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マネーゲーム(株式から外為への移動)

内原栄輝

ペリー内科小児科医院
内原 栄輝

悪妻を娶ったが故に有名な哲学者となった人 がいた。一方、良妻をもったために、大金持ち になり、豚みたいに太って、今で言う生活習慣 病になり早死にしたご尽もいたとか。大学の選 択、職業の選択、結婚の相手を選んだのも、ま た開業する場所や時期を設定したのも典型的な ギャンブル(賭け)である。そう、人生すべか らくギャンブルなのである。

県医師会理事の野原薫先生からの推薦による 原稿の依頼には数日ためらっていましたが、蛮 勇を奮って書くことにしました。というのも、 医師会の諸先生方は私よりも以前からマネーゲ ームをしておられる方もいるでしょうし、私よ りもずっと進化したものをやっておられる方も いるでしょう。所詮、マネーゲームはギャンブ ルだとして、あまり他人にも語らず内密にやっ てきたであろう、まして文書化することはごく 稀なことであったに相違ない。

ギャンブル歴

世にギャンブルとか賭けとかゲームと名のつ く遊びは公的なもの、私的なものをあわせると 数多くありますが、私は公営のギャンブルには あまり縁がありませんでした。もっぱら非公営 のパチンコとかスロットでした。ところが20年 くらい前からコンピュータ化が進むにつれ負け が込むようになり、方向転換をしてきました。 少しでも、自分の意思が反映されるものにと思 ったからです。私は昭和50年代から証券会社を 通じて金融商品に手を染めていました。国内の 株式(東証一部、二部、ジャスダック、ヘラク レス)、投資信託、債券はもちろん、アメリカ、 ドイツ、オーストラリアなど外国の株式、ナス ダック(マイクロソフト、シスコシステム)、 数十種類に及ぶ商品取引をしてきました。その 間、日本のバブル崩壊により、またシリコンバ レーの低迷により、自分の年収を上回る損失を 出したこともありました。一方5年間我慢して、 大金を稼いだこともありました。その間、自分 の勉強不足(他人まかせ)による誤解や証券会 社とのトラブルが発生したこともありました。 その例をあげると、紙面が不足するので割愛さ せていただきます。パソコンを導入した結果、 他人が介在すると手数料の支払いが大きいこ と、リスクの大きいわりにリターンが少ないこと、日本はインサイダー天国で、政治家の関与 が大きいことがわかりました。

日本の現状

日本の通貨、円の年利率は0.5%であることは 皆さんはご存知でしょう。アメリカの5.25%、オ ーストラリアの6.25%、ニュージーランドの 7.25%に比べ日本は極端な低金利にあります。 中曽根首相のとき、米国との間でプラザ合意が 成立し、1米ドルは115円〜120円が望ましいと のことでありますが、先日1米ドル120円を軽く 突破され、120円50銭に迫る勢いです。日本の通 貨は今や以前の半分くらいの価値しかなく、外 資系金融グループは安い利息の日本円を借り、 有望な日本企業の株式を大量に買い、株価を吊 り上げ、挙げ句の果てには企業買収TOBをやっ ているとのことです。この4〜5年、特にペイオ フ制導入後、日本から逃げた金融資産は金融機 関の調査だけでも3兆円とも5兆円とも、私のよ うな個人投資家も合わせると6兆円とも7兆円と も言われております。とりわけ高金利のニュージ ーランドの国債の5〜6割を日本人が保有してい るとの悪評があります。日銀関係者、自民党幹 部は参議院選挙までは金利を据え置くとしてい るが、この間にも日本の優良企業は外資系の TOBにさらされる可能性があります。

今や非国民へ

このような状況下で、日本企業の株を買うの はかなりリスクを伴うことになり、株式離れが はじまっております。特に、ジャスダックやヘ ラクレスなどのベンチャー企業で顕著です。ラ イブドア事件、村上ファンド事件後、私も早々 に株式から撤退いたしました。日本国民であり ながら、自称外国人になる方法は無いものかと 考えて、さる人の紹介によりその資格を得るこ とができました。非国民?と思われるかもしれ ませんが、現在パソコンで下記の3つの金融機 関で金融取引をしています。

1)外為どっとコム(総合課税)

2)FX-Microsoft Intern(分離課税)

3)Invast-FX-FX24(総合課税)

最も進化したものが2)の方で、20%の分離課 税方式のものと思われます。1)のどっとコムは 日本人好み(みずほ銀行)に作られていて、入 りやすく3)のFX-24は1)の国際金融版(シティ ーバンク扱い)といったところで、かなり操作 が厳しいがリターンが大きいものと期待してお ります。これら金融機関の仕組みや特徴などに ついては紙面の都合上、詳細は書けませんが、 最も簡単な@のどっとコムの仕組みについて、 別表に基づいて簡単に説明します。まず、情報 収集をし、取り扱う相手国の相場が過去1〜2 年に比べて高価か安価かを検討します。次に米 ドルを例にとってみますと、現在は前述したよ うに高値圏にありAsk(売値)で買うにはちょ っと高すぎで、少し下がるのを待って順張りで 買って、Bid(買値)で売ることです。また、 別の考えとして、Bidの少し高いところ120円 40銭あたりで買い入れ、Askの下がったところ で売る(逆張り)方法もあります。その他、組 み合わせ数十種類に及びますので詳細について はとても書けません。もし、興味のある方は連 絡をしてください。