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第185回沖縄県医師会臨時代議員会
−宮城信雄会長2選、新執行部誕生−

去る2 月21 日(木)午後8 時からパシフィ ックホテル沖縄において標記代議員会が開催さ れ、役員等の選出が行われ、宮城信雄会長の再 選及び、全役員が選出された。

まず、新垣代議員会議長より定足数の確認が 行われ、定数53 名に対し34 名の代議員が出席 され、定款第34 条に定める過半数に達してお り、本会代議員会が成立した旨宣せられた。

続いて、宮城会長より「平成18 年に稲冨前 会長の後を受け、この2 年間「地域に根ざした 活力ある医師会」を目指し、会務運営に取り組 んできた。長年続く厳しい社会・経済情勢のあ おりを受け医療を取り巻く環境も困難な状況の 中、代議員各位並びに会員諸兄のご協力により 大過なく務めを果たすことができたことに感謝 する。長年の懸案事項であった会館建設につい ては本年11 月中旬に竣工予定である」旨挨拶 があった。

その後、議長より議事録署名人として野原俊 一代議員、白井和美代議員が指名され、早速選 挙に入った。選挙は本会役員・裁定委員、日医 代議員・同予備代議員いずれも定数内の候補者 で、投票によらず選出された。

また、顧問委嘱の件について議事が行われ、 引き続き、伊豆見元俊先生、宜保好彦先生、花 城清喬先生、比嘉国郎先生、桑江朝彦先生、稲 冨洋明先生に委嘱することが承認された。

なお、選出された本会役員・裁定委員、日医 代議員・同予備代議員は別紙のとおり。

当選に際し、宮城新会長より下記のとおり挨 拶があった。

宮城会長決意表明

次期執行部に選出していただきありがとうご ざいます。

私は一期目に「地域に根ざした活力ある医師 会」を掲げました。これはどういうことかと言 いますと、医師は地域の中で日常診療の他に、 学校保健、予防接種等多くの活動を行ってお り、医師個人としては患者さんから信頼をされ ていますが、残念ながら医師会となると非常に 批判が強いということがあり、本当に一人ひと りがやっていることが認められるような医師会 づくりを目指しました。また、もう一つは地区 医師会では様々な活動をしておりますが、その 地区医師会が元気でなければ県医師会の活動も あり得ないということから、地区医師会と県医 師会が連携を保ちながら沖縄の医療を良くして いくことを目指しております。

沖縄県の医療事情は非常に様々な問題を抱え ております。医療提供体制もそうですし、医療 行政に対してもより良い提言が出来るような医 師会にしていきたいと考えております。幸い、 皆さんのおかげをもちまして、沖縄県医師会の 玉城副会長が政策参与として沖縄県に配属さ れ、直接医療行政に提案できる立場にありま す。医療行政を変えていくためには具体的な提 案をしていくことが必須条件であり、提言を具 現化するための委員会を作り、そこで玉城参与 と相談をしながら県行政に対して提言をしてい きたいと考えております。医療というのは一つ の組織、あるいは一つの団体、ひとつの病院で 出来るものではありません。医師全員が力を合 わせていかなければ医療は成り立ちません。そ ういう意味でも、開業医、勤務医を問わずに全 員が心を一つにして医療に携わっていける医師 会づくりをやっていきたいと考えております。

今医療界では、医師が不足しているのか、或 いは偏在しているのかという問題があります が、はっきり申し上げて不足している状況にあ ります。ただ、不足しているのは病院の勤務医 です。毎年7 千〜 8 千人の医師が誕生しており ますが、リタイヤする医師が3 千〜 4 千人おります。開業する医師も同じぐらいの数です。と いうことは、医師が増えても実際は開業医に回 っていることになり、病院の医師はそれほど増 えていない状況にあります。データ的には増え ていますが、新臨床研修医制度が出来て、2 年 間は病院に勤めるようになったことから、数値 としては病院の勤務医が増えているように見え ますが実質的な戦力としては不足している状況 です。

医療が高度化する中、インフォームド・コン セント等、医師がやる仕事が増えるているにも 関わらず医師不足の状態であり、今医療の現 場、特に救急の現場では救急医が不在となるな どの問題が起こっております。そのような問題 についてもひとつひとつ解決していかなければ なりません。

これらの問題の一番大きな原因は低医療費政 策にあります。医療費を増やさない限りはこの ような問題は中々解決しないということで、診 療報酬の削減に対しては医師会としてもハッキ リ「NO」と言わざるを得ないと思っておりま す。本体部分は僅か0.38 %増ですが総体として は0.82 %のマイナス改定になっております。そ ういう意味では、医療費のマイナス改定の流れ は全く変わっていません。それをどこかで国の 政策転換をさせない限りは、医療現場は混乱を したままつづくことになります。そういう意味 でも先生方と共に地域医療を崩壊させないため の政策を国に迫っていきたいと考えております。

今後2 年間色んな問題があるかと思います が、是非ともご協力をお願いいたします。

ありがとうございました。