群星沖縄研修委員長会議 副議長
沖縄協同病院 臨床研修管理委員長
仲程 正哲
群星沖縄は、第5 期生となる60 名(全国28 大学出身)の新研修医を迎えることができた。
去る4 月4 日、サンセット美浜(北谷町)に て、「臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄 2008 年度新研修医と指導医の大交流会」が開催 された。
毎年恒例の2 日間に亘って行われる新研修医 オリエンテーションの締めくくりとしての大交 流会である。
オリエンテーションは、5 名の指導医(城間 寛議長、井上徹英統括監、宮城征四郎センター 長、真栄城尚志研修委員長、新里敬副議長)に よる講義や「新研修医と若手医師のトーク&ト ーク」及び岸本暢将先生(亀田総合病院リウマ チ膠原病内科医長・中部病院OB)の特別講演 など充実した内容であった。群星新研修医の必 読書である岸本先生の著「米国式プレゼンテー ションが劇的に上手くなる方法」の実践的内容 について、多数の新研修医から手があがり質疑 応答も活発に行われた。
トーク&トークや先輩研修医との交流ワーク ショップでは、初期研修に留まらず将来の医師 像についてディスカッションもあり、新研修医 の真剣な眼差しが印象的であった。
「新指導医と指導医の大交流会」は、南部徳 洲会病院2 年目研修医の河添啓介先生・栗林亮 先生の軽快な司会で幕開けし、沖縄県福祉保健 部保健衛生統括監の高江洲均先生、沖縄県医師 会副会長の小渡敬先生より来賓祝辞、琉球大学 第一内科教授の藤田次郎先生より乾杯のご挨拶 を頂戴し和やかに交流した。
しばしの歓談の後、新研修医全員が舞台に上 がり、7 管理型病院毎に一人一人、自己紹介が 行われた。個性派ぞろいの病院もあり、会場は 大盛り上がりであった。
余興では、豊見城中央病院後期研修医の井口 梓先生、同2 年次研修医の前信友梨先生による 可憐な琉球舞踊が披露され、三味線として同院 の林優先生、中部徳洲会病院新研修医の渡邉洋 平先生が舞台に上がり、交流会に花を添えてく れた。
群星沖縄を代表して挨拶に立った宮城征四郎 センター長は、「群星臨床研修プログラムは、 思想・信条を超えて国民のための良い医師を育 成したいと願う同じ思いの沖縄の医療人が集 い、27 の医療機関が加わる一大プロジェクト に発展したこと、本邦では類例のない研修シス テムであること、研修医に施す指導や教育の見 返りを求めたりしないこと、研修医が良き医療 者として一日一日伸びて行くことを心から願っ ていること、大都会の医療だけを担う医療人と して育つのではなく、医療僻地や離島に行って も当たり前の如く一医師として役立つ医療人に なることを何よりも大事に考えている」と新研 修医へ熱いメッセージが送られ、万来の拍手が 会場を包んだ。
2 日間のオリエンテーションを終えた新研修 医から次のような感想が寄せられた。
「“研修は自分のためではなく国民のため” という宮城センター長の言葉にはっとさせられ た」「自分を医師にしてくれた社会への恩返し という気持ちで来週から頑張りたい」「“国民を 相手にする医療人”と言う言葉にとても感動し た」「“今は専門を決めることはない、まず全体 を診れる医師になることが重要だ”というお話がとても勉強になった」「群星プロジェクトの 理念や先輩医師との交流、他の群星メンバーと の関わりを通じてこれからの研修に対する目標 を見つめなおすきっかけとなった」「群星には ロールモデルになる指導医が数多くおり、私も 少しでもその理想に近づけるよう精一杯頑張り たい」等々、寄せられる新研修医の感想は途切 れることを知らない。
「指導医や先輩研修医・後期研修医以外のス タッフの皆さんがこのオリエンテーションのた めに数多く働いていて、多くの人に支えられて 自分たちは研修できているのだと実感した。沖 縄に来てよかったです。これからもよろしくお 願いします。」という感想もあった。
毎年新研修医を迎える春は、われわれ指導医 側も身の引き締まる思いで新たな決意のときで もある。
沖縄県医師会会員の研修医指導へのご協力 を、この紙面を借りて厚くお願いしたい。