器

主な所属学会
日本血管外科学会(理事、評議員)、日本外科学会(認 定医、指導医、専門医、評議員)、日本胸部外科学会 (認定医、指導医、評議員)、日本心臓血管外科学会(専 門医、評議員)、日本人工臓器学会(評議員)、日本脈管 学会(評議員)、日本静脈学会(評議員)、日本臨床外科 学会、国際心臓血管外科学会、国際脈管学会、国際人工 臓器学会、国際バッドキアリー症候群学会

その他・趣味等
 ゴルフ、釣り




Q U E S T I O N !

問題:感染性胸部大動脈瘤について正しいのは どれか。

  • a.細菌性心内膜炎を伴っており、弁膜症を合 併する。
  • b.臨床的に慢性に経過するため感染を制御し てから、当該専門へ紹介する。
  • c.ステントグラフトによる治療を行ってはな らない。
  • d.感染瘤であるため、瘤切除し非解剖学的再 建を行う。
  • e.Mycotic aneurysm は感染性大動脈瘤の意 味である

CORRECT ANSWER! 2月号(vol.45)の正解

無症候性虚血性心疾患をCT で評価する ― 冠動脈石灰化指数を中心に―

問題:冠動脈石灰化について誤っているのはど れか。

  • 正常冠動脈にはみられない。
  • 高度の石灰化病変がある程、有意狭窄病変 がある可能性が高い。
  • 男女差はみられない。
  • 石灰化部位と狭窄部位は必ずしも一致する わけではない。

正解 3.