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平成20 年度新臨床研修医と沖縄県医師会との懇親会
〜琉球大学医学部附属病院およびRyu MIC 研修医との懇親会〜

玉井修

理事 玉井 修

平成20 年4 月4 日(金曜日)午後6 時より、 琉球大学医学部がじゅまる会館において RyuMIC( Ryukyu Medical Interactive Collabolation)研修医、指導医、沖縄県医師 会との懇親会が開催されました。医師不足、医 療崩壊など様々な問題が山積している医療の現 場に新たな若い人材が希望を持って門を叩いて やってきます。私自身、医学部の学生を何人も 自分のクリニックに迎え、新臨床研修医を自院 に迎えた事を重ね合わせ、とても厳粛な思いで 今年の懇親会を迎えました。自分自身のあり方 も問われながら、次の人材に新たな思いを継が なければならない時期でもあります。緊張感を 漂わせながらもイキイキとした研修医の表情を 見ていると、彼らの時代に伝えるべき事の多さ を自覚します。若い世代との関わりは、ベテラ ンと言われる私たちの医療スタンスをもう一度 見直させ、若い世代に何を伝えるべきかを常に 考えさせられます。

開会の挨拶は沖縄県医師会副会長で県の政策 参与でもある玉城信光先生が務められ、「沖縄 県の医療を担う人材として、自分を大切にして 欲しい」とのお言葉をいただきました。引き続 き、沖縄県医師会宮城信雄会長より「患者さん を中心に考え、自分自身を超越した考えを基礎 とした医療人としての根幹を形成して欲しい」 とのお話を頂きました。私も全く同感で、沖縄 県医師会の執行部のあり方がまさしく同じ志で あり、同志の集まりが沖縄県医師会執行部のあ り方だと意を強くいたしました。引き続き、琉 球大学医学部附属病院長の須加原一博先生より 医師としての最高の教育者は患者であるとのウ イリアム・オスラーの言葉を贈っていただきま した。多くの愛情あふれるお言葉に応えて、臨 床研修医を代表して安藤美月先生より感性豊か な研修医になりたいとのご発言があり、我が意 を得たりと思った次第です。どの様に優れた研 修システムでも、研修医の心の熟成を伴わない臨床研修は不毛です。経験や知識を詰め込む研 修には違和感を感じざるを得ません。研修医自 身が人間的に大きく成長する研修現場を切望い たします。最後に佐藤良也医学部長に乾杯のご 挨拶を頂きました。その昔、私自身平成2 年に 琉球大学医学部医学科を卒業し、佐藤先生の講 義を受けた学生でもありました。大鶴先生の講 義を直接拝聴した学生でもあります。琉球大学 医学部の発祥の時期、多くの先生方の慈雨を一 身に浴びて、幸せな学生であったと今にして思 います。今、私が新臨床研修医に対してしてい る事は、昭和が終わろうとしていたあの時代に 受けた無償の恩恵に報いるわずかな恩返しだと 思っています。当日は3 人の研修医にお話を聞 きましたので以下に掲載します。

安藤美月先生

研修医:安藤美月先生

質問1.医師を目指した理由についてお聞かせ下さい。

私は、幼い頃から父の仕事の関係で、パプアニューギニア をはじめいくつかの発展途上国を旅したり、生活する機会を 多く得ました。そこで生活している間に、適切な医療を受け られずに友人や知人が亡くなる体験をいくつか経験しました。 そこで発展途上国における質の高い医療の必要性を痛感し、 将来は途上国援助に貢献出来るような人間になりたいと思い、 医師を目指しました。

質問2.医師となった今、臨床研修に何を希望されてますか?

現在は、自分の希望科以外の科の診療も勉強出来る研修シ ステムとなっています。

さらにRyuMIC プログラムの特徴は、琉球大学附属病院以 外の医院にも出れるということ。私はこれらの特徴をおおい に利用し、他科の診療や離島医療にたずさわり、可能な限り 多くの事を学んでいきたいと考えています。また、RyuMIC プログラムの指導医の先生方は皆、医療はもちろん、後輩指 導にも熱意を傾けていらっしゃるので、積極的に先生方の医 師としての技はもちろん、人間性も学んでいきたいと考えて います。

質問3.将来をどのような医師になりたいですか?お聞かせ下 さい。

医療従事者、患者さん、患者さんの家族…誰からも信頼さ れる、人間みのある医師になりたいです。

千葉綾乃先生

研修医:千葉綾乃先生

質問1.医師を目指した理由についてお聞かせ下さい。

最初は医師を目指すというより、純粋に医学に興味があっ て医学部に入りました。

質問2.医師となった今、臨床研修に何を希望されてますか?

きちんとした土台をつくりたいので、そのための適切な方 向付けができればと思います。

質問3.将来をどのような医師になりたいですか?お聞かせ下 さい。

いろんな意味で思慮深い医師になりたいと思っています。

北野紅美子先生

研修医:北野紅美子先生

質問1.医師を目指した理由についてお聞かせ下さい。

医師を目指していた姉の影響が大きいと思う。

質問2.医師となった今、臨床研修に何を希望されてますか?

基本的臨床能力の修得。

質問3.将来をどのような医師になりたいですか?お聞かせ下 さい。

患者さんに寄り添った医療を行える医師になりたい。