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会長二期目就任にあたり

宮城信雄

会長 宮城 信雄

去る2 月21 日の代議員会において沖縄県医 師会長に選出して頂き今後2 年間執行部を担う ことになり、一層身の引き締まる思いがしてお ります。一期目の就任に際して、私は「地域に 根ざした活力ある医師会」を基本目標に掲げま した。地域医療の担い手は地域で日常診療に従 事している医師ひとりひとりであり、地区医師 会が大きな役割をはたしています。医師は日常 診療はもちろんのこと学校保健や予防接種、地 域における健康講話の講師を引き受けるなどし て地域住民の健康を守っております。地域住民 からは絶大な信頼を寄せられています。信頼さ れている医師の集団が医師会であるとの認識を 各界各層に定着させていく活動も私どもの役割 だと考えています。

「医療の崩壊」が最近マスコミでさかんに取 り上げられるようになってきました。医師は地 域や科の偏在ではなく絶対的に不足していると 政府も日本医師会も認め対策を立て始めまし た。先進国並みの医師を確保するためには年間 100 人程度の定員増では焼け石に水です。医師 が増えれば医療費が増加し、近い将来医師は過 剰になると医師養成の抑制策が取られてきまし た。入学定員を減らし、進級を制限し、国家試 験の合格率を抑えました。医師を増やすにはそ の反対の政策が必要です。

小児科に始まった医療崩壊の危機は産科、外 科から医療全般に及びつつあります。医師の過 酷な勤務条件、特に救急医療に従事する医師の 待遇改善が早急に求められています。リスクの高い医療の現場から立ち去る勤務医が増えてき ています。結果で責任を取らされ刑事訴追をさ れたり、マスコミの医師バッシングや国の医療 費抑制策も大きな要因です。医療崩壊を阻止し 国民が安心して満足な医療が受けられるように 国の政策を変えていく必要があります。医療に 従事する全員が開業、勤務を問わず心をひとつ にして行動すべきです。

地域医療に関しては地域完結型の医療を目指 す必要があり、地域での医療連携をさらに進め る体制作りが大事だと考えています。連携を進 める会議等を県医師会としても積極的にバック アップしていきます。

沖縄県の政策参与に玉城副会長が就任しまし た。玉城参与を通して県の医療行政に直接提言 できるようになりました。沖縄県医師会として 具体的提言を纏めるための「沖縄の医療のグラ ンドデザインを描く委員会」を充実強化してい きたいと考えています。

地区医師会長会議は地区医師会との連携を保 つためにも必要であり、引き続き定期開催の予 定です。

玉城、小渡両副会長を始め三役が留任するこ とになりました。私ども医療を取り巻く環境は 依然として厳しいものがありますが、役員一同 一致団結して地域医療を守るべく会務運営、事 業推進に邁進していく所存ですので、会員各位 のご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げ ます。

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