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平成18年度マスコミとの懇談会全体懇談会
〜医師確保対策事業について〜

玉井修

理事 玉井 修

玉城信光副会長

講師の玉城信光副会長

会場風景

会場風景

平成18年11月8日沖縄ハーバービューホテル においてマスコミとの懇談会が開催されまし た。今回は全体集会ということで、テーマは沖 縄の今後の医療を支える人材をいかに確保する かを議論するため、沖縄県医師会が積極的に関 わっている医師確保事業について活発な議論を 行いました。マスコミの関心も高く、マスコミ 関係者19名が参加されました。

まず、沖縄県の医師充足状況がどのようにな っているのかを沖縄県医師会の玉城信光副会長 にお話頂きました。沖縄県の医師数は順調に増 加し、ほぼ全国水準に達しようとしています。しかし、離島・僻地医療を支える人材の確保 や、比較的少ない産科、小児科の医師確保の問 題などクリアしなくてはならない問題はまだ多 くあります。特に産婦人科医師は20代〜30代 の若い世代において女医の比率が高く、女性医 師の就業しやすい環境整備も重要な課題になっ てきます。初期研修において人気のある沖縄県 ではありますが、それが順調に後期研修に移行 し、そのまま沖縄の医療を担う人材となってと どまってくれるかどうかは未知数の部分があり ます。長いスパンで考えれば、研修システムの 枠を外してグローバルな研修システムを構築し、様々な研修ニーズに対応できる方法を模索 しなくてはなりません。ドクターバンクや離島 医療支援のITシステムなども今後現実的な対応 を求められてくると思われます。社会としての 仕組みを形成しつつ、支援するハードの整備も 求められてくるでしょう。

今回の玉城副会長の発表の中に沖縄の県民性 を象徴する面白いデータが発表されておりまし た。有病率は全国並の沖縄県民は、全国一「自 分は健康だと思っている」県であり、全国一 「病院に行かない」県であります。沖縄県民の 危機意識の無さを裏付ける結果でもあります。26位ショックによっても未だに健康長寿沖縄の 幻想から覚醒していない感があります。もう少 し危機意識があっても良さそうなものです。こ の辺はマスコミとの共同作業が効果を上げるか も知れません。

懇談会の後は、軽食を食べながら懇親会を行 いました。少々リラックスしたムードになりま したが、宮城信雄会長には、責任ある報道をマ スコミには希望したい旨の中締めのご挨拶を頂 きました。医師会側もマスコミ側も襟を正して お話を聞いておりました。

懇談風景