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漏斗胸に対する外科治療の変遷とNuss手術について

那覇市立病院:山里將仁 上原 忠司** 大城健誠*** 与儀実津夫***
小児外科 呼吸器外科** 外科***
沖縄第一病院:儀間朝次 宮城信雄

【要 旨】

漏斗胸とは胸骨下端が凹んでいる先天的な変形で、約1,000 人に1 人とされ男児 に多く、小児期の臨床症状は殆ど無い。変形は成長と伴に進行し、6 歳を越えると 自然軽快は期待できず、成長の停止とともに固定化する。思春期以降の運動不耐症、 呼吸器障害、心電図などの検査値の異常や側弯症の発症、変形に対する精神的劣等 感の形成などが問題となる。したがって、外科治療は、整容的側面を含めた問題を、 総合的に解決する手術手技が要求される。いわゆるNuss 手術は本症の治療に画期 的変化をもたらした。本稿では著者が経験した78 症例を検討し、その有用性と合併 症について述べた。

本手術が本邦で取り入れられ8 年が経過し、予期せぬ合併症が今後も予想される。 しかし、本術式は、手技や器具の改良、胸腔鏡の使用で、安全な術式に進化してい る。形成外科の分野では大人に対する術式も改良されてきている。本術式による心 肺機能への改善なども報告されるに至り、今後さらに術式が改善され、小児・成人 を問わずに、安全で確実な手術手技になると期待される。

はじめに

漏斗胸に対する外科治療は1913年 Sauerbrush1)らによる体外固定法手術が最初 とされる。その後、様々な改良がなされ、胸骨 挙上術や胸骨飜転術が行われる様になった。特 に本邦では、Wada2)らが発表した胸骨飜転術 はあまりにも有名で、漏斗胸の手術と言えば胸 骨飜転術と思われるほどになった。一方、欧米 では、変形肋軟骨を切除し胸骨を挙上する Ravitch3)手術(胸骨挙上術)が主流であった が、1998 年Journal of Pediatric Surgery に 発表されたDr. Nuss4)らによる論文“A 10- year Review of a Minimally Invasive Technique for the Correction of Pectus Excavatum”は漏斗胸の治療に画期的変化をも たらした。これまで多く行われていた胸骨挙上 術や胸骨飜転術と比較して手技が容易で、侵襲 も少なく、また術後の整容的側面にも非常に優 れ、我々もその有用性を確認している5)。今回、 著者が沖縄第一病院および那覇市立病院で経験 した78 症例を検討し漏斗胸治療の変遷とNuss 手術の有用性・手術手技・術後管理の変遷につ いて述べてみたい。

漏斗胸について

漏斗胸とは胸の中央部の胸骨下端が凹んでい る先天的な変形である。これは、前胸壁が脊柱 に向かって陥凹している状態で肋骨、肋軟骨、 胸骨の発育異常とされ、対称性のものと、非対 称性のものがある。遺伝的な要素も一因として 挙げられるが、発生頻度は400 〜 1,000 人に1 人とされ、3 : 1 で男児に多い。胸郭の変形以 外の症状は小児期には殆どなく、また、3 歳頃 までは自然に軽快する症例もある。しかし、胸郭変形は成長と伴に進行していく場合が多く、 6 歳を越えると自然軽快は期待できない。変形 は成長の停止とともに固定化する。臨床症状と して、友達と同じ様な運動が出来ない(運動不 耐)、繰り返す呼吸器障害、心電図などの検査 値の異常、側弯症の発症などがある。変形に対 する精神的劣等感の形成は、思春期以後に特に 問題となる。したがって、外科治療では。整容 的側面を含め、これらの問題を総合的に解決す る手術手技が必要である。

表1
症例

1999 年10 月から2007 年9 月までの8 年間 に手術を行った本症症例は78 例であった(表 1)。当科での手術適応を表2 に示す。男児57 例、女児21 例で、その内2 例は、9 才時および 13 才時Ravitch 手術を受けたが変形が残存し、 再手術を行った症例であった。手術時年齢は5 歳から20 歳、平均8.7 歳であり、手術時年齢 分布を図1 に示す。術前のHaller 6)CT Index は3.3 から15 で平均5.4 であった。術前呼吸機 能検査は72 例に行われ、13 例(17 %)に拘束 性換気障害、1 例に閉塞性の障害パターンが認 められた。術前の心電図検査では正常とされた 症例は少なく、左房負荷やIRBBB などの異常 所見が多くの症例で認められた。また、平成 13 年にバーアレルギーと考えられる症例を経 験した。そのため、平成14 年1 月より平成17 年12 月までの4 年間の48 症例については、術 前ステンレスバー、チタンバーに対するパッチ テストを行った7)

表2

表2
図1

図1

手術手技と変遷

全例気管内挿管全身麻酔下に手術を行った。 症例7 からは硬膜外麻酔を併用し、術後の疼痛 管理に利用した。手術手技はNuss の手術手技 に準じた。すなわち、図2 に示すように、最陥 凹部の外側で、左右の前腋窩線から中腋窩線に 向けて約2.5cm の切開を置き、皮下を剥離して、 陥凹部のすぐ内側(PorP点)まで剥離した。 その後、1 肋間下で胸腔鏡用の皮切を置き5mm のトロッカーを挿入、CO2 ガスを注入、肺が縮 小したところで胸腔内を観察した。ケリー鉗子 で図のP ポイントから胸腔内に穿破した。ガス の注入は肺が萎んだ段階ですぐに中止すること が重要である。次いでNuss 鉗子を挿入し、穿破した創を鉗子や鈎が容易に通るように充分に 広げた。その後Nuss introducer で胸骨の裏面 を前方に押し上げるようにしながら対側胸腔に 至り、図のPポイントより、その先端を引き出 した。Introducer 鉗子を何度か上方に持ち上 げ、周りの、組織を引き伸ばし、胸骨を挙上し やすい様にした。次に血管テープに入れ換え、 既に、形成していたペクタスバーを胸腔内に誘 導し飜転した。内視鏡で出血のないことを確認 し、バーを2-0 バイクリル糸にて、筋肉内に固 定した。1 本のバーで胸骨挙上が不十分な場合 2 本目を同様な手技で1 〜 2 肋間上方で挿入し た。stabilizer は年齢の高い症例で使用した。

症例39 以降はHebra8)らの報告を参考に、 前胸壁にバーを2 号バイクリル3 本で固定す る、3 点固定法を用い、stabilizer は、原則と して用いない術式に変更した。また症例69 以 降、特注introducer(径が細く、より肋間を 通しやすく縱郭内での操作や抵抗を感じやす い)を用いるようになり手術手技が、より安 定してきた。非対称症例でも、症例70 以降 は、Park9)らの手術手技を参考としてバー自 体を加工し(図3)、胸郭形成がより繊細に行 える様になった。

図2

図2

図3

図3:非対称症例に対する胸郭形成 術後は対称性に胸郭が形成されている。

術後管理

術後の疼痛管理は特に重要である。初期の6 症例では、その管理にモルヒネの静注を用い、 適宜、鎮痛座剤を追加した。症例7 以降は硬膜 外麻酔を併用し、マーカイン+モルヒネor フ ェンタニルを術後3 日間使用しベッド上安静と した。経口摂取は術後2 日目より開始した。術 後4 日目に硬膜外チューブ・膀胱カテーテルを 抜去しベッド上安静を解除した。同時に経口鎮 痛剤を毎食後併用した。3 点固定法に変更(症 例39 以降)後は安静を術当日だけとし、翌日 より安静を解除、早期離床をはかった。症例 70 からは、術後は経口鎮痛剤に鎮静剤を併用 し疼痛管理が容易になった。現在抗生剤の使用 は、術直前1 回と術当日だけである。術後1 週 間で胸写。血液検査を行い、問題なければ術後 7 日目で退院となる。

症例提示

症例: #10 5 歳 女児

主訴:胸郭変形

現病歴:生下時より漏斗胸を指摘されて近医にて経過観察されていた。

平成13 年6 月26 日、手術目的で当科に紹介 となった。

現症:身長103cm 体重15kg 前胸部に著 明な胸郭変形を認める。

画像診断:術前の胸写側面およびCT を図4 に示す。心臓は完全に左側に圧排され高度な胸 郭変形を示している。Haller CT Index は15 であった。

図4

図4

平成13 年9 月10 日Nuss 手術(胸骨挙上 術)施行した。手術時間1 時間29 分、出血量 は僅かであった。術後の胸写・術前術後の状態を図5 に示す。

図5

図5 :バーの位置と術後改善の状態

症例:#37 10 歳 女児

主訴:胸郭変形

既往歴:下垂体性小人症にてGH 療法中
  アトピー性皮膚炎あり

現病歴:生下時より胸郭の変形があったが、 経過観察されていた。今回手術目的で当科紹介 となった。Haller CT Index は3.5 であった術 前のパッチテストでは48 時間後にステンレス 性バー構成成分であるニッケル貼付部位に一致 して紅斑と浮腫を認めICDRG 基準に従って (+)と判定した(図6)。その結果、平成15 年 12 月3 日、チタン性バーを用いてNuss 手術を 行った。術後は特に問題なく経過した。

図6

図6

症例:# 77 20 歳 男性

現病歴: 13 歳時にRavitch 手術を受けたが、 その後も胸郭変形が残存し当科紹介となった。 Haller CT Index は4.2 であった。Ravitch 手 術の影響は全くなかったが、年齢が高いため胸 郭形成難渋し、2 本のバーを使用した。また第 4 肋間での胸郭形成中バーの翻転時(バーの翻 転を何回か繰り返した)に左内胸動脈を損傷し バー刺入部を延長し止血した。手術時間5 時間 20 分、出血量300ml であったが、術後の経過 に問題はなかった(図7)。

図7

図7 :最年長症例、術後の満足度は高かった

手術成績

手術時間は55 分から5 時間20 分、平均1 時 間39 分、術中出血量は少量であった。年長児 の7 症例で胸骨挙上のため2 本のバーが必要であった。同時に胸郭が硬く胸郭形成は困難な印 象であった(図8)。胸郭形成については、アレ ルギーでバーを抜かざるを得なかった症例14 と、純チタン特注バーの強度不足のため、胸郭 形成ができなかった症例38 を除いて、術後の 胸部の形態は非常に良好で、ほぼ満足できる結 果であった。術後入院期間は、平均10 日であ った。

図8

図8

術後早期の合併症として無気肺が2 例にみられ たが、理学的療法・ネブライザーにて自然に軽快 した。その他に肺炎が7 例に認められた。3 点固 定法導入以前の症例で、バーの移動が4 例 (10.8 %)に認められたが、導入後はバーの位置 のずれは全く認められず、同法はペクタスバーの 位置のずれ(dislocation or flipping)の防止に 有効な方法であった10)。術後胸腔ドレーンを必要 とした症例は1 例で基本的には必要ではない。術 後疼痛は年長児ほど強く、多くの鎮痛座剤を必要 とした。しかし最近の症例では、硬膜外麻酔、鎮 痛剤の投与に加えて、鎮静剤の併用により疼痛管 理が容易になった。平成13 年に経験した症例14 では、バーアレルギーと思われる好酸球増多、胸 膜炎と胸腔内の胸水貯溜・胸痛を示し、バー抜去 をせざるを得なかった。貯留した胸水中の白血球 分画は高度の好酸球増多を示した。抜去後、速や かに症状は軽快した。現在ペクタスバーとしてス テンレス製とチタン製の2 種類が使用可能であ り、バーに対するパッチテストを行いバー選択の 指標とした7)。その結果ステンレスバーでは、そ の構成成分に対して、約20 %でアレルギーが認められ、一方チタンバーでは、殆どアレルギーが 無いことから、現在は全ての症例でチタン製を使 用している。その他の合併症として創感染(2%) などが報告されているが自験例ではなかった。

治療後2 年が経過し、バーの抜去を行った症 例は64 例で平均手術時間は41 分であり術後の 合併症は皮下気腫が1 例に認められたが大きな 合併症はなく、殆どの症例で、術後翌日には退 院となった(表1)。バー抜去後も胸郭は綺麗 に保たれている。(図9)

図9

図9

考察

漏斗胸に対するこれまでの治療は、外固定術 から始まった。その後、胸骨挙上術、胸骨飜転 術が行われる様になった。しかし、いずれの手 術も大胸筋と肋骨・肋軟骨部位を幅広く剥離す るため手術に時間を要し、出血量も多く、術後 の呼吸循環管理も難渋した。前胸部に大きな手 術創を残す点も、この手術が整容的意味合いを 持つ事からも問題があった。また、術後の合併 症として、再陥凹症例や胸郭の成長障害等の報 告もある。その理由として、翻転胸骨の血行障 害や肋軟骨切除時に、胸郭の成長点である骨・ 肋軟骨接合部の切除や障害等が考えられる。し かし、Nuss 手術では骨・軟骨の剥離や切除が 全くない。これには、1)小児の胸郭は非常に 柔軟であること。2)慢性閉塞性肺疾患をもつ 中高齢者にみられる樽型胸は、いわば成人期で の胸郭形成にあたると考えられること。3)歯 科の歯列矯正や側弯症の矯正でも矯正装具を上 手く長期的に利用する事により、矯正が可能で あることなど、これらの臨床的観察を基本とし て、ペクタスバーによる矯正手術が生まれた。 彼らはこの手術成績を10 年もの間、観察評価 し、矯正を2 年間保持できれば、その後バーを 抜去しても胸郭の再陥凹は起こらないとして報 告をした、画期的手術であった。

自験例では、手術時間は平均1 時間33 分で あった。最近の小児症例では3 点固定法を行 っても、1 時間前後と成っており、術中出血も 殆ど無く、Nuss がminimally invasiveTechnique と発表したのも当然と思われるほ ど、手術侵襲は小さいものと思われる。また、 手技上、肋骨・肋軟骨・胸骨には全く操作が及 ばないため、自験例78 例では、血行障害や成 長障害は全く経験していない。また手術創は側 胸壁に位置するため目立たず、美容的にも優 れ、術後の患児や家族の満足度は良く、自験例 でも家族や患児の満足度は非常に高かった。本 術式の成功の鍵は十分な胸郭の挙上と、その長 期間の維持にあると考えられる。そのために、 術後のバーのdislocation やflipping は非常に 悩ましい問題であった。3 点固定法を用いない 38 症例では、4 例にバーのdislocation or flipping みられた。この中にはstabilizer を使用し た症例もあった。そこで、その後はstabilizer の使用は原則中止しHebra8)らの提唱している 3 点固定法を導入した。その後は、他の報告11) と比較してもバーの位置異常の合併症は減少し ている。また、Dr. Nuss が2002 年の講演で指 摘した様に、バーはあくまでも胸郭形成後の維 持のためであり、術中に前胸郭をintroducer により充分に持ち上げる事により、胸郭の骨・ 軟部組織を緩める事がより重要であるとの認識 で手術を行っている。これらの手技を同時に用 いれば、胸郭のほぼ形成された思春期以降の患 児や成人においても胸郭形成は可能であり、実 際、自験例でも、思春期以降や成人の症例に対 しても有効であった。

術後の疼痛管理もまた重要である。初期の症 例では疼痛管理を目的に、モルヒネを用いてい たが、術後の喀痰排出障害や無気肺等が問題と なった。しかし、硬膜外麻酔および経口鎮痛剤 の併用により、多くの症例で疼痛管理が容易に なった。最近では、経口鎮痛剤に加えて、経口 鎮静剤も投与しており術後の疼痛コントロール は更に容易になってきている。

バーに対するアレルギー反応から、バーを抜 去せざるを得なかった症例を契機に、バー構成 成分に対するパッチテストを行い、その結果か らペクタスバーはチタン製が良いであろうと結 論した。チタン製の問題点としてバーを胸郭に 合わせて曲げたとき僅かに強度が落ちる問題が あった。しかし現在では、患児の胸部CT と前 腋窩線の長さから、custom made で作成したバ ーも提供される様になり、平成17 年以降の症 例では全ての症例にチタン製バーを使用してい る。最近のRushing, Nuss らの報告12)でもス テンレスアレルギーが注目されるに至っている。

術前・術後の呼吸機能・心機能の変化につい ての報告もみられる様になった。Sigalet13)らの 報告ではバー抜去後3 ヶ月目で肺活量、一秒率、 最大酸素摂取量など全ての検査結果が有意に軽 快している。自験例での検討では、心電図上の 変化は有意に改善するが、抜去直前の呼吸機能 で、拘束性の換気障害が僅かに多いとの結果で あった14)。これは、バー挿入による機械的な運 動障害が影響しているものと考えている。一方、 本術式の合併症も多く報告されている。挿入時 の心臓穿刺、気胸、血胸、創感染、心膜炎か ら、バー位置異常による血管損傷等がある。こ れらは術後2 ヶ月くらいの比較的早期にみられ る合併症であるが、自験例では無かった。また 晩期の合併症として、運動後の血胸、心膜炎な どの報告もあるが、自験例ではみられていない。

Nuss 手術は新しい手術であり、手術手技や 器具の改善やバー素材の改良、麻酔法の改良 や、術後管理、内視鏡などによって合併症が少 なく、加えて、非対称症例でもより整容性を考 慮した術式に更に進化してきている。

終わりに

最近では、本症に対してコマーシャルレベル で入手困難であるVacuum bell による保存的 治療とその短期的有用性の報告15)も見られる。 しかし、本論文の要旨とは異なるので、ここで は割愛する。Nuss 手術は我が国で取り入れら れ8 年が経過し漏斗胸手術は劇的に変化した。 その間、手術手技や器具も改良され、また、鳩 胸症例への応用もなされ、より安全な術式にな ってきている。形成外科の分野では大人に対す る術式も改良されてきている。また、この術式 による心肺機能への改善なども報告されるに至り、今後さらに術式が改善され、小児・成人を 問わずに、安全で確実な漏斗胸治療の手術手技 になると思われる。

参考文献
1) Ravitch MM.: The Chest wall. Pediatric Surgery 4th ed, Welch KJ et al ed. pp 563- 578, 1986.
2) Wada J.: Surgical correction of the funnel chest “Sternoturnover” West J Surg Obstet Gynecol. 69 : 358-361, 1961.
3) Ravitch MM.: The operative treatment of pectus excavatum. Ann Surg. 129 : 429-444, 1949
4) Nuss D, Kelley RE et. al : A 10-year review of a minimally invasive technique for the correction of pectus excavatum. J Pediatr Surg. 33 : 545-552, 1998.
5) 山里將仁, 大城健誠, 上原忠司, 他:漏斗胸に対する Nuss 手術の経験: 35 手術症例の検討, 琉球医学会 誌. 25 : 29-34, 2006.
6) Haller JA, Kramer SS et al : Use of CT Scan in selection of patients for pectus excavatum surgery : A preliminary report. J Pediatr Surg. 22 : 904-909, 1987.
7) 山里將仁, 大城健誠, 上原忠司, 他: いわゆるペクタ スバーに対する術前金属アレルギー検査の意義. 琉球 医学会誌. 25 : 35-39, 2006.
8) Hebra A, et al : A simple technique for prevention bar displacement with the Nuss repair of pectus excavatum. J Pediatr Surg. 35 : 252-258, 2000.
9) Park HJ : 第6 回Nuss 法漏斗胸手術手技研究会講 演.2006 年5 月13 日東京
10)上原忠司、山里將仁、他:漏斗胸に対するNuss 手術 でのbar 固定法の検討. 日呼外会誌総会号、207, 2005.
11)Nuss D : 第3 回Nuss 法漏斗胸手術手技研究会講 演.2002 年6 月8 日東京
12)Rushing GD, Goretsky et. al.: When it is not infection : metal allergy after the Nuss procedure for repair of pectus excavatum. J Pediatr Surg. 42 : 93-97, 2007.
13)Sigalet DL, et al.: Long term cardiopulmonary effects of closed repair of pectus excavatum. Pediatr Surg Int. 23 : 493-497, 2007.
14)松浦文昭、山里將仁、他: Nuss 手術により漏斗胸を 治療された患者の術前・術後(bar 抜去術前)の心電 図、呼吸機能の比較. 日臨外会誌 67 増刊号, 601, 2006.
15)安藤亮、仁尾正記、他:漏斗胸に対するVacuum bell を用した保存的療法の短期的治療成績、日小外雑誌. 44 : 464,2008



著 者 紹 介

山里將仁

地方独立行政法人
那覇市立病院 小児外科
山里 將仁

出身地:沖縄県 那覇市

出身大学:大阪大学医学部 昭和55年卒

略歴
昭和55年 琉球大学附属病院 研修医
昭和57年 琉球大学附属病院 医員
昭和58年 那覇市立病院 勤務
昭和59年 琉球大学医学部附属病院助手
昭和60年 兵庫県立こども病院 
昭和61年 琉球大学医学部附属病院 助手
平成1年 University of Iowa(USA) 小児外科
平成3年 琉球大学医学部附属病院
平成5年 兵庫県立こども病院 小児外科・泌尿器科シニアレジデント
平成7年 琉球大学医学部附属病院 助手
平成9年 沖縄第一病院 外科
平成13年 那覇市立病院 外科部長(小児外科)
平成19年 日本小児外科学会指導医
平成20年 地方独立行政法人 那覇市立病院小児外科部長

専攻・診療領域
 小児外科・小児泌尿器科

その他・趣味等
 体を動かすこと(古武術的身体操作法 ゴルフ スケート etc)



Q U E S T I O N !

問題:間違っているのはどれか?

  • 1)漏斗胸は約400 〜 1,000 人に1 人の最も 多い小児の胸郭変形である。
  • 2)胸郭変形以外の臨床症状は運動不耐症・ 呼吸器症状や心電図異常や精神的劣等感の 形成などがある
  • 3)手術術式として、胸骨翻転術・胸骨挙上 術・Nuss 手術がある。
  • 4)手術は整容的意味しか持たない。