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平成20年度永年勤続医療従事者表彰式
172名が表彰される

理事 野原 薫

去る11 月27 日(木)午後7 時30 分からパ シフィックホテル沖縄に於いて、平成20 年度 永年勤続医療従事者表彰式が行われた。

同表彰式は会員が開設する医療機関及び医師 会に20 年勤務する医療従事者に対して行うも ので、当日は新垣善一沖縄県医師会代議員会議 長、来賓に伊波輝美沖縄県福祉保健部長ご臨席 の下、今回は58 施設から172 名の方々が表彰 された。

始めに、宮城信雄沖縄県医師会長から受賞者 への挨拶として「国が長年にわたり進めてき た、財政至上主義による社会保障費、特に医療 費の抑制策は、深刻な医師・看護師不足や、周 産期・小児・救急医療の弱体化を招き、我が国 の医療はかつてない危機的な状況に追い込まれ ており、医療崩壊・介護崩壊が各地で起こって おります。

また、高齢者や低所得者など経済的弱者が必 要な医療を受けにくい状況になっており、この まま社会保障費の抑制が続けば、地域医療は完 全に崩壊し、いつでも、どこでも、安心して医 療を受けることができる日本の国民皆保険制度 は形骸化してしまいます。このような状況に、 我々医療関係者は、地域医療の崩壊を阻止し、 国民に安心で安全な質の高い医療を将来にわた って平等に提供できるよう努めて行かなければ なりません。幸いにして、今回表彰を受けられ る皆様は、非常に経験豊かな方ばかりでござい ます。永年培った経験や知識、技術を活かし、 それぞれの立場で良質な医療の提供に努め、後 輩の指導にもご尽力を賜りたいと思います。」 と激励の言葉があった。

続いて、宮城会長より各施設の代表者へ表彰 状と記念品目録の授与が行われた。

来賓挨拶として、伊波部長から「この度、勤 続の表彰を受けられました172 名の皆様、おめ でとうございます。これまでの20 年の長きに わたり、本県の保健・医療・福祉の向上に貢献 されたことが、高く評価されたのであり、その ご功績に対し、深く敬意を表します。

近年、医療を取り巻く環境は大きく変化して おります。少子高齢化の進行や疾病構造の変化 など、県民の保健・医療・福祉に対するニーズ は益々多様化し、その課題解決に向けた取り組 みが重要となっております。

このような中、医療業務に関わっておられる 皆様におかれましては、医療現場をはじめ県民 の健康に関わる多くの分野で生活習慣病の予防 や健康づくりに積極的に取り組まれていること に対し、心から感謝申し上げます。

今後とも、健康福祉社会の実現に向けて、中 心的な役割を担っていただけるものと期待して おります。」とお祝いの言葉が述べられた。

引き続き、受賞者を代表し浦添総合病院准看 護師の比嘉証子さんから「本日は、私達のため に、このような盛大な表彰式を催していただき 心より感謝申し上げます。また、宮城信雄県医 師会長をはじめ、多くの方々から身に余るお言 葉をいただき感謝すると共に大変恐縮致してお ります。私達が本日、表彰をいただけたのは理 事長、院長をはじめ諸先生方並びに同僚の皆様 方のご支援と家族の協力、支えがあればこそだ と深く感謝申し上げます。

私の勤める仁愛会浦添総合病院では、「地域 住民のニーズを満たす医療」、「信頼と人間性豊 かな医療」、「働きがいのある職場」、「仁愛会の 職員であることが誇れる企業」の4 つの仁愛会 理念が掲げられております。

また、近年では、平成17 年7 月より救急患 者ヘリ搬送事業もスタートしており、常に患者 様により良い地域医療の発展に貢献してまいり ました。

私もこの医療理念を心に刻み、感謝の気持ち と思いやりを忘れずに今後も努めて参りたいと 思っております。

今日、ここに表彰を頂きました私達は、今後 もそれぞれの立場で患者様の為に、地域医療充 実のため、微力ではございますが常に精進し、 頑張って参りたいと思っております。」と謝辞 が述べられた。

表彰式終了後に行われた懇親会は、新垣議長 の乾杯の音頭で祝宴に入り、被表彰者の所属す る施設長や同僚が多数参加し、受賞者の永年の 労をねぎらい盛会のうちに終了した。

なお、平成20 年度永年勤続医療従事者表彰 式次第、被表彰者地区別一覧表、各施設の被表 彰者は次のとおりである。

謝辞(浦添総合病院看護師 比嘉証子さん)

謝辞(浦添総合病院看護師 比嘉証子さん)

表彰式会場風景

表彰式会場風景

印象記

野原薫

理事 野原 薫

今回初めて、永年勤続医療従事者表彰式に出席しました。今年度は昨年度より約2 割多く、58 施設から172 名が表彰されました。職種は看護師、臨床検査技師、理学療法士、臨床心理士、事 務職などで、会員と共に地域医療を支えてきた勤続20 年目の方々です。表彰された方々の非常に 嬉しそうな顔をみて、主催者の1 人として改めてこの表彰式の大切さを感じました。いまや医療 は医師一人でできるものではありません。多くのパラメディカル従事者の支えがあって始めて医 療が成り立っています。これまで20 年の長きにわたり、会員と共に地域医療に貢献されて表彰を 受けられた172 名の方々に、深く敬意を表したいと思います。そして、今後もこれまで同様に地 域医療に従事していただくとともに、後進の育成にもご協力をお願いしたいと思います。会員の 皆様も祝福して下さい。

尚、この表彰式は県医師会の主催で毎年11 月に開催しております。被表彰者候補の推薦につい てはぜひ、各医療機関並びに各地区医師会において申請洩れのないようにお願いいたします。